0:00 / 0:00
Joy-Conを振ると本物のチーズがかかる「チーズ星人ごっこ」|CMのあの動きを技術で再現
ProtoPedia の作品「チーズ星人ごっこ」を2人のMCが初心者目線で紹介。2000年ごろのCMに出てきたチーズ星人のように、Joy-Conを持って「チチチチ」と指を振ると、手作りのマシンが本物の粉チーズをカップ麺にかけてくれます。かけっぷりを評価するチーズ星人からのメール、メールアプリを開くと届く迷惑メールの演出、Joy-Con→Unity→小さなコンピューター→モーターの仕組み、自作の基板で電力不足にぶつかって乗り越えた話、中国でのものづくりまで。
チャプター
0:00オープニング0:20指を振ると、チーズがかかる1:09チーズ星人から、迷惑メール3:06合図をバケツリレー5:05モーターを動かす板から、自作6:47懐かしい思い出を、技術で再現8:15エンディング
文字起こし(81行)
- BANNO
- ゆっくりばんのです。
- HIGEDARUMA
- ゆっくりひげだるまです。
- BANNO
- 今日もProtoPediaから、とびきり面白い作品を紹介していきますよ。
- HIGEDARUMA
- 今日紹介するのは、チーズ星人ごっこ。
- BANNO
- チーズ星人!懐かしい!カップヌードルのCMに出てきた、あの黄色い人ですよね。
- HIGEDARUMA
- そうなんです。2000年ごろのCMで、チーズの姿をした宇宙人なんですよ。
- HIGEDARUMA
- チチチチって言いながら、指先からカップ麺にチーズをかけて去っていくんです。
- BANNO
- 学校でみんな真似してましたね。で、その「ごっこ」がどうなるんですか?
- HIGEDARUMA
- ゲームのコントローラーを持って指を振ると、本物のチーズがかかるんです。
- BANNO
- ええっ、本当に出ちゃうんですか!それは見てみたいですね。
- BANNO
- まずは、どんな体験なのか、順番に教えてください。
- HIGEDARUMA
- 始まりはスマホなんです。メールアプリを開くと、チーズ星人からメールが届きます。
- BANNO
- チーズ星人からメール?どんな内容なんでしょうか。
- HIGEDARUMA
- わざと怪しい迷惑メール風なんですよ。しかもカップヌードルカレーを買えるページへのリンク付きです。
- BANNO
- あはは、カップ麺を買えって催促してくるんですね。
- HIGEDARUMA
- 昔、ふざけた迷惑メールが流行りましたよね。作者はあの懐かしさも再現したんです。
- BANNO
- そしてカップ麺にお湯を入れて、いよいよチーズの出番ですね。
- HIGEDARUMA
- はい。両手にJoy-Conを持って、人差し指を立てて、チーズを送り込むように振ります。
- BANNO
- Joy-Conって、Nintendo Switchのコントローラーですよね。
- HIGEDARUMA
- そうです。中に揺れを測るセンサーが入っているので、振ったことが分かるんです。
- HIGEDARUMA
- 振ると、横のマシンが粉チーズのボトルをガシガシ振って、カップ麺にかけてくれます。
- HIGEDARUMA
- しかも振っている間は、パソコンからCMのチチチチという声まで鳴るんですよ。
- BANNO
- 完全になりきれますね!止めたいときはどうするんですか?
- HIGEDARUMA
- 振るのをやめるか、ボタンから手を離すだけです。好きな量でピタッと止まります。
- BANNO
- そして、チーズたっぷりのカップ麺をいただくわけですね。
- HIGEDARUMA
- ところが、まだ終わらないんです。食べていると、またスマホにメールが来ます。
- BANNO
- また来た!今度は何て書いてあるんですか?
- HIGEDARUMA
- チーズ星人からの、かけっぷりの感想なんです。たくさんかけると褒めてくれます。
- HIGEDARUMA
- 少ないと、もっとかけろよ!って圧をかけてくるんですよ。
- BANNO
- 機械なのに、ちゃんとチーズ星人というキャラクターになってますね。
- BANNO
- 審査員の方も、メールまであるのは斜め上すぎた、と書いていました。
- BANNO
- でも、指を振るだけでチーズが出るのは、どういう仕組みなんでしょうか?
- HIGEDARUMA
- コントローラーから機械まで、バケツリレーみたいに合図を順番に渡していくんです。
- HIGEDARUMA
- まず、Joy-Conの揺れを、パソコンのUnityというゲームを作るソフトが受け取ります。
- HIGEDARUMA
- そこで、振っているなら1、止まったら0、という一番シンプルな合図に変えるんです。
- BANNO
- 1か0だけ。思ったより、ずっと単純なんですね。
- HIGEDARUMA
- そうなんです。その合図を、線でつないだ親指の先ほどの小さなコンピューターに送ります。
- HIGEDARUMA
- 小さなコンピューターは、1が来たらモーターを回せ、0なら止まれと指示します。
- BANNO
- なるほど。じゃあ、ボトルを振っているのはモーターなんですね。
- HIGEDARUMA
- はい。モーターはぐるぐる回る動きなので、それを前後に往復する動きに変えているんです。
- HIGEDARUMA
- ボトルはネジでがっちり固定してあって、振っても外れません。カメラの三脚にも付けられます。
- BANNO
- 三脚なら、ピザでもパスタでも、いろんな場所に持っていけますね。
- BANNO
- じゃあ、あの感想メールは、誰が送っているんでしょうか?
