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鼻をピクッとさせるとLINEが届く「HANAPIKU」|締切20分前に応募を決めた、鼻で操作する入力装置

紹介した作品: HANAPIKU - Awesome Nose Interface -ProtoPedia での反響: 閲覧 2,500+ ・ ♥ 20

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HANAPIKU - Awesome Nose Interface -

    3分版をリクエスト(作者キット)

    ProtoPedia の作品「HANAPIKU - Awesome Nose Interface -」を2人のMCが初心者目線で紹介。鼻をピクッと動かすだけで、LINE にメッセージが届いたり、決めておいた操作が動いたりする、鼻につける小さな入力装置です。使う部品は、手のひらサイズの小さなコンピューター M5StickC と、曲がり具合を数字にする曲げセンサの2つだけ。デモの「チャクラを溜めます」の正体や、電気を付ける・電話に出るといった使いどころ、締切20分前の見切り発車から予選3位、翌年の受賞までを支えた「ネタ帳」の話まで。

    チャプター

    文字起こし(84行)
    BANNO
    ゆっくりばんのです。
    HIGEDARUMA
    ゆっくりひげだるまです。
    BANNO
    今日もプロトペディアから、とびきり面白い作品を紹介していきますよ。
    HIGEDARUMA
    今日紹介するのは、HANAPIKU - Awesome Nose Interface -。
    BANNO
    あの、写真の方、鼻にテープを貼って、手元に小さなオレンジの機械を持っていますね。
    HIGEDARUMA
    そうなんです。これ、鼻をピクッと動かすと、それが機械への合図になる装置なんですよ。
    BANNO
    鼻で合図、ですか。もう名前からして、ちょっと笑ってしまいますね。
    HIGEDARUMA
    作ったのは、宮岸大輝さん。笑えるのに、話を聞くと、ちゃんと考えさせられる作品なんです。
    BANNO
    まずは、実際に何が起きるのか見てみたいです。
    HIGEDARUMA
    2021年の発表会で、宮岸さんはまず、こう言うんです。まずチャクラを溜めます。
    BANNO
    チャクラ?忍者漫画の、あのチャクラですか?
    HIGEDARUMA
    その正体は、あとで仕組みのところで種明かししますね。で、溜め終わったら、鼻をピクッ。
    HIGEDARUMA
    すると、画面の横に映したラインに、メッセージがポンと届くんです。小さなライトも光ります。
    BANNO
    指は一本も使っていないのに、スマホに通知が来るんですね。
    HIGEDARUMA
    そうなんです。会場のチャットも大盛り上がりで、司会の方が、選ばれし者を恐れるコメントがたくさん来ています、と実況していました。
    BANNO
    恐れられちゃった!みんな笑いながら、ちょっと怖がっているのがいいですね。
    HIGEDARUMA
    作品の紹介動画では、マスクをすればこっそりピクピクできます、とも言っているんですよ。
    BANNO
    確かに、マスクの下なら、鼻が動いても誰も気づかないですね。
    BANNO
    ところで、題名にあるインターフェースって、どういう意味なんでしょうか?
    HIGEDARUMA
    人が機械に指示を出すための入口のことです。ふつうはボタンやキーボード、それに声ですよね。
    HIGEDARUMA
    HANAPIKUは、その入口を、鼻にしてしまったんです。
    BANNO
    でも、鼻で合図が送れると、実際どんなことに使えるんでしょう?
    HIGEDARUMA
    宮岸さんが挙げている例は3つです。鼻ピクで部屋の電気を付ける。鼻ピクで電話に出る。
    HIGEDARUMA
    それから、パソコンのショートカットキー、つまりよく使う操作の近道を、鼻ピクに割り当てる。
    BANNO
    料理中で手が粉だらけのときや、両手に荷物を持っているときに、鼻で電気が付いたら助かりますね。
    HIGEDARUMA
    まさにそこなんです。宮岸さんも、どんな体勢でも、鼻ひとつで好きなときに合図を送れる、と書いています。
    BANNO
    冗談みたいな見た目なのに、使いどころは意外とまじめなんですね。
    HIGEDARUMA
    さらに宮岸さんは、手や足が不自由でも、鼻を動かせる人にとっては、画期的な入力装置になるかもしれない、とも書いています。
    BANNO
    なるほど。笑いの奥に、そういう可能性もあるんですね。
    BANNO
    ただ、私、鼻をピクッと動かせるか、ちょっと自信がないです。
    HIGEDARUMA
    そこが題名の、選ばれし者なんですよ。宮岸さんは、自分ほど動かせる人は少数派でしょう、と言っています。
    BANNO
    選ばれし者って、冗談じゃなかったんですね。
    BANNO
    では、いよいよ仕組みです。鼻の動きって、どうやって機械に伝わるんですか?
    HIGEDARUMA
    使っている部品は、たったの2つなんです。
    HIGEDARUMA
    ひとつ目は、M5StickC。手のひらに乗る、小さなコンピューターです。ボタンも画面も、ワイファイも付いています。
    HIGEDARUMA
    ふたつ目は、曲げセンサ。細長い帯で、曲がり具合を数字にして教えてくれる部品なんです。
    BANNO
    その帯を、鼻の横に貼っているんですね。
    HIGEDARUMA
    そうです。鼻がピクッと動くと、帯がちょっと曲がって、数字が変わる。その変化を拾うんですよ。
    BANNO
    じゃあ、さっきのチャクラを溜める、というのは何だったんですか?
    HIGEDARUMA
    正体は、キャリブレーション。日本語にすると、基準合わせです。
    HIGEDARUMA
    ボタンを長押しすると、今の鼻の曲がり具合を、これがふつうの状態、と覚えるんです。
