野菜が鍵盤に!先生のための「さわれる教材」の素材 causal SW
ProtoPedia の作品「causal SW」を2人のMCが初心者目線で紹介。アルミカップに置いた野菜が鍵盤になり、100均の釣りおもちゃが200円で音つき釣りゲームに。電子工作の難しい所を下ごしらえ済みにして、先生が身近な材料で『さわったら鳴る』教材を作れるようにした素材と、そのレシピを持ち寄るコミュニティです。
チャプター
0:00オープニング0:20さわれる教材づくりの素材1:11ピーマンでたたいても鳴る2:481人1台タブレットの時代4:16さわる所を最大12か所5:47境目を自動で調整6:43レシピを持ち寄る場所8:01今日できる最小の一歩8:37エンディング
文字起こし(72行)
- BANNO
- ゆっくりばんのです。
- HIGEDARUMA
- ゆっくりひげだるまです。
- BANNO
- 今日もプロトペディアから、とびきり面白い作品を紹介していきますよ。
- HIGEDARUMA
- 今日紹介するのは、causal SW。電子工作の教材づくりの素材と、その情報を共有する場所なんです。
- BANNO
- 教材づくりの素材、ですか。ちょっと想像がつかないですね。
- HIGEDARUMA
- たとえば、リンゴやピーマンを並べて、さわると音が鳴る。野菜が楽器の鍵盤になるんですよ。
- BANNO
- 野菜が鍵盤!それを、電子工作が苦手な先生でも作れるんですか?
- HIGEDARUMA
- そうなんです。難しい所は全部、箱の中で下ごしらえ済み。料理でいう、下ごしらえ済みの素材なんですよ。
- BANNO
- 料理のたとえ、わかりやすいですね。じっくり見ていきましょう。
- BANNO
- まずは作例から聞きたいです。野菜の鍵盤って、どうやって作るんですか?
- HIGEDARUMA
- 100円ショップのアルミのマドレーヌカップを平らにして、板に貼る。その上に野菜を載せるだけです。
- BANNO
- 載せるだけ!配線をつなぐ作業は、どうするんですか?
- HIGEDARUMA
- アルミカップとcausal SWを、ワニ口のついた線でつなぐだけなんです。
- HIGEDARUMA
- しかも作者さん、途中で面白い発見をしていて。握ったピーマンの先でたたいても、ちゃんと鳴ったんですよ。
- BANNO
- ピーマンがバチになるんですか。それは子どもも大人も、思わず笑っちゃいますね。
- HIGEDARUMA
- 作者さんも、見慣れた野菜が鍵盤になる意外さは、子どもにも大人にも説明いらず、と書いています。
- BANNO
- ほかにも作例はあるんですか?
- HIGEDARUMA
- 100円ショップの木の釣りおもちゃを改造して、魚が釣れた瞬間にバシャバシャと鳴る釣りゲームもあります。
- BANNO
- 釣れた瞬間に音が鳴ったら、それだけで盛り上がりそうです。費用はどれくらいですか?
- HIGEDARUMA
- 魚3匹のセットと釣り竿を100円ショップで買って、合計200円。作者さんも、200円とは思えない出来栄え、と。
- BANNO
- 200円で授業の道具が1つできる。先生にはうれしい金額ですね。
- HIGEDARUMA
- ゴミ箱をゴールにして、ボールが入ると歓声が鳴るゲームもあるんですよ。ボール2個とゴミ箱と中敷きで、3点合わせて300円です。
- BANNO
- ゴールで歓声!体育の授業で使ったら、みんなで盛り上がれますね。
- BANNO
- でも、そもそもどうして、こういう道具が必要なんでしょう。今は1人1台タブレットの時代ですよね。
- HIGEDARUMA
- そこなんです。タブレットの画面だけでは、学びにくい子もいるんですよ。
- BANNO
- 画面だと学びにくい、というと、たとえばどんな子でしょう。
- HIGEDARUMA
- 画面の絵より、さわれる本物のほうが分かる子。小さなアイコンを正確にタップするのが難しい子です。
- HIGEDARUMA
- それから、電車や猫みたいな好きなものや好きな音なら、長く集中できる子もいます。
- BANNO
- なるほど。その子に合う形なら、ぐっと分かりやすくなるわけですね。
- HIGEDARUMA
- そうなんです。でも、その子に何が効くかを一番わかっている担任の先生は、とにかく忙しいんですよ。
- BANNO
- アイデアを思いついても、電子工作を一から勉強する時間はないですよね。
- HIGEDARUMA
- まさにそこです。だから、電子工作とプログラムの難しい部分を、先に済ませた素材にしたんです。
- BANNO
- 先生は、さわる物と鳴らす音を足すだけ。料理でいうと、仕上げの味付けだけすればいいんですね。
- HIGEDARUMA
- ちなみに名前のコーザルは、原因と結果、という意味の英語なんです。
- BANNO
- 自分がさわったから、音が鳴った。その、つながりに気づく体験、ということですか。
- HIGEDARUMA
- そうです。自分で起こせた、という手応えを届けたい。それがこの名前に込められているんですよ。
- BANNO
- では中身です。箱の中で、何が下ごしらえされているんでしょう。
- HIGEDARUMA
- 入口、頭脳、出口の3つで考えると分かりやすいです。まず入口は、さわる所を12か所までつなげます。
- BANNO
- さわったって、機械はどうやって分かるんですか?