- HIGEDARUMA
- ボタンを離してしばらくすると、チーズをかけていた時間を、Googleのしくみに送るんです。
- HIGEDARUMA
- Google Apps Scriptといって、合図が届いたら自動でメールを送る、無料で使えるしくみです。
- BANNO
- かけた時間で、褒めるか、圧をかけるかが決まるわけですね。
- HIGEDARUMA
- 迷惑メールのほうは、iPhoneのショートカットという機能で、メールアプリを開いたら合図を送っています。
- HIGEDARUMA
- メールの文章はスプレッドシートに書いてあるので、プログラムを直さずに文面を変えられるんですよ。
- BANNO
- 使っている道具を並べると、どんな感じになりますか?
- HIGEDARUMA
- Joy-Con、Unity、小さなコンピューターのM5、それにGoogleのしくみ。どれも個人で手に入るものなんです。
- BANNO
- ここまで聞くと、遊びなのに、ずいぶん本気で作っていますよね。
- HIGEDARUMA
- そうなんです。作者は、モーターを動かす係の板から自分で設計しました。
- BANNO
- モーターを動かす係の板、というのは何をするものなんでしょうか?
- HIGEDARUMA
- 小さなコンピューターの弱い合図を受けて、モーターに大きな電気を流す係なんです。
- HIGEDARUMA
- しかもメーカーが公式に出してもおかしくないデザインで、部品まで同じものを探して使っています。
- BANNO
- そこまでこだわったら、すんなり動いたんでしょうか?
- HIGEDARUMA
- それが、モーターが電気をたくさん使うせいで、小さなコンピューターの一部が働かなくなったんです。
- HIGEDARUMA
- 作者は、公式がやらないわけがよく分かりました、と書いています。
- BANNO
- あはは、作ってみて初めて分かる苦労ですね。どう乗り越えたんですか?
- HIGEDARUMA
- 小さなコンピューターをもう1台足して、仕事を分けたんです。
- HIGEDARUMA
- パソコンとの会話は新しい1台に任せて、元の1台は回すか止めるかの判断だけにしました。
- BANNO
- ひとりで抱え込まずに、仕事を分けたら楽になった。人のチームと同じですね。
- HIGEDARUMA
- まさにそうです。これで負担が減って、途中で止まらなくなったんですよ。
- BANNO
- ほかにも、作っていて面白かった話はありますか?
- HIGEDARUMA
- 作者はこの年、日本を離れて中国で開発していて、それを裏テーマにしていたんです。
- HIGEDARUMA
- 板の製造も、ケースの3Dプリントも中国のサービスに頼んで、部品はネット通販で集めました。
- BANNO
- チーズ星人ごっこが、海外のものづくり体験にもなっていたんですね。
- BANNO
- そもそも、どうしてチーズ星人だったんでしょうか?
- HIGEDARUMA
- この年のテーマが、昔懐かしい青春の思い出を技術で再現、だったんです。
- HIGEDARUMA
- 学生のころから、チチチチ言いながら本当にチーズをかけられたら面白いのに、と思っていたそうです。
- BANNO
- でも当時は、それを作る技術も知識もなかったんですよね。
- HIGEDARUMA
- はい。今なら知識もあるし、技術も進歩したから作れるんじゃないか。そう考えて作ったんです。
- BANNO
- 子どものころの「できたらいいな」を、大人になって本当にかなえた。素敵ですね。
- BANNO
- この作品は、ヒーローズ・リーグ2022で2つの賞をもらっています。
- HIGEDARUMA
- 講評には、世代じゃない人も熱量に圧倒されていた、とありました。
- BANNO
- 作ったのは、norippyさん。設計から開発まで、ひとりで手がけています。
- HIGEDARUMA
- 作者は、いつかどこかに持っていって、みんなにピザにかけたりして遊んでほしい、と書いています。
- BANNO
- では、今日の一歩。子どものころ、本当にできたらいいのに、と思ったことを1つ書き出してみてください。
- HIGEDARUMA
- アニメの技でも、CMの動きでも大丈夫です。今の道具なら、意外と作れるかもしれませんよ。
- BANNO
- さて、今日紹介したのは、指を振るとチーズがかかる、チーズ星人ごっこでした。
- HIGEDARUMA
- 次回の作品でも、ゆっくりしていってね。
クレジット
紹介した作品声
あなたの作品も、動画で紹介します
ProtoPedia の作品ページの URL を送るだけで、夜のうちに紹介動画に仕上げます。対象は CC BY 4.0 の作品です。
動画をリクエストする


