ProtoPedia Video Maker

手話をすると、相手のチャットに文字が届く「AIで手話を認識するアプリ~JSL~」|映像を送らず、動きの流れで読むAI

紹介した作品: AIで手話を認識するアプリ~JSL~ProtoPedia での反響: 閲覧 13,000+ ・ ♥ 436

ProtoPedia の作品「AIで手話を認識するアプリ~JSL~」を2人のMCが初心者目線で紹介。ビデオ通話でカメラに向かって手話をすると、AI が手話を文字にして、部屋にいる全員のチャット欄に届けてくれる Web アプリです。映像ではなく手と体の『点』だけを送る設計と、手話を『動きの流れ』で読む AI の工夫、開発の一番の壁、そして作者が見ている次の一手まで。エンジニアフレンドリーシティ福岡で3つの賞を受けた作品です。

チャプター

文字起こし(70行)
BANNO
ゆっくりばんのです。
HIGEDARUMA
ゆっくりひげだるまです。
BANNO
今日もプロトペディアから、とびきり面白い作品を紹介していきますよ。
HIGEDARUMA
今日紹介するのは、AIで手話を認識するアプリ、JSL。手話を、AIが文字にしてくれるアプリなんです。
BANNO
手話が文字に?どんな場面で使うんですか?
HIGEDARUMA
ビデオ通話の中です。カメラの前で手話をすると、相手のチャット欄に、文字で届くんですよ。
BANNO
プロトペディアでは、いいねが400を超えて、賞も3つ。見た人の心をつかんだ作品なんですね。
HIGEDARUMA
そもそも、なぜこれを作ったのか。作者が見ていた壁から、お話ししますね。
BANNO
はい。手話を使うのは、どんな人たちですか?
HIGEDARUMA
耳が聞こえない人、聞こえにくい人の中には、手話を自分の言葉として話す人がたくさんいるんです。
BANNO
でも私、手話はほとんど分からないです。周りにも、分かる人は少ないかも。
HIGEDARUMA
そこなんです。手話が分かる人としか、なかなか話せない。会話の相手が、限られてしまうんですよ。
BANNO
たとえば役所の窓口で手続きしたいのに、相手が手話を分からない、みたいなことですね。
HIGEDARUMA
そうです。その結果、手に入る情報や、参加できる場まで減ってしまう、と作者は書いています。
BANNO
話せる相手が少ないだけで、そこまで差がついちゃうんですね。
HIGEDARUMA
作者の言葉を借りると、見えている世界を広げる手助けをしたい。それが出発点なんです。
BANNO
実際には、どんなふうに使うんですか?
HIGEDARUMA
デモ動画の流れで説明しますね。まずログインして、通話の部屋を作ります。
BANNO
ズームみたいに、部屋を作って人を呼ぶ感じですか?
HIGEDARUMA
そんな感じです。部屋のアドレスを送って、相手に入ってもらう。デモでは、田中さんとレさんの2人が通話しています。
BANNO
そこから、手話はどうやって文字になるんですか?
HIGEDARUMA
手話認識のボタンを押して、カメラの前で手話をします。すると、読み取った言葉が、部屋の全員のチャット欄に自動で届くんです。
BANNO
翻訳アプリを、別に開かなくていいんですね。
HIGEDARUMA
そうなんです。いつもの通話の中で、会話がそのまま続いていく。ここがいいところなんですよ。
BANNO
手話を知らない側は文字を読めばいいし、手話をする側は、いつも通り話せばいい。やさしい作りですね。
BANNO
でもカメラに映った映像を、どこかに送ってるんですよね。ちょっと怖くないですか?
HIGEDARUMA
いい質問です。実はこのアプリ、手話を読むために映像は送っていないんです。
BANNO
えっ、映像を送らずに、どうやって読むんですか?
HIGEDARUMA
全体は、2人のパソコンと、真ん中のサーバーでできています。カギは、グーグルのメディアパイプという道具です。
BANNO
メディアパイプ?それは、何をする道具ですか?
HIGEDARUMA
カメラの映像から、手の関節や肩の位置を、点として見つけてくれるんです。指の付け根、指先、という具合に。
BANNO
棒人間の、関節のところに点を打つ感じですね。
HIGEDARUMA
まさにそれです。しかもその作業を、使う人のパソコンの中でやるんです。
BANNO
パソコンの中で?じゃあ、サーバーには何が届くんですか?
HIGEDARUMA
