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机の上の箱庭で、本物の戦車が撃ち合う「Diorama Shooting」|toio×プロジェクションで画面の外に出たゲーム
ProtoPedia の作品「Diorama Shooting」を2人のMCが紹介。木や積み木が並ぶ机の上の小さな箱庭で、コントローラで動かした本物の小さな戦車に、弾や爆発の映像が重なるシューティングゲームです。昔の遊具が持っていた『確かにそこにある』存在感とビデオゲームを繋ぐ作者の想い、ゲームの世界と現実を同じ大きさで作るというタネ明かし、toio の台数の壁まで紹介します。
チャプター
0:00オープニング0:20机の上の箱庭が、ゲームの舞台1:06木や家が並ぶ、机の上の箱庭2:04今のゲームは画面の中で完結3:07toio=小さな四角いロボットのおもちゃ6:23ヒーローズ・リーグ2020 オンラインヒーロー賞7:17机の小物に、スマホのライトを当てる8:09エンディング
文字起こし(73行)
- BANNO
- ゆっくりばんのです。
- HIGEDARUMA
- ゆっくりひげだるまです。
- BANNO
- 今日もProtoPediaから、とびきり面白い作品を紹介していきますよ。
- HIGEDARUMA
- 今日紹介するのは、Diorama Shooting。
- BANNO
- ジオラマって、模型で作る小さな街や景色のことですよね。
- HIGEDARUMA
- そうなんです。机の上に作った小さな箱庭が、ゲームの舞台になるシューティングゲームなんですよ。
- BANNO
- 画面の中じゃなくて、机の上で遊ぶゲームなんですか?
- HIGEDARUMA
- はい。本物の小さな戦車が箱庭を走って、そこに光の弾や爆発が映し出されるんです。
- BANNO
- 本物が走って、映像が重なる。どんな感じなのか、見てみたいです!
- HIGEDARUMA
- デモ動画を見てみましょう。暗い部屋の机の上に、木や家や積み木が並んだ箱庭があります。
- BANNO
- おもちゃの街みたいで、かわいいですね。
- HIGEDARUMA
- その上で、手に持ったゲームのコントローラを動かすと、小さな戦車が走り出すんです。
- BANNO
- ラジコンみたいに、目の前で本物が動くんですね。
- HIGEDARUMA
- そうです。そしてボタンを押すと、戦車から光の弾が飛んで、敵を倒すと得点が入ります。
- HIGEDARUMA
- 箱庭の手前には、ゲームのようにスコアの数字まで映っているんですよ。
- BANNO
- 本物のおもちゃなのに、ビデオゲームみたいに派手なんですね。
- BANNO
- ラジコンの楽しさと、ゲームの楽しさを、いっぺんに味わえる感じです。
- HIGEDARUMA
- 作品ページのコメント欄には、展示を見た人の、めちゃくちゃ触ってみたくなりました、という声もあるんです。
- BANNO
- 分かります。見ているだけで、私もコントローラを握りたくなりますね。
- BANNO
- それにしても、なぜわざわざ、本物の箱庭でゲームを作ったんでしょうか?
- HIGEDARUMA
- 作品ページに、作者の想いが書かれています。手がかりは、昔の百貨店の屋上なんです。
- BANNO
- 屋上には、お金を入れると動く乗り物や、機械仕掛けの遊具がありましたね。
- HIGEDARUMA
- そうです。光線銃で的を撃つおもちゃもありました。どれも、目の前に本物があったんです。
- HIGEDARUMA
- でも今のゲームは、ほとんどが画面の中で完結している、と作者は書いています。
- BANNO
- たしかに、スマホもゲーム機も、遊ぶのはずっと画面の中ですね。
- HIGEDARUMA
- 作者は、昔の遊具には、確かにそこにある、という存在感があったのでは、と問いかけているんです。
- HIGEDARUMA
- そして、新しい技術が、その存在感とビデオゲームを繋ぐ架け橋になるのでは、という想いで作ったそうです。
- BANNO
- 懐かしい手ざわりと、今のゲームの派手さ。両方のいいところを混ぜたかったんですね。
- BANNO
- では、どうやって本物の戦車と映像を一緒に動かしているんでしょうか?
