色で時刻を読む「抵抗カラーコードLED時計」|測れば本当に時刻の抵抗になる
ProtoPedia の作品「抵抗カラーコードLED時計」を2人のMCが初心者目線で紹介。電子部品の抵抗に付いている色の帯(カラーコード)で、時・分・秒を表す時計です。テスターを当てると 20.59MΩ=20時59分と、本当に時刻と同じ抵抗値が測れます。2mm角の LED 256個を手で並べた作り方、端子が足りないマイコンを分解して乗り越えた工夫、作りかけの前作から「これで何ができる?」と脱線して生まれた物語まで。
チャプター
0:00オープニング0:20抵抗カラーコードLED時計0:54抵抗=電気の流れにくさを決める部品2:2520.59MΩ = 20時59分3:292mm角のフルカラーLED4:53光では黒と茶色が出せない6:07この1本で、何ができる?7:46今日できる最小の一歩8:35エンディング
文字起こし(77行)
- BANNO
- ゆっくりばんのです。
- HIGEDARUMA
- ゆっくりひげだるまです。
- BANNO
- 今日もProtoPediaから、とびきり面白い作品を紹介していきますよ。
- HIGEDARUMA
- 今日紹介するのは、抵抗カラーコードLED時計。
- BANNO
- 白い筒に、赤や緑の帯が光ってますね。でも、数字がどこにも無いですよ?
- HIGEDARUMA
- そうなんです。この色の帯だけで、今が何時何分何秒かを表しているんですよ。
- HIGEDARUMA
- 色の読み方さえ分かれば、ばんのさんにも読めるようになりますよ。
- BANNO
- そもそも、抵抗って何なんですか?
- HIGEDARUMA
- 電気の流れにくさを決める、小さな部品です。家電の中の基板に、たくさん載っているんですよ。
- BANNO
- あ、この写真の、両端に足が出た小さな部品ですね。しましま模様がついてます。
- HIGEDARUMA
- そのしましまが、カラーコードです。抵抗の大きさを、数字ではなく色の帯で書く決まりなんです。
- BANNO
- 数字で書けばいいのに、どうして色なんですか?
- HIGEDARUMA
- 小さな丸い部品だと、数字は読みにくいんです。色の帯なら、どの向きからでも読める。黒がゼロ、茶色が1、赤が2、と続いて、白の9まで10色です。
- HIGEDARUMA
- この時計は、時・分・秒を2桁ずつ、6つの数字を色の帯で光らせているんです。
- BANNO
- でも作者さんは、どうしてわざわざ抵抗の形にしたんでしょう?
- HIGEDARUMA
- 実は今、色の帯の抵抗は減っているんです。米粒より小さい、数字だけの四角い抵抗に置き換わっていて。
- HIGEDARUMA
- 作者は、キラキラじゃないし、何より私は裸眼では見えません、と言っています。
- BANNO
- ふふ、それは切実ですね。
- HIGEDARUMA
- このままでは色の帯の抵抗が絶滅してしまう。その流れに全力で抵抗しないといけない、と思ったそうです。
- BANNO
- 抵抗に、全力で抵抗!ダジャレまで本気ですね。
- BANNO
- でも、色を覚えていない人は、やっぱり時刻が分からないですよね。
- HIGEDARUMA
- そこが、この作品の一番のすごいところなんです。両端の足に、テスターを当ててみます。
- BANNO
- テスターって、電気の量を測る道具ですよね。
- HIGEDARUMA
- はい。抵抗の大きさも測れます。すると画面に、20.59メガオームと出ました。
- BANNO
- 20.59。あっ、20時59分!
- HIGEDARUMA
- 正解です。見た目だけじゃなく、中身も本当に、時刻と同じ大きさの抵抗になっているんです。
- BANNO
- えっ、本物の抵抗として働くってことですか?
- HIGEDARUMA
- そうなんです。命令すると抵抗の大きさを変えられる部品を、4つつないで、時刻に合わせて作っているんですよ。
- HIGEDARUMA
- 作者いわく、抵抗の形をしている限りは当たり前ですよね、だそうです。
- BANNO
- 見た目も中身も、ちゃんと抵抗。そのこだわり、好きです。
- BANNO
- この光る帯は、どうやって作っているんですか?
- HIGEDARUMA
- 縦横2ミリの、とても小さなLEDを使います。1粒ずつ好きな色に光らせられるものです。
- BANNO
- 2ミリ!ゴマ粒くらいですね。それを何個使うんですか?
