眠れない夜、羊はAIに数えさせる!?「眠れないのでコンピューターに 羊を数えさせた!?」|画面の羊を見つけて数えるハッカソン作品
ProtoPedia の作品「眠れないのでコンピューターに 羊を数えさせた!?」を2人のMCが初心者目線で紹介。お題「『いや違う。そうじゃない。』とツッコまれたくなるモノ」に、羊を数える役をパソコンに任せて応えたハッカソン作品です。画面を撮る→学習済みのAI(YOLOv3)で羊を見つける→小さな窓に貼って右上へ飛ばす→数える→消す、の6つの手順、放物線をやめて右上に集めた判断、窓が無限に増えた失敗の直し方まで。
チャプター
0:00オープニング0:20羊を数えるのは、コンピューターの仕事!?0:58羊を数えると、余計に眠れない2:11画面の羊が、右上へ吸い込まれる3:126つの手順をくり返す5:19放物線をやめて、右上に集めた6:51「技術の無駄遣い」の声も7:54今日できる最小の一歩9:00エンディング
文字起こし(87行)
- BANNO
- ゆっくりばんのです。
- HIGEDARUMA
- ゆっくりひげだるまです。
- BANNO
- 今日もプロトペディアから、とびきり面白い作品を紹介していきますよ。
- HIGEDARUMA
- 今日紹介するのは、眠れないのでコンピューターに 羊を数えさせた!?
- BANNO
- 羊を数えるって、眠れない夜にやる、あれのことですよね?
- HIGEDARUMA
- そうなんです。パソコンの画面に映った羊の絵を、AIが見つけて数えてくれるんですよ。
- BANNO
- いやいや、それ、数える意味あります?眠りたいのは自分ですよね?
- HIGEDARUMA
- まさにそのツッコミが、作者の狙いなんです。
- BANNO
- 眠れないときは羊を数えるといい、ってよく言いますよね。
- HIGEDARUMA
- でも作者いわく、数え始めると、どこまで数えたかが気になって、余計に眠れなくなる。
- BANNO
- あー、分かります。途中で、あれ、今何匹だっけ、ってなりますね。
- HIGEDARUMA
- しかも、とにかく面倒くさい。だから、パソコンに数えさせることにしたんです。
- BANNO
- 理屈は通ってますけど、なんでそこまでやるんでしょう?
- HIGEDARUMA
- 実はこれ、ハッカソンで作られた作品なんです。
- BANNO
- ハッカソンは、短い時間で、個人やチームが作品を作って競うイベントですね。
- BANNO
- このときのお題は、「いや違う。そうじゃない。」とツッコまれたくなるモノ、だったんです。
- HIGEDARUMA
- 第3回 ツクってアソぶハッカソン、通称ツクアソのお題ですね。
- BANNO
- つまり、ツッコまれるほど勝ち、ってことですか?
- HIGEDARUMA
- 作者も、ツッコまれる数が多いのが勝ち?と書いているんですよ。
- BANNO
- しかも作者のTakSanさんは、チームを組まずに1人で参加。期間は48時間です。
- HIGEDARUMA
- 1人で、真面目にふざけた。その結果が、この羊なんです。
- BANNO
- それで、実際にはどう動くんですか?
- HIGEDARUMA
- デモ動画では、まず画面いっぱいに、羊の画像がずらっと並んでいます。
- HIGEDARUMA
- 写真の羊だけじゃなく、キャラクターの羊の絵まで混ざっているんですよ。
- BANNO
- 羊だらけの画面ですね。そこから、どうなるんですか?
- HIGEDARUMA
- AIが羊を見つけると、その羊が切り抜かれて、一斉に右上へ飛んでいくんです。
- BANNO
- 右上には、何があるんですか?
- HIGEDARUMA
- 「羊がxx匹」と出るカウンターです。羊が吸い込まれるたびに、数字が増えていくんですよ。
- BANNO
- 柵を飛び越える羊を、パソコンが代わりに数えてくれる感じですね。
- HIGEDARUMA
- デモ動画では、右上のカウンターが、あっという間に100匹を超えるんです。
- BANNO
- 自分では1匹も数えてないのに、もう100匹超え。頼もしいですね。
- HIGEDARUMA
- 見た目はバカバカしいんですけど、中身は本物の画像認識AIなんですよ。
- HIGEDARUMA
- 仕組みは、6つの手順のくり返しなんです。
- BANNO
- 6つも!ひとつずつ、お願いします。
- HIGEDARUMA
- ひとつ目は、パソコンの画面全体を、写真のように撮っておきます。
- HIGEDARUMA
- ふたつ目で、その写真の中から羊を探します。使うのは、YOLOv3というAIです。
- BANNO
- YOLO…?初めて聞きました。どんなAIなんですか?
- HIGEDARUMA
- 写真の中で、物がどこに、どのくらいの大きさで写っているかを見つける、学習済みのAIなんです。
- BANNO
- 学習済み、ということは、羊を一から覚えさせなくていいんですか?
- HIGEDARUMA
- そうなんです。もう羊を見分けられる状態のものを借りてくる。だから一から作らずに済むんですよ。
- BANNO
- なるほど。じゃあ、見つけた羊はどうするんですか?
