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光る泡で立体を描く水槽「Glowing Air-Bubble 3D display」|1994年のアイデアを構想29年目に形に

紹介した作品: Glowing Air-Bubble 3D displayProtoPedia での反響: 閲覧 3,000+ ・ ♥ 35

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Glowing Air-Bubble 3D display

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    ProtoPedia の作品「Glowing Air-Bubble 3D display」を2人のMCが初心者目線で紹介。透明な水槽の底に並んだ64個の穴から、電気で開け閉めする弁で泡を出し分け、光る泡の粒で立体の形を描くディスプレイです。電光掲示板の点を泡に置き換える発想、時間をずらして泡の段を重ねる仕組み、小さなコンピューター1つと通販の部品で作れること、揺らぎを魅力に変えた考え方、そして1994年のスケッチから構想29年目にたどり着くまでの物語まで。

    チャプター

    文字起こし(85行)
    BANNO
    ゆっくりばんのです。
    HIGEDARUMA
    ゆっくりひげだるまです。
    BANNO
    今日もProtoPediaから、とびきり面白い作品を紹介していきますよ。
    HIGEDARUMA
    今日紹介するのは、Glowing Air-Bubble 3D display。
    BANNO
    グローイング・エアバブル。光る、空気の泡、ですか?
    HIGEDARUMA
    そうなんです。透明な水槽の中を昇っていく泡の粒で、立体の形を描くディスプレイなんですよ。
    BANNO
    泡で形を描く?画面じゃなくて、泡で?
    HIGEDARUMA
    はい。しかも1994年に描いたアイデアを、構想29年目に、作者が一人で形にした作品なんです。
    BANNO
    29年!今日はその泡の話、じっくり聞かせてください。
    BANNO
    まず、どんな見た目なのか教えてください。
    HIGEDARUMA
    大きさは幅19センチ、高さ29センチくらい。両手で抱えられるほどの、透明な水槽です。
    HIGEDARUMA
    その底から、小さな泡がぽこぽこと昇ってくるんです。
    BANNO
    水槽の泡なら、熱帯魚の水槽でも見ますけど。
    HIGEDARUMA
    そこが違うんです。泡の粒が光りながら並んで、ボールのような丸い形が、水の中に浮かぶんですよ。
    BANNO
    えっ、泡がまとまって、形のまま昇っていくんですか?
    HIGEDARUMA
    そうです。形を保ったまま上へ昇って、てっぺんで消えていきます。
    HIGEDARUMA
    光の色も、青や赤、紫に変わるんです。
    BANNO
    幻想的ですね。見せられる形は、何種類くらいあるんですか?
    HIGEDARUMA
    作者が入れた表示は、41種類です。文字や、らせんのような形もあるんですよ。
    BANNO
    実物を見た人の反応も気になります。
    HIGEDARUMA
    名古屋の科学館などで、ほぼ1か月展示されたんです。写真では、大人も子どもも足を止めて見入っていますね。
    BANNO
    わかります。泡がふわっと昇っていたら、ずっと見ちゃいますよね。
    BANNO
    でも、ここが一番の謎です。泡で、どうやって形を作るんですか?
    HIGEDARUMA
    駅の電光掲示板を思い出してください。小さな光の点がたくさん並んで、文字になっていますよね。
    BANNO
    はい、点々の集まりで文字になっていますね。
    HIGEDARUMA
    あの点の1つ1つを、泡にしたのがこの作品なんです。
    HIGEDARUMA
    水槽の底に、縦8個、横8個。全部で64個の、小さな穴が並んでいます。
    BANNO
    64個の穴から、全部いっぺんに泡が出るんですか?
    HIGEDARUMA
    いいえ。穴ごとに、電気で開け閉めできる小さな弁が付いているんです。空気の蛇口だと思ってください。
    HIGEDARUMA
    どの蛇口を開けるかで、泡の点が出る場所が決まります。
    BANNO
    なるほど、上から見て、どこに点を打つかを選ぶんですね。
    BANNO
    でも、それだと平らな絵になりませんか?立体になるのは、どうしてですか?
    HIGEDARUMA
    ここがうまいところで、時間をずらして泡を出すんです。
    HIGEDARUMA
    先に出した泡はもう上にいて、あとから出した泡はまだ下にいる。それで泡の段が、何段にも重なるんですよ。
    BANNO
    あっ、1段ずつ絵を重ねて、立体にするんですね!
    HIGEDARUMA
    そのとおりです。段ごとの絵を、タイミングで積み上げているんです。
    BANNO
    でも泡って、すぐ上まで行っちゃいそうです。
    HIGEDARUMA
    そこで、中の液は水ではなく、グリセリンなんです。水よりとろっとした液で、泡がゆっくり昇るんですよ。
    HIGEDARUMA
    それを下から、64個の色つきのLEDで照らして、泡をきらきら光らせています。
    BANNO
    ゆっくり昇るから、形として目で追えるんですね。
    BANNO