- HIGEDARUMA
- 1台の時計に、256個です。板の上に、はんだのペーストを塗って、手で1個ずつ並べるんです。
- BANNO
- 256個を手で!気が遠くなりそうです。
- HIGEDARUMA
- 並べ終わったら、小さなホットプレートのような台で温めて、まとめてくっつけます。
- HIGEDARUMA
- それを細い棒に割って、筒の形に組むと、光る点が縦16個、ぐるり16列の筒になるんです。
- BANNO
- その筒を、白いケースで包むと、あの光る帯になるわけですね。
- BANNO
- 全体は、どんな仕組みで動いているんですか?
- HIGEDARUMA
- 頭脳は、指先ほどの小さなコンピューターです。ネット上の時計から、正確な時刻をもらいます。
- HIGEDARUMA
- 下の土台には、バッテリーと充電の回路が入っています。
- BANNO
- 置き時計なのに、バッテリーで動くんですか?
- HIGEDARUMA
- これを腕にはめて、街中をドヤ顔して歩きたい、という果てしない夢があるそうです。
- BANNO
- ふふっ、腕時計にする気なんですね。それなら小さくしたくなりますね。
- BANNO
- 作っていて、大変だったことはありますか?
- HIGEDARUMA
- まず、色です。LEDは光なので、色を混ぜると白に近づく。黒や茶色が、うまく出せないんです。
- BANNO
- 黒はゼロですよね。光で黒って、つまり光らないことになっちゃう。
- HIGEDARUMA
- そうなんです。穴を開けた筒、マーカー、折り紙までかぶせてみて、全部いまいち、だそうです。
- HIGEDARUMA
- 次に、頭脳の小さなコンピューター。外につなげる口が、2本しか無かったんです。
- BANNO
- 2本だと、足りないんですか?
- HIGEDARUMA
- 抵抗を作る部品とのやりとりで、2本とも埋まる。LEDをつなぐ口が、残らないんです。
- BANNO
- えっ、じゃあ、どうしたんですか?
- HIGEDARUMA
- コンピューターを分解して、中に1個だけ付いているLEDの、使われていない出口を見つけたんです。その先に256個をつないだ。
- BANNO
- 中まで開けちゃうなんて、大胆ですね!あきらめない気持ちが伝わってきます。
- HIGEDARUMA
- 作者いわく、鳴かぬなら改造しちゃうぞホトトギス、の精神です。良い子は真似をしてはいけない、とも書いています。
- BANNO
- そもそも、どうしてこの時計を作ろうと思ったんですか?
- HIGEDARUMA
- 実はもともと、別の作品を作っていたんです。LEDを筒の形に並べた、細長い画面です。
- HIGEDARUMA
- それを、もっと細かく映せるように作り直していた。でも、筒1本に10日くらいかかる。
- BANNO
- 1本で10日!締め切りには間に合ったんですか?
- HIGEDARUMA
- 残り2週間で、できたのは1本だけ。しかも、そこでコロナにかかってしまったんです。
- BANNO
- それは、つらいですね……。
- HIGEDARUMA
- もう無理だ、となったとき、この1本で他に何ができるか、と考えた。
- HIGEDARUMA
- すると、形が抵抗に似ている。これで抵抗カラーコード時計ができるのでは、とひらめいたんです。
- BANNO
- 完成しなかった1本が、別の作品に生まれ変わったんですね!
- HIGEDARUMA
- 作者は、こんな感じで脱線しました、きっかけ大事、と書いています。
- BANNO
- 脱線から生まれる作品もある。行き詰まったときの、いいヒントですね。
- HIGEDARUMA
- そしてこの作品は、ヒーローズ・リーグ2025で、おまた賞を受賞しました。
- HIGEDARUMA
- 審査員の小俣さんは、抵抗カラーコードは電子工作に心躍らせたおじさんたちのロマン、と評しています。
- BANNO
- 色の並びを読み解くワクワク。今日、わたしもちょっと味わいました。
- HIGEDARUMA
- 作ったのは、TakSanです。自分のことを、技術と労力の無駄遣い、と名乗っているんですよ。
- BANNO
- 役に立つかより、面白いかで作る。そこが最高ですね。
- HIGEDARUMA
- 作者のページには、作り方の写真がたくさん載っています。リンクは概要欄にまとめておきますね。
- BANNO
- では、今日の一歩。今の時刻を、色の表で、色に直してみてください。
- BANNO
- たとえば20時59分なら、赤、黒、緑、白。読めた瞬間、ちょっと楽しいですよ。
- HIGEDARUMA
- もう一歩いくなら、作りかけで止まっているものを1つ出して、これで何ができる?と考えてみる。新しい作品は、そこから始まるかもしれません。
- BANNO
- さて、今日紹介したのは、色を読めば時刻が分かって、測れば本当に時刻の抵抗になる、抵抗カラーコードLED時計でした。
- HIGEDARUMA
- 次回の作品でも、ゆっくりしていってね。
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