点の位置を表す、数字だけです。顔や部屋の様子は、サーバーに行かないんですよ。
BANNO
それなら、映ってほしくないものが漏れる心配が、ぐっと減りますね。安心です。
HIGEDARUMA
作者も、ここを大事なポイントに挙げています。通話の映像も、相手と直接やり取りする仕組みを使っているんです。
BANNO
点が分かったら、あとは手の形を見分ければいいんですよね?写真を見るみたいに。
HIGEDARUMA
それが、手話はそう簡単じゃないんです。いくつもの動きをつなげて、意味を表すんですよ。
BANNO
一瞬の形だけ見ても、分からないってことですか?
HIGEDARUMA
そうなんです。だから、点の動きを20コマ分ためてから、ひと続きの動きとして、AIに渡しているんです。
BANNO
パラパラ漫画を20枚めくって、何をしたか当てる感じですね。
HIGEDARUMA
いいたとえです。使ったAIは、エルエスティーエムといって、前のことを覚えておきながら、次を読むのが得意なんです。
BANNO
前を覚えながら読む。文章を読むのと、似てますね。
HIGEDARUMA
そうそう。もともと文章のように、順番が大事なデータで使われてきたAIなんですよ。
BANNO
作るうえで、一番大変だったのはどこなんでしょう?
HIGEDARUMA
まさにこのAI探しです。一連の動きを読めるAIを見つけるのが、一番難しかったと書いています。
BANNO
見つけたあとは、すんなりいったんですか?
HIGEDARUMA
いえ、入れるデータの形が複雑で。データ集めと学習に、たくさんの時間をかけて乗り越えたそうです。
BANNO
手話をひとつずつ、カメラの前でやって、覚えさせるわけですもんね。根気がいりますね。
HIGEDARUMA
でも、その根気のおかげで、手話の流れを読めるところまで来た。エンジニアとして、ここがいちばん胸が熱くなるところなんです。
BANNO
見た人の反応は、どうだったんですか?
HIGEDARUMA
熱いんです。コメント欄には、スマホで使えたら利用者が増えそう、という声があって。
BANNO
それに、作者は何て返したんですか?
HIGEDARUMA
スマホならもっと身近な体験になりそうですね、参考にさせていただきます、と。
BANNO
声をちゃんと受け止めてるのが、いいですね。
HIGEDARUMA
エンジニアフレンドリーシティ福岡のアワードでは、プロダクト開発部門の賞と、企業の賞を2つ受けています。
BANNO
賞を3つも。でも、これでもう完成、なんでしょうか?
HIGEDARUMA
作者自身は、機能として完成ではない、と書いています。そのうえで、学び続けたことで成長できた、と。
BANNO
正直で、かっこいいですね。次は、何を考えているんですか?
HIGEDARUMA
手話の言葉は、とても多いんです。ひとつずつ覚えさせると、ものすごく時間がかかる。
BANNO
確かに、辞書をまるごと覚えさせるようなものですもんね。
HIGEDARUMA
そこで、使う人がシステムに手話を教えられる機能を、考えているそうです。手話を学べる機能や、初めての人向けの使い方案内も。
BANNO
みんなで育てる手話の辞書。広がっていく未来が見えますね。
HIGEDARUMA
作ったのは、チームJSLのお二人。仕組みのコードも、ギットハブで公開されています。
BANNO
では今日の一歩。メディアパイプの手の認識デモを、ブラウザで開いてみてください。リンクは画面に出しておきますね。
HIGEDARUMA
カメラに手をかざすと、自分の指に点が打たれて、動きについてくるんです。この作品の第一歩を、自分の手で体験できますよ。
BANNO
もう一歩いくなら、手話の、ありがとう、をひとつ覚えてみる。会話の壁は、こちらからも少し低くできますね。
BANNO
さて、今日紹介したのは、手話を文字にして、会話の輪を広げてくれる、AIで手話を認識するアプリ、JSLでした。
HIGEDARUMA
次回の作品でも、ゆっくりしていってね。

クレジット

紹介した作品
AIで手話を認識するアプリ~JSL~
作者: レドックダット・羽立 蓮
ライセンス: CC BY 4.0
※作品の画像・動画は、紹介のために切り抜き・編集して使用しています。
声
BANNO さんと HIGEDARUMA さんの録音をもとにした合成音声です。

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