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誰も触っていないのに、砂に線が引かれていく「枯山水メーカー」|お盆の下のtoioが磁石で描く、テーブルの上の日本庭園

紹介した作品: 枯山水メーカーProtoPedia での反響: 閲覧 2,300+ ・ ♥ 34

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枯山水メーカー

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    ProtoPedia の作品「枯山水メーカー」を2人のMCが初心者目線で紹介。テーブルの上のお盆に敷いた砂に、模様を選んでボタンを押すだけで、筋の模様(砂紋)と石を囲む輪(波紋)がひとりでに描かれていく作品です。種明かしは、お盆の下を走る小さなロボット toio と磁石。白砂の代わりに石灰と小麦粉を使う工夫、庭師のフィギュアに描かせる夢を2回あきらめて磁石だけで描くことに落ち着くまでの試行錯誤、いちばん時間がかかった「ロボットが浮かない磁石の調整」まで。toioの「Do!コン」最終審査会進出作品。

    チャプター

    文字起こし(77行)
    BANNO
    ゆっくりばんのです。
    HIGEDARUMA
    ゆっくりひげだるまです。
    BANNO
    今日もプロトペディアから、とびきり面白い作品を紹介していきますよ。
    HIGEDARUMA
    今日紹介するのは、枯山水メーカー。
    BANNO
    枯山水って、お寺にある、砂と石のお庭のことですよね。
    HIGEDARUMA
    そうです。水を使わずに、砂と石だけで、川の流れや波を表す日本の庭なんです。
    HIGEDARUMA
    その小さな枯山水を、テーブルの上のお盆で作ってしまう作品なんですよ。
    BANNO
    お盆の上の庭ですか。かわいいですね。
    HIGEDARUMA
    しかも、砂の模様は人が描くんじゃないんです。誰も触っていないのに、砂に線が引かれていくんですよ。
    BANNO
    えっ、勝手にですか?ちょっと不思議な感じがしますね。
    BANNO
    まずは、どうやって遊ぶのか教えてください。
    HIGEDARUMA
    画面のメニューから、砂の模様を選ぶんです。さざなみと、川のせせらぎの2種類があります。
    BANNO
    名前からして、もう風流ですね。
    HIGEDARUMA
    次に、石を置く場所を選びます。番号のボタンが5列並んでいて、列ごとに1つずつ選ぶんです。
    HIGEDARUMA
    だから石は、全部で5個。どこに置くかは、自分で決められるんですよ。
    BANNO
    庭のレイアウトを、自分で考えるんですね。
    HIGEDARUMA
    そして最後に、庭師起動、というボタンを押します。
    BANNO
    庭師起動!ボタンの名前がいいですね。
    HIGEDARUMA
    押すと、まず砂に、横にまっすぐな筋が何本も引かれていきます。これを砂紋といいます。
    BANNO
    流れる水を、筋で表しているんですね。
    HIGEDARUMA
    続いて、さっき選んだ石の場所のまわりに、丸い輪が描かれます。こちらは波紋です。
    BANNO
    池に石を投げたときに広がる、あの輪っかですね。
    HIGEDARUMA
    描き終わったら、好きな石を輪の真ん中に置いて、最後に庭師のフィギュアを置けば完成です。
    BANNO
    模様は機械が描いて、仕上げは自分の手でやる。その分担が、ちょうどいいですね。
    BANNO
    それで、ひげだるまさん。誰が砂に線を引いているんですか?
    HIGEDARUMA
    実はお盆の下に、toioという小さなロボットが隠れているんです。
    HIGEDARUMA
    toioは、手のひらに乗るくらいの、四角いロボットなんですよ。
    BANNO
    お盆の下に、ロボットがいるんですか。
    HIGEDARUMA
    はい。ブロックを脚にしてお盆を持ち上げて、下にロボットが走れるすき間を作っているんです。二階建てなんですよ。
    HIGEDARUMA
    そのロボットの上には、とても強い磁石を貼っています。お盆の上の砂にも、磁石を1個置いておくんです。
    BANNO
    あ、分かりました。下の磁石が、お盆ごしに上の磁石を引っ張るんですね。
    HIGEDARUMA
    その通りです。理科の時間に、下敷きの下から磁石を動かして、上のクリップを動かす遊び、ありませんでしたか?
    BANNO
    やりました、やりました。下が見えないから、上の磁石がひとりでに動いて見えるんですね。
    BANNO
    でも、ロボットはどうやって、模様の通りに動けるんですか?
    HIGEDARUMA
    toioは専用のマットの上だと、自分がマットのどこにいるかが分かるんです。だから決めた道筋を、その通りになぞれるんですよ。
    HIGEDARUMA
    これが、ロボットが通った道筋の図です。横の往復で砂紋を描いて、石の場所をぐるっと回って波紋を描くんです。
    HIGEDARUMA