    それだけの数を動かすのって、大がかりな機械なんでしょうか。
    HIGEDARUMA
    頭脳は、ESP32という、Wi-Fi付きの小さなコンピューター1つだけなんです。
    HIGEDARUMA
    これが、64個の蛇口と64個のLEDを、まとめて動かしています。
    BANNO
    1つで、合わせて128個も!
    HIGEDARUMA
    しかも、スマホのブラウザから、表示する文字や動きの設定を変えられるんですよ。
    HIGEDARUMA
    蛇口が何回動いたかと気温も記録していて、手入れの目安に使っているんです。
    BANNO
    部品は、特別に作ってもらったものですか?
    HIGEDARUMA
    それが、電子部品も、蛇口も、空気の管も、通販で買える普通の部品なんです。
    HIGEDARUMA
    箱は、レーザーで切った板を組み立てています。
    BANNO
    特別な工場がなくても、ここまで作れるんですね。
    BANNO
    とはいえ、相手は泡ですよね。思いどおりに動いてくれるんでしょうか。
    HIGEDARUMA
    作者もそこは正直に書いています。泡には自然の揺らぎがあって、完璧にそろえるのは難しい、と。
    BANNO
    やっぱり、形が崩れちゃうんですね。
    HIGEDARUMA
    はい。でも作者は、そこで発想を変えたんです。
    HIGEDARUMA
    昇りながら毎回ちがう崩れ方をする。季節や気温で、ゆったり感も変わる。
    HIGEDARUMA
    それこそ、デジタルの画面には無い、この作品の本質だと気づいたんですよ。
    BANNO
    欠点だと思っていたところが、いちばんの魅力になったんですね。
    HIGEDARUMA
    そうなんです。同じ作り手として、ぐっとくる考え方なんですよ。
    BANNO
    画面の表示は何度見ても同じですけど、この泡は、今この瞬間だけの景色なんですね。
    BANNO
    それにしても、29年って、どういうことなんですか?
    HIGEDARUMA
    1994年に作者が、こんなモノがあったら、とアイデアシートにイラストを描いたのが始まりなんです。
    HIGEDARUMA
    でも当時は、作るだけの技術も時間も無かった。それで、長いあいだ頭の片隅にしまっていたそうです。
    BANNO
    わかります。思いついたまま、しまってあるアイデアって、ありますよね。
    HIGEDARUMA
    転機は、通販で、簡単で安い電気の弁が買えると知ったことでした。
    HIGEDARUMA
    そこから作り始めて、構想26年目の2019年に、泡で時刻を見せる時計、ver.1が完成したんです。
    BANNO
    そこから、さらに作り直していったんですか?
    HIGEDARUMA
    はい。ver.2で表示をきれいにして、ver.3で4文字を同時に出せるようにしました。
    HIGEDARUMA
    そして今回のver.4で、ついに立体です。穴の数はver.2の8倍になりました。
    BANNO
    構想29年目で、昔の自分が描いたアイデアを、全部形にしたんですね。
    HIGEDARUMA
    作者は、回路もソフトもプロではない個人だそうです。
    HIGEDARUMA
    ここまで作れたのは、誰でも使える作り方の情報と、安くて品ぞろえの多い通販のおかげだ、と書いています。
    BANNO
    道具がそろった今だから、昔の夢に手が届いたんですね。
    BANNO
    この作品、賞もたくさんもらっているんですよね。
    HIGEDARUMA
    はい。ヒーローズ・リーグ2022という作品コンテストで、3つの賞を受けています。
    HIGEDARUMA
    審査会では、30年越しのプロジェクトに生き様を感じた、という言葉もあったそうです。
    BANNO
    作者ご本人は、なんと言っていたんですか?
    HIGEDARUMA
    3年目の正直となりました、と。何度も挑戦を重ねての受賞だったんですよ。
    BANNO
    あきらめずに作り続けた人の言葉は、重みが違いますね。
    BANNO
    さて、今日の一歩です。昔思いついて、しまったままのアイデアを、1つ思い出してみてください。
    HIGEDARUMA
    それから、今なら通販でどんな部品が買えるか、調べてみてください。作者も、そこが転機でした。
    BANNO
    作ってみたい人は、どこから始めればいいでしょう?
    HIGEDARUMA
    まずは小さなコンピューターで、LEDを1個光らせるところから。この作品も、その積み重ねなんですよ。
    BANNO
    作品ページと、作者のYouTubeチャンネルは、概要欄に置いておきますね。
    BANNO
    さて、今日紹介したのは、光る泡で立体を描く、Glowing Air-Bubble 3D displayでした。
    HIGEDARUMA
    次回の作品でも、ゆっくりしていってね。

    クレジット

    紹介した作品
    Glowing Air-Bubble 3D display
    作者: YukioShinoda
    ライセンス: CC BY 4.0
    ※作品の画像・動画は、紹介のために切り抜き・編集して使用しています。
    声
    BANNO さんと HIGEDARUMA さんの録音をもとにした合成音声です。

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