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中学1年生が段ボールで作った「自宅でドリンクバー!」|ボタンを押すと冷えたジュースが出てくる仕組み
ProtoPedia の作品「自宅でドリンクバー!」を2人のMCが紹介。当時中学1年生の MEMETAN さんが、段ボールの箱にポンプとペルチェ素子、パソコンの冷却部品、タッチ画面の M5Stack Core2 を詰めて作った家庭用ドリンクバーです。空気でジュースを押し出す仕組み、通り抜ける間に冷やす仕組み、ポンプを止めても止まらない『サイフォンの原理』とのたたかいまで紹介します。
チャプター
0:00オープニング0:20ボタンを押すと、冷えたジュース1:11POUR=注ぐ2:11作ってみたくて、作った3:15ポンプが送るのは「空気」4:16ペルチェ素子=冷たい面と熱い面5:37手のひらサイズのコンピューター6:35止めたのに、止まらない!8:08U-14賞を受賞9:27エンディング
文字起こし(84行)
- BANNO
- ゆっくりばんのです。
- HIGEDARUMA
- ゆっくりひげだるまです。
- BANNO
- 今日もProtoPediaから、とびきり面白い作品を紹介していきますよ。
- HIGEDARUMA
- 今日紹介するのは、自宅でドリンクバー!
- BANNO
- ドリンクバーって、ファミレスにある、ボタンを押すとジュースが出てくるあれですか?
- HIGEDARUMA
- そうなんです。あれを家で作っちゃったんですよ。しかも、出てくるジュースはちゃんと冷えているんです。
- BANNO
- それは夢みたいですね。でも写真を見ると、箱は段ボールなんですね。
- HIGEDARUMA
- はい。段ボールの中に、ポンプや冷やす部品が詰まっています。そして作ったのは、当時中学1年生のMEMETANさんなんです。
- BANNO
- 中学1年生!それは驚きです。どうやって冷やしているのか、気になりますね。
- HIGEDARUMA
- まずは、使っているところを見てみましょう。箱の前に、小さなタッチ画面が付いています。
- BANNO
- 画面に、コカ・コーラって書いてありますね。
- HIGEDARUMA
- そうなんです。その下に、POURボタンを押し続けてね、と出ています。POURは、注ぐ、という意味です。
- HIGEDARUMA
- 指でPOURを押すと、箱の注ぎ口から、下の赤いコップにジュースが出てくるんです。
- BANNO
- 指を離したら、止まるんですか?
- HIGEDARUMA
- はい。押している間だけ出て、離すと止まる仕組みです。本物のドリンクバーと同じ操作なんですよ。
- BANNO
- あれ、ペットボトルは箱の横に置いたままですね。冷蔵庫に入れなくていいんですか?
- HIGEDARUMA
- そこがこの作品のすごいところで、冷蔵庫を使わずに、出てくる途中で冷やしているんです。
- BANNO
- 審査員の方も、ちょうどコレが欲しいと思っていました、とコメントしていますね。わたしも欲しいです。
- BANNO
- そもそも、どうしてこれを作ろうと思ったんでしょうか?
- HIGEDARUMA
- 作者は、飲み物が冷やされて出てくるジュースマシンが作ってみたくて作りました、と書いています。
- HIGEDARUMA
- YouTubeで、ペルチェ素子という、電気で冷やせる部品を知って、使ってみたいと思ったそうなんです。
- BANNO
- 困ったから作った、じゃなくて、作ってみたい、が出発点なんですね。いいですね。
- HIGEDARUMA
- はい。ポンプを使うのも初めての挑戦だったそうです。
- BANNO
- お母さんのブログには、部品は小学6年生のときに買いそろえていた、と書かれていますね。
- HIGEDARUMA
- そうなんです。そこから1年2か月ほど寝かせて、中学1年生の冬に完成させたんです。
- BANNO
- 寝かせちゃうの、大人でもよくあります。ちゃんと完成させたのが偉い!
- HIGEDARUMA
- ちなみに、動かすプログラムの名前は、CoolCoke。冷たいコーラ、という意味です。
- BANNO
- 大好きなコーラを、家で冷たく飲みたかったんですね。気持ちが伝わります。
- BANNO
- では仕組みです。ジュースは、どうやって箱から出てくるんですか?
- HIGEDARUMA
- ポンプを使うんですが、ポンプが送るのはジュースではなく、空気なんです。
- BANNO
- 空気、ですか?
- HIGEDARUMA
- はい。ペットボトルのふたに、穴を2つ開けて、短い管と長い管を差しています。
- HIGEDARUMA
- 短い管から空気を送り込むと、ボトルの中がぎゅうぎゅうになって、底まで届く長い管から、ジュースが押し出されるんです。
- BANNO
- ストローでジュースに息を吹き込むと、ぶくぶくしますけど、それを閉じた入れ物でやる感じですか?
- HIGEDARUMA
- そうです。逃げ場のない空気が、ジュースの表面を押して、出口の管へ追いやるイメージです。
- BANNO
- ポンプがジュースに直接さわらないのも、なんだか安心ですね。
- HIGEDARUMA
- ちなみにポンプのテストでは、ペットボトルがぐしゃっとつぶれるほどの威力だったそうです。
- BANNO
- ぐしゃっと!それだけ空気を動かす力が強いんですね。
- BANNO
- 次は、いちばん気になるところです。冷蔵庫なしで、どうやって冷やすんですか?