- HIGEDARUMA
- みっつ目が肝心で、見つけた羊を、同じ大きさの小さな窓に貼り付けるんです。
- BANNO
- 窓に貼る?なんでわざわざ、窓にするんですか?
- HIGEDARUMA
- 画面に写った絵は、そのままでは動かせません。窓にすると、画面の上に浮かせて動かせるんです。
- BANNO
- 付箋みたいに、ぺりっとはがして持ち運べるようにする感じですね。
- HIGEDARUMA
- まさにそれです。よっつ目で、その窓を右上へ、何回かに分けて少しずつ動かします。
- HIGEDARUMA
- 一気に飛ばさず、細かく刻んで動かすから、すうっと飛んでいくアニメーションに見えるんです。
- BANNO
- いつつ目が、いよいよ数えるところですね?
- HIGEDARUMA
- はい。右上に着いた窓の数を数えて、「羊がxx匹」の数字を書きかえます。
- HIGEDARUMA
- 最後の6つ目で、数え終わった窓を消して、パソコンの作業場所を空けるんです。
- BANNO
- 撮って、見つけて、窓にして、飛ばして、数えて、消す。これをずっとくり返すんですね。
- HIGEDARUMA
- そうです。ちなみに作者は、数を声でしゃべらせたかったけど、時間が足りなかったそうです。
- BANNO
- 羊が1匹、羊が2匹…って読み上げてほしかったですね。
- HIGEDARUMA
- ここからは作者の裏話です。最初は、数字が増えるだけの作りだったそうです。
- BANNO
- それだと、確かにちょっと地味ですね。
- HIGEDARUMA
- インパクトがなかったので、羊を動かすことにした。最初の案は、右から左へ山なりに飛ばすものでした。
- BANNO
- 柵を飛び越える羊の、あの動きですね。いいじゃないですか。
- HIGEDARUMA
- ところが、画像の羊は、右向きも左向きもいるんです。向きと逆に飛ぶと、変な感じになってしまう。
- BANNO
- 後ろ向きにジャンプする羊…それはちょっと気になりますね。
- HIGEDARUMA
- そこで、全部右上に集める形に変えた。すると迫力が出て、ぐっと目立つようになったんです。
- BANNO
- うまくいかなかった案から方向転換して、むしろ良くなったんですね。
- HIGEDARUMA
- もうひとつの事件が、窓が無限に増えてしまったことです。作者いわく、えらいことなりました。
- BANNO
- えっ、無限に?なんでそんなことに?
- HIGEDARUMA
- 画面の羊を、何度も何度も数え直してしまったんです。そのたびに、新しい窓ができていく。
- BANNO
- 同じ羊を、ずっと数え続けちゃったんですね。まさに眠れない人の状態です。
- HIGEDARUMA
- 直し方はシンプルで、同じ場所にある、同じ大きさの羊は数えない、というルールを足したんです。
- BANNO
- 一度数えた羊は、もう数えない。人が数えるときと同じ工夫ですね。
- BANNO
- 実際、この作品はどう受け止められたんでしょうか?
- HIGEDARUMA
- 作品ページによると、ツクアソのほかに、ヒーローズ・リーグ 2022というイベントにも出ています。
- BANNO
- ハッカソンの発表会の動画の中では、コメントする側の人から、こんな感想が出ていました。
- HIGEDARUMA
- 安心して寝る、という前提のところから、そうじゃない、って感じで面白かった、と。
- BANNO
- ツッコまれたいお題に、ちゃんと応えていますね。
- HIGEDARUMA
- ヒーローズ・リーグの審査会の動画でも、本当に技術の無駄遣い、という声が上がっていました。ほめ言葉としてです。
- BANNO
- 作者が付けたタグにも、技術の無駄遣い、と入っていますしね。
- HIGEDARUMA
- そして作者の締めの言葉が、ハッカソンが終わって、すぐに眠れました、なんです。
- BANNO
- それ、羊じゃなくて、ハッカソンで疲れたからですよね?
- HIGEDARUMA
- 作者もちゃんと、「コンピュータが代わりに羊を数えてくれたおかげに間違いありません。(違)」と書き添えています。
- BANNO
- この作品、ただのおふざけに見えて、学べることが多いですね。
- HIGEDARUMA
- そうなんです。画面を撮る、物を見つける、窓を動かす。どれもPythonという言語の、公開された道具でできるんです。
- BANNO
- はじめての人は、何から始めたらいいでしょう?
- HIGEDARUMA
- まずは、パソコンの画面を撮る処理を、Pythonで1回動かしてみる。それが最初の一歩なんです。
- HIGEDARUMA
- その次に、学習済みのAIに写真を見せて、何が写っているかを当てさせてみてください。
- BANNO
- 私なら、身近なくだらない思いつきを、まずひとつメモに書き出すところからですね。
- HIGEDARUMA
- いいですね。くだらないほど、ツッコまれる作品になりますから。
- BANNO
- 気になった人は、作品ページとツクアソのサイトも、のぞいてみてください。
- BANNO
- さて、今日紹介したのは、画面の羊をAIが数えてくれる、眠れないのでコンピューターに 羊を数えさせた!?でした。
- HIGEDARUMA
- 次回の作品でも、ゆっくりしていってね。
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