- HIGEDARUMA
- 人がさわると、体の電気が少しだけ流れ込みます。その変化を感じ取るんです。野菜は水分が多くて電気を通すので、野菜ごしにさわっても分かるんですよ。
- BANNO
- だから野菜でもアルミでも、スイッチになるんですね。
- HIGEDARUMA
- もう1つの入口が、揺れや傾きを感じ取るセンサー。無線なので、本体から40メートルほど離れても届きます。
- BANNO
- ゴミ箱のゴールについていたのは、これですね。ボールが入った揺れで鳴る、と。
- HIGEDARUMA
- そうです。頭脳は、M5StampS3という手のひらに載る小さなコンピューター。出口は、スピーカーと光るLEDです。
- BANNO
- 鳴らす音は、どうやって決めるんですか?
- HIGEDARUMA
- SDカードに、番号で始まる名前の音のファイルを入れるだけ。0001ドッグなら、1番の所をさわると犬の声です。
- BANNO
- パソコンでプログラムを書かなくていいんですね。それなら私でもできそうです。
- HIGEDARUMA
- 電源を入れたら、すぐ使えます。部品は、M5Stackという小さなコンピューターのシリーズが中心なんですよ。
- BANNO
- 授業で使うとなると、うまく反応しないと困りますよね。
- HIGEDARUMA
- そこにも工夫があって。電源を入れた瞬間に、12か所それぞれの、さわったかどうかの境目を自動で測って決めるんです。
- BANNO
- つなぐ物が野菜でもクリップでも、それぞれに合わせてくれるんですね。
- HIGEDARUMA
- さらに、さわった瞬間ではなく、手を離した瞬間に鳴らす設定もあります。
- BANNO
- 離した瞬間に?それは、どんな時に役立つんですか?
- HIGEDARUMA
- 目の見えない子が、手でさわって形を確かめている途中で、鳴ってしまわないようにです。
- BANNO
- 確かめ終わってから鳴る。やさしい工夫ですね、すてきです。
- HIGEDARUMA
- 作者さんも試行錯誤していて、サツマイモの表面が乾くと反応が不安定になったので、濡れ布巾で湿らせたそうです。
- BANNO
- 濡れ布巾!料理の素材っぽさが、ここでも出てますね。
- BANNO
- タイトルに、情報共有コミュニティーとありますよね。これはどういう意味でしょう。
- HIGEDARUMA
- この作品ページは、使った先生が作り方や授業の記録を持ち寄る場所になっているんです。作者さんはそれを、調理レシピと呼んでいます。
- BANNO
- レシピが集まるほど、次の先生がまねしやすくなる。料理のレシピサイトみたいな仕組みですね。
- HIGEDARUMA
- 実際に、特別支援学校の体育や節分の授業で使われた記録も、どんどん増えているんですよ。
- BANNO
- 作ったのは、どんな方なんですか?
- HIGEDARUMA
- 教材自作部の篠田さんです。大学院の研究で、先生たちが子どもに合わせて教材を手作りする姿に関心を持ったのが始まりなんです。
- BANNO
- 現場の先生を、ずっと支えてきた方なんですね。受賞もしているとか。
- HIGEDARUMA
- はい。M5Stack Japan Creativity Contest 2023の商業アイデア賞、ヒーローズ・リーグ 2023のマウザーヒーロー賞を受賞しています。
- HIGEDARUMA
- さらに、学習デジタル教材コンクールでも、日本児童教育振興財団賞をもらっているんです。
- BANNO
- 技術のコンテストからも、教育のコンクールからも認められている。両方から評価されているのがすごいですね。
- BANNO
- 今日の話を聞いて、身の回りの物で、さわったら鳴ったら楽しいものって何だろう、と考えちゃいました。
- HIGEDARUMA
- それがいいんです。まずは作例の一覧ページを1つ開いて、どんな物がスイッチになっているか見てみてください。
- BANNO
- 授業で使ってみたい先生は、教材自作部のホームページから作者さんに問い合わせもできますよ。
- BANNO
- さて、今日紹介したのは、野菜もおもちゃも楽器やゲームに変える教材づくりの素材、causal SWでした。
- HIGEDARUMA
- 次回の作品でも、ゆっくりしていってね。
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