- HIGEDARUMA
- そこで出てくるのが、ペルチェ素子です。電気を流すと、片方の面が冷たくなって、反対の面が熱くなる、薄い板なんです。
- BANNO
- 片面だけ冷たくなる板。不思議ですね。熱くなるほうは、どうするんですか?
- HIGEDARUMA
- 熱いほうには、CPUクーラーを当てています。パソコンの頭脳の熱を逃がす、ひだの付いた金属とファンのセットです。
- HIGEDARUMA
- そして冷たいほうには、ウォーターブロックを当てます。本来は、パソコンの部品を水で冷やすための、中を液体が通る金属の箱です。
- BANNO
- あっ、その箱の中を、ジュースが通るんですか?
- HIGEDARUMA
- その通りです。冷たい金属の箱の中を通り抜ける間に、ジュースの熱が奪われて、冷えて出てくるんです。
- BANNO
- パソコンを冷やす部品で、ジュースを冷やしている。発想が面白いですね!
- HIGEDARUMA
- 作者が手で描いた構成図もあります。全体の流れを見てみましょう。
- HIGEDARUMA
- ボトルから押し出されたジュースが、冷たい箱を通って、注ぎ口からコップへ。この一本道なんです。
- BANNO
- 押し出す、冷やす、注ぐ。こう聞くと、すっきり分かりますね。
- BANNO
- あのタッチ画面は、何をしているんですか?
- HIGEDARUMA
- あれはM5Stack Core2という、タッチ画面の付いた、手のひらサイズのコンピューターです。
- HIGEDARUMA
- 実は最初は、ラズパイという別の小さなコンピューターで動かしていたんです。
- HIGEDARUMA
- でも、ドリンクバーらしい操作パネルを付けたくて、タッチ画面のあるM5Stack Core2に変えたそうです。
- BANNO
- 使う人のことを考えて、道具を選び直したんですね。
- HIGEDARUMA
- はい。そして画面のボタンを押すと、リレーという、電気のスイッチが入って、ポンプが動くんです。
- BANNO
- 指で押す、スイッチが入る、ポンプが空気を送る。つながりました。
- HIGEDARUMA
- 電源にも工夫があって、電圧、つまり電気の強さを変える部品を使って、コンセントにさすアダプター1つから、全部の電気をまかなっています。
- BANNO
- コードが何本も伸びないのは、家に置くならうれしいですね。
- BANNO
- ここまで聞くと順調そうですけど、うまくいかなかったことはあったんでしょうか?
- HIGEDARUMA
- ありました。ポンプを止めたのに、ジュースが止まらなくなったんです。
- BANNO
- えっ、ドリンクバーで止まらないのは大変です!
- HIGEDARUMA
- 原因は、サイフォンの原理でした。タンクが出口より高いところにあると、管がつながっているだけで、液体が流れ続けてしまうんです。
- HIGEDARUMA
- 灯油のポンプで、一度流れ始めると、手を離しても流れ続けますよね。あれと同じなんです。
- BANNO
- あー、あれですね!じゃあ、どうしたんですか?
- HIGEDARUMA
- ペットボトルを、注ぎ口より低いところに置くようにしたんです。作者も、上に置くと止まらなくなるのでヤバいです、と書いています。
- BANNO
- ヤバいです、に実感がこもっていますね。
- HIGEDARUMA
- もう1つは、ポンプが強すぎると、ジュースが速く通り過ぎて、冷えなかったことです。
- BANNO
- 冷たい箱にいる時間が、短すぎるんですね。
- HIGEDARUMA
- そうなんです。そこで、ポンプにかける電圧、つまり電気の押す力を下げて、ゆっくり流すように調整したら、いいぐあいに冷えるようになったそうです。
- HIGEDARUMA
- 止めるときに、圧が抜けるまで少し時間がかかる、という残った課題も、正直に書いているんですよ。
- BANNO
- お母さんは、失敗を通して自然と物理を学んでいるのが嬉しかった、とブログに書いていますね。
- BANNO
- 教科書で読むより、ジュースが止まらなかった記憶のほうが、ずっと忘れないですよね。
- HIGEDARUMA
- この作品は、ヒーローズ・リーグ2021で、14歳以下の作品に贈られるU-14賞を受賞しました。
- BANNO
- 作ったのは、MEMETANさん。完成したら、動画を撮ってすぐ片付けて、もう次の工作を始めていたそうです。
- HIGEDARUMA
- 作りたい気持ちが、いちばんの材料なんだと思います。
- BANNO
- わたしたちも、何か始めてみたくなりますね。今日できる最小の一歩は、何でしょう?
- HIGEDARUMA
- 水を少し入れたペットボトルに、底まで届く長いストローと、短いストローを差して、口のすき間を粘土でふさぎます。
- BANNO
- それから、どうするんですか?
- HIGEDARUMA
- 短いほうから息を吹き込むと、長いほうから水が押し出されてきます。
- BANNO
- それなら、台所ですぐできますね。この作品の、押し出す仕組みと同じです。
- HIGEDARUMA
- こぼれてもいいように、流しの上でやってくださいね。
- BANNO
- 作品ページと、リンク先の記事には、部品や作り方の写真がたくさん載っています。ぜひのぞいてみてください。
- BANNO
- さて、今日紹介したのは、空気で押し出して、通り抜ける間に冷やす手づくりのジュースマシン、自宅でドリンクバー!でした。
- HIGEDARUMA
- 次回の作品でも、ゆっくりしていってね。
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