刀を抜くと下着だけが落ちる「LingerieSlasher -下着だけ斬る装置-」|アニメのお約束を入門の部品で再現
ProtoPedia の作品「LingerieSlasher -下着だけ斬る装置-」を2人のMCが紹介。ルパン三世の石川五右衛門が刀を抜くと服だけが斬れる、あのお約束の場面を現実にした妄想発明です。刀側とマネキン側の2台の小さなコンピューター、Bluetooth、サーボモータ、糸だけで『斬っていないのに斬ったように見せる』仕掛けの種明かしと、一番苦労した意外なポイント、M5Stack Japan Creativity Contest 2023 ユーモア賞までを紹介します。
チャプター
0:00オープニング0:20刀を抜くと、下着だけが落ちる1:04刀を抜くと、服だけが斬れる2:01トルソー=胴体だけのマネキン2:43加速度センサ=動きを感じる部品5:04厚いパッドが引っかかって落ちない5:55究極の武道、下着だけを斬る居合6:51お約束を1つ書き出す7:50エンディング
文字起こし(64行)
- BANNO
- ゆっくりばんのです。
- HIGEDARUMA
- ゆっくりひげだるまです。
- BANNO
- 今日もProtoPediaから、とびきり面白い作品を紹介していきますよ。
- HIGEDARUMA
- 今日紹介するのは、LingerieSlasher -下着だけ斬る装置-。
- BANNO
- 下着だけ斬る、ですか!?ずいぶん物騒な名前ですね。
- HIGEDARUMA
- 名前はびっくりしますよね。刀を抜くと、マネキンが着ている下着が、ストンと落ちる装置なんです。
- BANNO
- マネキンが相手なんですね。でも、どうしてそんなものを作ろうと思ったんでしょうか。
- HIGEDARUMA
- 作ったのは、妄想発明家ZAWAWORKSさん。元ネタは、多くの人が一度は見たことのある、アニメの場面なんですよ。
- BANNO
- アニメの場面、ですか。どんな場面でしょう。
- HIGEDARUMA
- ルパン三世に、石川五右衛門という、剣の達人が出てきますよね。
- HIGEDARUMA
- 五右衛門が刀を抜くと、相手の服だけがバラバラに斬れて、相手はパンツ一枚で倒れる。そんなお決まりの場面があるんです。
- BANNO
- あー、見たことあります!体には傷ひとつ付かないんですよね。
- BANNO
- でも、あれはアニメだからできることで、現実では無理ですよね。
- HIGEDARUMA
- 作者も、まさにそこを考えたんです。作品ページには、それを現実に叶えたいと思い制作しました、と書かれています。
- BANNO
- アニメのお約束を、本気で現実にしちゃったんですね。
- HIGEDARUMA
- 作者は自分のことを、妄想発明家と名乗っています。役に立つかどうかより、あったら面白い、を形にする人なんですよ。
- BANNO
- その割り切り、いいですね。ちょっとワクワクしてきました。
- HIGEDARUMA
- では、デモ動画の流れを見てみましょう。セーラー服を着たトルソーの前で、作者が刀を構えます。
- BANNO
- トルソーというのは、洋服屋さんにある、胴体だけのマネキンですね。
- HIGEDARUMA
- そうです。作者が刀を抜くと、その瞬間、セーラー服の中から下着がストンと落ちるんです。
- BANNO
- 本当に落ちた!って、これ、本当に刀で斬っているんですか?危なくないですか?
- HIGEDARUMA
- 安心してください。刃は、何にも触れていないんです。下着を落とす仕掛けは、まったく別の場所にあるんですよ。
- BANNO
- えっ、斬っていないのに落ちるんですか。ますます気になります。
- HIGEDARUMA
- 仕組みは、小さなコンピューター2台と、モーター1つと、糸だけでできています。
- BANNO
- 2台、ですか。刀とマネキンに、1台ずつでしょうか。
- HIGEDARUMA
- その通りです。刀の鍔のところに、M5Stack Core2という、手のひらサイズのコンピューターが付いています。
- HIGEDARUMA
- この中には、加速度センサという、動きを感じ取る部品が入っています。スマホを横にすると画面も横に回りますよね。あれと同じ部品です。
- BANNO
- あの、画面がくるっと回るやつですね。それで、刀を抜く動きが分かるんですか。
- HIGEDARUMA
- はい。刀を勢いよく抜くと、その素早い動きを感じ取るんです。画面には、斬る、という漢字が大きく出るんですよ。
- BANNO
- では、マネキンにはどうやって知らせるんでしょう。線でつながっているんですか?