    途中で止まらずに、ひと続きの線で描く。一筆書きなんですよ。
    BANNO
    プログラムは、難しい文字を書くんですか?
    HIGEDARUMA
    いいえ。toio Doという、ブロックを並べてプログラムを作る道具を使っているんです。
    BANNO
    ブロックを並べるだけなら、子どもでもできそうですね。
    BANNO
    砂は、本物の白い砂なんですか?
    HIGEDARUMA
    それが、石灰と小麦粉を混ぜたものなんです。白い砂の代わりですね。
    BANNO
    小麦粉!台所にあるもので作れちゃうんですね。
    HIGEDARUMA
    使っている素材は、この2つです。
    BANNO
    作ったのは、田島琢巳さんですね。どうして枯山水だったんでしょう?
    HIGEDARUMA
    家で過ごす時間が長くなって、盆栽や工芸のような、日本的なものに興味が出てきたそうなんです。
    HIGEDARUMA
    そこで、前に京都のお寺で見た石庭を思い出して、toioで作れるのでは、とひらめいたんですよ。
    BANNO
    思い出のお庭を、自分の手で作ろうと思ったんですね。すんなり作れたんですか?
    HIGEDARUMA
    それが、何度も方針を変えているんです。最初は、黒い砂鉄を磁石で動かして描く案でした。
    HIGEDARUMA
    でも砂鉄は真っ黒で、模様が見えにくかったそうです。
    BANNO
    白い砂に筋が入るから、きれいに見えるんですもんね。
    HIGEDARUMA
    そのころ、カプセルトイで庭師のフィギュアを手に入れて、次はこの庭師に描かせよう、と考えたんです。
    BANNO
    庭師さんが砂をならしていたら、本物みたいでかわいいですね。
    HIGEDARUMA
    ところが、庭師を引っ張ると砂に引っかかって、思った通りに動かせなかったんです。小さな熊手でも試しましたが、これもあきらめました。
    BANNO
    砂って、思ったより重たいものなんですね。
    HIGEDARUMA
    そうなんです。砂だけだと引っかかりが強すぎたので、小麦粉を混ぜて、すべりやすくしたんですよ。
    BANNO
    それで小麦粉だったんですね。見た目のためだけじゃなかったんだ。
    HIGEDARUMA
    そして、いちばん時間がかかったのが、磁石の強さの調整なんです。
    HIGEDARUMA
    磁石が強すぎると、下のロボットが上に吸い寄せられて、浮いてしまうんです。浮くと、決めた場所に動けなくなるんですよ。
    BANNO
    でも弱すぎたら、上の磁石がついてこないですよね。
    HIGEDARUMA
    そうなんです。浮かないけど、上の磁石はちゃんと動かせる。そのちょうどいいところを探し続けたんです。
    BANNO
    じゃあ、庭師に描かせる夢は、どうなったんですか?
    HIGEDARUMA
    最後は、庭師ではなく、磁石だけで描く形に落ち着きました。庭師は、出来上がった庭に飾る役になったんです。
    BANNO
    あきらめたところもあるけど、ちゃんと完成させたんですね。
    HIGEDARUMA
    作者の田島さんは、普通は動かないものが、toioのおかげで動く。そこに感動した、と書いているんです。
    BANNO
    砂も磁石も、本当は自分では動きませんもんね。それが動き出す。わかる気がします。
    BANNO
    この作品は、toioのDo!コンという、子どもも審査員に入ったプログラムのコンテストで、最終審査会に進みました。
    HIGEDARUMA
    審査員の方も、小麦粉を混ぜた工夫や、模様を一筆書きで描くところをほめていました。
    BANNO
    同じコンテストには、ゲームの作品がたくさん並んでいました。その中で日本のお庭、というのは目立ちますね。
    BANNO
    枯山水は、お寺に行って眺めるもの。そう思っていましたけど、家のテーブルで作れるものになったんですね。
    HIGEDARUMA
    作品ページには、組み立て方の写真が順番に載っています。デモ動画とあわせて見てみてください。
    BANNO
    じゃあ今日できる、いちばん小さな一歩です。
    BANNO
    紙のお皿に小麦粉を薄く敷いて、クリップを1つ置きます。そして、お皿の下から磁石で動かしてみてください。
    HIGEDARUMA
    クリップが通ったところに、線が残るはずです。その線を描く手を、ロボットに任せたのが、この作品なんですよ。
    BANNO
    私はまず、自分の手で、さざなみを描いてみたいです。
    BANNO
    さて、今日紹介したのは、お盆の下のロボットが砂に模様を描く、枯山水メーカーでした。
    HIGEDARUMA
    次回の作品でも、ゆっくりしていってね。

    クレジット

    紹介した作品
    枯山水メーカー
    ライセンス: CC BY 4.0
    ※作品の画像・動画は、紹介のために切り抜き・編集して使用しています。
    声
    BANNO さんと HIGEDARUMA さんの録音をもとにした合成音声です。

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