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AIが何万回も倒れて覚えた初代マリオ「マリオAIチャレンジ」|一人では1-1がやっと、仲間6人で31面クリア

紹介した作品: マリオAIチャレンジProtoPedia での反響: 閲覧 2,200+ ・ ♥ 1

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マリオAIチャレンジ

    3分版もあります(作者キット)

    ProtoPedia の作品「マリオAIチャレンジ」を2人のMCが初心者目線で紹介。人のお手本を使わず、AIが自分でボタンを押して失敗から学ぶ「強化学習」で、初代スーパーマリオの8-4を除く全ステージをクリアしたプロジェクトです。1ステージで数千体、合計で数万〜数十万体のマリオが倒れてやっと上達する仕組み、一人では1-1がやっとだった作者が Google Colab と GitHub と6つのゆるいルールで仲間を集めたこと、半年がかりの8-1クリア、そして完成したAIマリオと人がタイムを競う対戦アプリの展示まで。

    チャプター

    文字起こし(73行)
    BANNO
    ゆっくりばんのです。
    HIGEDARUMA
    ゆっくりひげだるまです。
    BANNO
    今日もプロトペディアから、とびきり面白い作品を紹介していきますよ。
    HIGEDARUMA
    今日紹介するのは、マリオAIチャレンジ。
    BANNO
    マリオって、あの土管と穴とキノコのマリオですか?AIが遊ぶんですか?
    HIGEDARUMA
    そうなんです。AIに初代スーパーマリオを、自分の力で覚えさせたんですよ。
    HIGEDARUMA
    そして、最後の8-4を除く、全部のステージをクリアしたんです。
    BANNO
    作ったのは、からあげさん。仲間と一緒に挑んだプロジェクトなんですね。
    BANNO
    AIにマリオを教えるって、操作のやり方を覚えさせるんですか?
    HIGEDARUMA
    実は逆なんです。人がお手本を見せることは、しないんですよ。
    HIGEDARUMA
    プロジェクトのルールにも、人間の指示は使わない、と書いてあるんです。
    BANNO
    えっ、じゃあ最初はどうやって動くんですか?
    HIGEDARUMA
    最初は、でたらめにボタンを押すだけです。すぐ敵にぶつかったり、穴に落ちたりします。
    HIGEDARUMA
    でも何度も繰り返すうちに、ここでジャンプすると先に進める、と覚えていくんです。
    BANNO
    うまくいったら褒めて、だめなら別のやり方を試す。ペットに芸を教えるのに似てますね。
    HIGEDARUMA
    まさにそれです。この学び方を、強化学習と言います。
    HIGEDARUMA
    たとえば、どこまで進めたかを点数にして、点数が上がる動きを、AIが自分で探していくんですよ。
    BANNO
    でも、穴に落ちながら覚えるなら、相当な回数がかかりますよね。
    HIGEDARUMA
    はい。1つのステージをクリアするまでに、マリオが何千体も倒れているんです。
    HIGEDARUMA
    全部のステージを合わせると、数万体から数十万体。作品ページでは、マリオの尊い犠牲、と書かれています。
    BANNO
    尊い犠牲!笑っちゃいますけど、失敗した数が、そのまま練習の量なんですね。
    BANNO
    からあげさんは、最初から全部クリアできると思っていたんでしょうか?
    HIGEDARUMA
    それが、全然なんです。1年くらい前に強化学習の勉強を始めかけて、すっかりトーンダウンしていたそうで。
    HIGEDARUMA
    一人では、最初のステージの1-1をクリアするのが、やっとだったと書いています。
    BANNO
    1-1って、いちばん最初のステージですよね。そこから全部は、遠いですね。
    HIGEDARUMA
    そこで2022年の1月に、全ステージクリアを目標にして、誰でも参加できるプロジェクトにしたんです。
    BANNO
    でも、AIの学習って、すごいパソコンが要るんじゃないですか?
    HIGEDARUMA
    そこで使ったのが、グーグルコラボです。ブラウザだけで、AIの学習を動かせるサービスなんです。
    HIGEDARUMA
    ステージごとの学習の手順が公開されていて、コピーすれば、誰でもすぐ挑戦できるんですよ。
    HIGEDARUMA
    クリアできたら、ギットハブという、プログラムの置き場所にある掲示板で、結果をみんなに共有します。
    BANNO
    参加のルールは、あったんですか?
    HIGEDARUMA
    6つだけです。AIマリオを楽しもう、情報をシェアしよう、コラボを使おう。
    HIGEDARUMA
    機械学習を使おう、人間の指示は使わない。そして最後が、ルールは変えてもいい。
