ProtoPedia Video Maker

バイクの走りを丸ごと記録!上達を“見える化”する自作ロガー

紹介した作品: ライディングテクニック向上ロガー(Motorcycle Logger)ProtoPedia での反響: 閲覧 7,900+ ・ ♥ 30

目に見えないバイクの『走り』をセンサーで丸ごと記録し、上級者と並べて見比べて上達につなげる自作ロガー。9軸センサーのドリフトで一度挫折し、『動きは5要素で決まる』と気づいて再設計した、つまずきと発想転換のものがたり。RTKや3Dプリンタ筐体まで、作り手目線の見どころも2人のMCが掘り下げます。

チャプター

文字起こし(60行)
BANNO
ゆっくりBANNOです。
HIGEDARUMA
ゆっくりHIGEDARUMAです。
BANNO
今日もProtoPediaから、とびきり面白い作品を紹介していきますよ。
HIGEDARUMA
今日紹介するのは、ライディングテクニック向上ロガー。バイクの走りを丸ごと記録しちゃう装置なんですよ。
BANNO
丸ごと、ですか。走りって目に見えないのに、録れるんですか?
HIGEDARUMA
そこなんですよ。『上手い人と自分、何が違うの?』を見える化する装置なんです。
BANNO
へえ、それは気になりますね。私もずっと知りたかったやつです。
BANNO
これ作ったの、どういう人なんですか?
HIGEDARUMA
Takumi Abeさんという、ご自身がバイクの練習会に通うライダーなんですよ。
BANNO
あ、ご本人が乗る人なんですね。それは動機が分かりやすい。
HIGEDARUMA
そうそう。練習しても、上手い人との差が見えなくて、もどかしかったんです。
BANNO
それ分かります。違うのは感じるのに、言葉にできないやつですよね。
HIGEDARUMA
まさに。だったら自分でセンサーを作って見える化しよう、と動いたんですよ。
BANNO
悔しさを作る力に変えちゃったんですね。さすが個人開発者。
HIGEDARUMA
でもですね、最初からは上手くいってないんですよ。ここが面白くて。
BANNO
えっ、つまずいたんですか。どんなふうに?
HIGEDARUMA
最初は、傾きや動きをまとめて測るセンサーを3つ、車体に付けたんです。
BANNO
なるほど。それで姿勢を録ろうとしたわけですね。
HIGEDARUMA
そう。模型の試作だと上手くいって、いけるぞって思ったんですよ。
BANNO
おお、いい流れ。…あ、ここで何かあるんですね?
HIGEDARUMA
実車に積んだら、加速も減速も激しすぎて。値が少しずつズレて溜まっちゃうんです。
BANNO
ああ、その小さなズレが積もって、もう正しい走りが分からなくなる。
HIGEDARUMA
そうなんです。精度が出なくて、一度はあきらめたんですよ。
BANNO
うわあ、そこまで作って断念は、相当くやしいですね…。
HIGEDARUMA
ところがですね、ここから発想がガラッと変わるんですよ。
BANNO
おっ、どう変わったんですか?
HIGEDARUMA
バイクの動きって、たった5つの要素で決まる、と整理し直したんです。
BANNO
5つだけ?意外と少ないんですね。具体的には?
HIGEDARUMA
車体の傾き、ハンドルの切れ角、前後サスの沈み込み、そして走ってる位置です。
BANNO
なるほど。その5つさえ録れれば、走りが丸ごと再現できる、と。
HIGEDARUMA
まさにそこ。1個で全部測るのをやめて、要素ごとに専用センサーを当てる。
BANNO
欲張らずに、分けて測る。失敗が逆にヒントになったんですね。
HIGEDARUMA
ここからが作り手として痺れるところで。中身、けっこう本格的なんですよ。
BANNO
まず位置ですよね。普通のGPSだと、どれくらいズレるんでしたっけ?
HIGEDARUMA
スマホのGPSだと数メートルはズレます。でもこれ、誤差を数センチまで詰めてるんです。
BANNO
数センチ!?もう別物じゃないですか。どうやって?
HIGEDARUMA
RTKっていう方式で、受信機をなんと2台積んでるんですよ。
BANNO
2台で数メートルを数センチまで。それは効きますね。
HIGEDARUMA
ハンドルの切れ角やサスの沈みは、磁石で回転を読み取るセンサーで測ってます。
BANNO
へえ。で、それを付ける部品って、市販品はなさそうですよね。
HIGEDARUMA
ないので自作です。Fusion360で設計して、3Dプリンタで出しちゃってます。
BANNO
うわ、そこまで自分で。完全にDIY魂ですね。
HIGEDARUMA
そして一番アツいのが、記録して終わりじゃないところなんですよ。
BANNO
終わりじゃない?録ったデータ、このあとどうなるんですか。
HIGEDARUMA
録った走りを、3DのCGでまるごと再生できるんです。自分の走りが画面で動くんですよ。
BANNO
おお、自分の走りをCGで見返せる。それだけで楽しそう。
HIGEDARUMA
でも本番はここから。上手い人の走りと並べて、同時に再生できるんです。
BANNO
並べて!?じゃあ、どこが違うか一目で分かっちゃうじゃないですか。
HIGEDARUMA
そうそう。『ここでもっと寝かせてる』『ブレーキが早い』が見て分かるんです。
BANNO
なんとなくの練習が、狙って直す練習に変わるんですね。これは欲しい。
BANNO
作ったのは開発者のTakumi Abeさん、お一人なんですね。趣味への愛が詰まってます。
HIGEDARUMA
この作品、ちゃんと評価もされてて。コンテストで賞も獲ってるんですよ。
BANNO
M5Stackのコンテストで第2位に、BRAVE賞まで。すごいですね。
HIGEDARUMA
失敗から再設計した粘りが、ちゃんと届いた感じがします。
BANNO
ちなみに、私たちが今日マネするなら、最初の一歩って何でしょう?
HIGEDARUMA
まずは自分の趣味を1つだけ数で測ってみる、ですね。それで景色が変わるんですよ。
BANNO
なるほど、いきなり5要素じゃなくていいんですね。1つから。マネできそう。
HIGEDARUMA
詳しくは作品ページと、失敗の動画も公開されてますから、ぜひ。
BANNO
さて、今日紹介したのは、ライディングテクニック向上ロガー。見えない走りを丸ごと記録して上達につなげる、自作のロガーでした。
HIGEDARUMA
あなたの趣味も、きっと測れます。次回の作品でも、ゆっくりしていってね。

クレジット

紹介した作品
ライディングテクニック向上ロガー(Motorcycle Logger)
作者: Takumi Abe
ライセンス: CC BY 4.0
※作品の画像・動画は、紹介のために切り抜き・編集して使用しています。
声
BANNO さんと HIGEDARUMA さんの録音をもとにした合成音声です。

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