    HIGEDARUMA
    そこから、ぐっと大きく曲がったときだけ、今のは鼻ピクだ、と判断して、決めておいた動きをします。
    BANNO
    つまり、人によって鼻の形が違っても、最初に基準を合わせれば使える、ということですか?
    HIGEDARUMA
    その通りです。宮岸さんも、基準合わせをすれば、どんな鼻でも使える、と書いています。
    BANNO
    鼻ピクのあとに動くことは、LINEのほかにもできるんですか?
    HIGEDARUMA
    LINEへの送信は、LINEが用意している仕組みを使っています。ほかに、インターネットの向こうのサービスに合図を送ることもできるんです。
    HIGEDARUMA
    発表では、その気になれば鼻ひとつでサーバーを100台立ち上げられる、なんて冗談も言っていました。スライドには、危険、と書いてありましたけど。
    BANNO
    くしゃみひとつで大変なことになりそうですね。
    BANNO
    あと、写真では、メガネにもテープが貼ってありますね。
    HIGEDARUMA
    最初の2021年版は、顔にそのままマスキングテープで留めていたんです。
    HIGEDARUMA
    翌年の版では、メガネを支えにして、顔に貼るテープを減らし、見た目をすっきりさせました。ちゃんと改良されているんですよ。
    BANNO
    そもそも宮岸さんは、どうしてこれを作ろうと思ったんでしょう?
    HIGEDARUMA
    作品ページに、こう書いてあるんです。私は人より鼻をピクピクさせるのが得意でした。
    HIGEDARUMA
    これが何かの役に立てばいいな、と思ったのがきっかけ。鼻をピクピクさせている絵を想像して、一人で笑っていたそうです。
    BANNO
    自分の得意なことを、役に立つ形にしたかったんですね。
    HIGEDARUMA
    出品したのは、ヒーローズ・リーグという、個人開発の作品が集まるコンテストです。
    HIGEDARUMA
    ところが2021年の宮岸さんは、コンテストのことをすっかり忘れていて、作品は何も作っていなかったんです。
    HIGEDARUMA
    夜にツイッターを見ていて募集に気づいたとき、締切まで残り20分。そこで応募を決めたんです。
    BANNO
    20分!何も作っていないのに、どうして応募できたんですか?
    HIGEDARUMA
    ここが一番、聞いてほしいところなんです。宮岸さんは、面白そうなアイデアを、ネタ帳に書きためる習慣があったんですよ。
    HIGEDARUMA
    2018年のコンテストで大敗したのをきっかけに始めて、ネタ帳にたまったアイデアは、100から200個ほど。
    HIGEDARUMA
    その中から、短い期間で形になりそうなものを選んだ。それが、HANAPIKUだったんです。
    BANNO
    負けた悔しさから始めたネタ帳が、20分の決断を支えたんですね。かっこいいです。
    HIGEDARUMA
    作り方には、仕事のやり方を持ち込みました。やることを小さなカードに分けて、ひとつずつ片付けていくんです。
    HIGEDARUMA
    カードが次々に完了の列へ移っていくのが気持ちよかった、久しぶりに脳汁を出しながら開発できた、とブログに書いています。
    BANNO
    それで、結果はどうだったんですか?
    HIGEDARUMA
    予選会では、当日の投票で3位。でも、審査に必要な3分以内の動画を用意できなくて、予選落ちでした。
    BANNO
    ああ、それは悔しいですね。
    HIGEDARUMA
    宮岸さんも、後悔していると書いています。それでも、参加したからこの失敗を経験できた、参加して本当に良かった、と。
    HIGEDARUMA
    そして翌年の2022年。メガネ版で再び挑戦して、オモロイのがいいで賞を受賞したんです。
    BANNO
    おお、リベンジ成功ですね!
    HIGEDARUMA
    審査員のバロン中尾さんは、今や鼻は匂うだけの機能ではなくなりました、ピクピクトレーニングを始めます、とコメントしていました。
    BANNO
    審査員まで鍛え始めちゃうんですね。
    HIGEDARUMA
    宮岸さんは、耳を動かせる人、お腹を動かせる人のように、入力にできるのにしていない体の動きは、たくさんあると書いています。
    BANNO
    私の、ちょっと変わった特技も、何かの入口になるかもしれないですね。
    HIGEDARUMA
    使われている道具は、この3つです。
    HIGEDARUMA
    小さなコンピューターと、センサーがひとつ。プログラムもギットハブで公開されています。電子工作の最初の一台にも、ちょうどいい組み合わせなんです。
    BANNO
    作者は、宮岸大輝さん。
    BANNO
    今日できる、いちばん小さな一歩です。
    BANNO
    スマホのメモに、ネタ帳という名前のページを、ひとつ作ってみてください。
    HIGEDARUMA
    そこに、自分のちょっと変わった得意や、くだらない思いつきを、1行だけ書く。いつか締切20分前に、あなたを助けてくれるかもしれません。
    BANNO
    宮岸さんの、小さなことから少しずつ、便利で可笑しく楽しい世界に、という言葉がぴったりですね。
    BANNO
    さて、今日紹介したのは、鼻のピクピクを合図に変える、HANAPIKU - Awesome Nose Interface -でした。
    HIGEDARUMA
    次回の作品でも、ゆっくりしていってね。

    クレジット

    紹介した作品
    HANAPIKU - Awesome Nose Interface -
    ライセンス: CC BY 4.0
    ※作品の画像・動画は、紹介のために切り抜き・編集して使用しています。
    声
    BANNO さんと HIGEDARUMA さんの録音をもとにした合成音声です。

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