    BANNO
    最後のがいいですね!ゆるいけど、守るべき芯は1本通っている。
    BANNO
    イベントの進行役をしている私から見ても、人が集まる場の作り方として、すごく上手です。
    HIGEDARUMA
    からあげさん自身も、うまくいった理由の1つは、ルールの作り方だったかも、と振り返っているんです。
    BANNO
    それで、仲間は集まったんですか?
    HIGEDARUMA
    最終的に、からあげさんを入れて6人が参加しました。
    HIGEDARUMA
    そして、全32ステージのうち、31ステージをクリアしたんです。
    BANNO
    一人で1-1がやっとだった人が、仲間と31ステージ。胸が熱くなりますね。
    HIGEDARUMA
    なかでも手ごわかったのが、8-1です。1月の終わりに始めてから、クリアまで半年近くかかりました。
    BANNO
    半年!最後に決めたのは、からあげさんですか?
    HIGEDARUMA
    いえ、参加者のウィンドボイスさんなんです。2022年の7月のことでした。
    HIGEDARUMA
    からあげさんは、フィナーレを飾るにふさわしい、粘りと劇的な幕切れ、と書いています。
    BANNO
    主催者じゃなく、仲間が決める。チーム戦のいちばん気持ちいい終わり方ですね。
    BANNO
    じゃあ、残った8-4は、何がそんなに難しかったんですか?
    HIGEDARUMA
    8-4は、正しい道を選ばないと、同じ場所にぐるぐる戻されるループの面なんです。
    HIGEDARUMA
    たとえば、先へ進めば褒める、という単純な点数のつけ方だと、なかなか抜け出せないんですよ。
    HIGEDARUMA
    コースに合わせて細かく調整しないと無理そうだ、とみんなの意見がそろって、ここで完了宣言をしました。
    BANNO
    やり切った、と自分たちで区切りをつけたんですね。
    HIGEDARUMA
    からあげさんの振り返りに、僕の好きな一言があって。
    HIGEDARUMA
    得られた知識より、一緒に参加してくれた人とのやりとりで得られた、奇妙な連帯感の方が貴重だった。
    BANNO
    奇妙な連帯感。顔も知らない人と、マリオの屍を一緒に越えてきたんですもんね。
    BANNO
    そうして育ったAIマリオ、その後はどうなったんですか?
    HIGEDARUMA
    なんと、人とタイムを競える対戦アプリになりました。速さを競う遊び方を、RTAと言います。
    HIGEDARUMA
    小さなリナックスのパソコンでAIマリオを動かして、画面の左が人、右がAI。
    HIGEDARUMA
    同じステージを、よーいどんで走るんです。
    BANNO
    数万体の犠牲の上に立つマリオと、勝負するわけですね。手ごわそう。
    HIGEDARUMA
    2022年の12月、大垣のミニメイカーフェアで、2日間展示しました。
    BANNO
    どんな人が遊んでいったんですか?
    HIGEDARUMA
    やっぱり子どもに大人気だったそうです。2日目は、休憩する暇もないくらいだったとか。
    HIGEDARUMA
    子どもたちは強化学習なんて関係なく、純粋にマリオを楽しんでいたそうですよ。
    BANNO
    それが一番ですよね。難しい技術を、遊びの形にして手渡す。だから伝わるんだと思います。
    HIGEDARUMA
    AIを作るのに使った道具は、パイトーチ。AIづくりの定番の、無料の道具箱です。
    HIGEDARUMA
    定番の道具と、ブラウザで動く学習の場。それだけで、ここまで来られるんです。
    BANNO
    作者は、からあげさん。
    BANNO
    今日できる、いちばん小さな一歩です。
    BANNO
    マリオAIチャレンジのページを開いて、1-1の学習の手順を、コピーしてみてください。
    HIGEDARUMA
    実行ボタンを押せば、最初はマリオが、何度も倒れるところから始まります。
    HIGEDARUMA
    その一体目が、あなたのAIマリオの第一歩です。
    BANNO
    倒れるマリオを、応援したくなりますね。
    BANNO
    さて、今日紹介したのは、何万体ものマリオの上にAIを育てた、マリオAIチャレンジでした。
    HIGEDARUMA
    次回の作品でも、ゆっくりしていってね。

    クレジット

    紹介した作品
    マリオAIチャレンジ
    作者: からあげ
    ライセンス: CC BY 4.0
    ※作品の画像・動画は、紹介のために切り抜き・編集して使用しています。
    声
    BANNO さんと HIGEDARUMA さんの録音をもとにした合成音声です。

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