- HIGEDARUMA
- まず戦車の正体です。中にtoioという、ソニーの小さな四角いロボットのおもちゃが入っているんです。
- HIGEDARUMA
- toioは、専用のマットの上なら、自分が今どこにいるかが分かるんですよ。
- BANNO
- 自分の場所が分かるから、言われた場所まで、ちゃんと走って行けるんですね。
- HIGEDARUMA
- その通りです。全体は、3つのソフトの役割分担で動いています。
- HIGEDARUMA
- 1つ目はUnityという、ゲームを作るソフトです。パソコンの中に、箱庭と同じゲームの世界を作ります。
- HIGEDARUMA
- 戦車の移動も、弾も、当たったかどうかも、スコアも、全部このゲームの世界で計算しているんです。
- BANNO
- ゲームの中身は、ふつうのビデオゲームと同じなんですね。
- HIGEDARUMA
- はい。2つ目は、toioを動かすプログラムです。ゲームの中の戦車の位置を受け取って、本物をその場所へ走らせます。
- HIGEDARUMA
- 3つ目はTouchDesignerという、映像を加工するソフトです。ゲームの映像を、箱庭にぴったり合う形に整えます。
- BANNO
- プロジェクタって、映画館みたいに、映像を光にして映す機械ですよね。
- HIGEDARUMA
- そうです。そのプロジェクタで、整えた映像を箱庭の上から映すんです。
- BANNO
- でも、映像と本物の戦車が、ずれたりしないんですか?
- HIGEDARUMA
- そこがこの作品のタネなんです。ゲームの世界と本物の箱庭を、同じ大きさで作っているんですよ。
- HIGEDARUMA
- 作者の解説記事には、スケールを合わせれば、ゲーム内と現実の物体がピッタリ合います、とあります。
- BANNO
- ゲームの中で10センチ進んだら、本物も10センチ進む、ということですか?
- HIGEDARUMA
- まさにそういうことです。ゲームの中のカメラも、本物のプロジェクタと同じ位置に置いているんです。
- BANNO
- なるほど。同じ大きさ、同じ位置にそろえるだけ。意外とシンプルな考え方なんですね。
- HIGEDARUMA
- ただ、作者も、位置合わせがシビアで苦労した、と書いています。
- HIGEDARUMA
- 最初は、たくさんのtoioで舞台全体を動かすつもりで、10台くらい買ったそうなんです。
- HIGEDARUMA
- ところが、作者のパソコンの環境では、同時に動かせるのは5台までだったんですよ。
- BANNO
- 買ってから気づいたんですね。それは悔しいです。
- HIGEDARUMA
- そこで、5台で遊べる大きさにゲームをまとめ直したんです。作りながら形を変えていく、個人開発らしい話ですよね。
- HIGEDARUMA
- 箱庭の木や積み木も手作りです。Fusion 360という設計ソフトで形を作って、3Dプリンタで出力しています。
- BANNO
- 置物のサイズも、ゲームの世界と合わせて作っているんですね。
- HIGEDARUMA
- それから、プロジェクタの光を、鏡で反射させてから箱庭に当てているんです。
- BANNO
- 鏡ですか?どうしてそのまま映さないんでしょう?
- HIGEDARUMA
- 鏡を使うと、映せる範囲が広がって、遊ぶ人の手の影もできにくくなるんですよ。
- BANNO
- 手の影で映像が隠れたら台無しですもんね。展示で遊んでもらうための、細かい工夫です。
- HIGEDARUMA
- 作ったのは、赤星俊平さんと、中西聖さんの2人です。
- BANNO
- どんなところで、遊ばれてきたんでしょうか?
- HIGEDARUMA
- 2020年のMaker Faire Tokyoという、ものづくりの展示イベントで、実際に遊べる形で出展されました。
- HIGEDARUMA
- 同じ年のヒーローズ・リーグ2020では、オンラインヒーロー賞に選ばれています。
- HIGEDARUMA
- 作者のサイトによると、アジアデジタルアート大賞展FUKUOKAで入賞、デジタルえほんアワードでも入選しています。
- BANNO
- ゲームの大会だけじゃなく、アートや絵本の賞にも。いろんな人の心に届いたんですね。
- BANNO
- 目の前に本物があると、人が自然に集まってきます。展示やイベントで、ここは大きな強みですね。
- BANNO
- 画面の外に出たゲームは、遊ぶ人だけじゃなく、見ている人まで楽しくしてくれますね。
- BANNO
- 今日の話を聞いて、何か試してみたくなった人もいると思います。
- HIGEDARUMA
- 今日できる一歩なら、机の上の小物に、スマホのライトを当ててみてください。
- HIGEDARUMA
- 影がどこに伸びて、光がどう当たるかを見るだけで、どこに映像を映したら面白いか、見えてくるんです。
- BANNO
- それなら、今夜すぐにできますね。
- HIGEDARUMA
- 作る側に進むなら、ゲームの中と現実を、同じ大きさで測ってそろえる。この作品のタネが、最初の一歩になりますよ。
- BANNO
- 作品ページと作者のサイトには、遊んでいる動画もあります。ぜひのぞいてみてください。
- BANNO
- さて、今日紹介したのは、机の上の箱庭で本物の戦車が撃ち合うシューティングゲーム、Diorama Shootingでした。
- HIGEDARUMA
- 次回の作品でも、ゆっくりしていってね。
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