- HIGEDARUMA
- 線はいりません。Bluetoothで知らせるんです。ワイヤレスイヤホンとスマホをつなぐのと同じ、線のいらないつなぎ方ですね。
- HIGEDARUMA
- マネキンの内側には、ATOM Matrixという、指先ほどの小さなコンピューターと、サーボモータが付いています。
- BANNO
- サーボモータ、というのは、ふつうのモーターと違うんですか?
- HIGEDARUMA
- この角度まで回って、と指示した分だけ回るモーターなんです。合図を受け取ると、このモーターが、くるっと回るんですよ。
- BANNO
- モーターが回ると、どうして下着が落ちるんですか?
- HIGEDARUMA
- 下着には、先を輪っかにした糸が付けてあって、その輪っかをモーターに引っかけて、吊るしているんです。
- HIGEDARUMA
- モーターが回ると、輪っかが外れて、下着が下に落ちる。仕掛けは、それだけなんですよ。
- BANNO
- なるほど!刀を抜くのと、下着が落ちるのが同時に起きるから、斬ったように見えるんですね。
- BANNO
- 斬っていないのに、斬って見える。ほとんど手品ですね。
- HIGEDARUMA
- まさに手品の種明かしです。しかも作者は、どれだけシンプルな設計にするか、に、いつもこだわっているんです。
- HIGEDARUMA
- 使っているのは、加速度センサ、サーボモータ、Bluetooth。作者の言葉では、入門書に書かれている技術だけなんです。
- BANNO
- 入門書の部品だけで、ここまで笑える作品になるんですね。それは勇気が出ます。
- BANNO
- ちなみに、作っていて一番苦労したのは、どこだったんでしょう。やっぱりプログラムですか?
- HIGEDARUMA
- それが、電子工作の部分ではないんです。苦労したのは、下着が落ちないことだったんですよ。
- BANNO
- えっ、落ちない?仕掛けは、ちゃんと動いているのに、ですか?
- HIGEDARUMA
- はい。胸のところに厚いパッドが入った下着だと、トルソーの胸に引っかかって、止まってしまったそうです。
- HIGEDARUMA
- そこで、何種類か試して、パッドの薄いものに変えたら、うまく落ちるようになったんです。
- BANNO
- 機械は動いても、最後は現物で試して詰める。ものづくりらしい話ですね。
- HIGEDARUMA
- 材料も身近なんですよ。モーターは電子部品のお店、下着はドン・キホーテ、糸はダイソーで買ったと書かれています。
- BANNO
- これ、実際に展示で見た人は、どんな反応だったんでしょう。
- HIGEDARUMA
- 展示を見たSF作家の野尻抱介さんが、Xに「究極の武道、下着だけを斬る居合。女性にも受けてた。」と投稿しています。
- BANNO
- 女性にも受けていた、というのがいいですね。アニメのお約束として、みんなで笑えるんだと思います。
- HIGEDARUMA
- コンテストでも評価されています。M5Stack Japan Creativity Contest 2023で、ユーモア賞を受賞したんです。
- BANNO
- ユーモア賞!この作品に、まさにぴったりの賞ですね。
- HIGEDARUMA
- 作者は、声の波形と同じ形のチョコレートや、スカート風鈴など、妄想を形にした作品を、ほかにもたくさん発表しているんですよ。
- BANNO
- 説明がいらなくて、見た瞬間に笑える。人に見せる作品として、これはすごく強いですね。
- BANNO
- 今日の話を聞いて、自分も何か作ってみたくなった人、いると思います。
- HIGEDARUMA
- 今日できる最小の一歩があります。好きなアニメや漫画の、現実では起きないお約束を、1つ書き出してみてください。
- HIGEDARUMA
- そして、何をしたら、何が起きるか、の2つに分けてみるんです。この作品なら、刀を抜いたら、下着が落ちる、ですね。
- BANNO
- 2つに分けてみると、意外と作れそうな気がしてきますね。
- HIGEDARUMA
- 振ると反応する、離れた物が動く。どちらも、今日出てきた入門の部品で作れるんですよ。
- BANNO
- 作品ページには使った材料の一覧が、デモ動画には作り方のメイキング映像もあります。ぜひのぞいてみてください。
- BANNO
- さて、今日紹介したのは、刀を抜くと下着だけが落ちる、LingerieSlasher -下着だけ斬る装置-でした。
- HIGEDARUMA
- 次回の作品でも、ゆっくりしていってね。
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