お題の色を部屋じゅう探し回る「M5いろさがし」|小学生が作った2人対戦ゲーム
ProtoPedia の作品「M5いろさがし」を2人のMCが初心者目線で紹介。画面に出たお題の色に一番近い色を部屋の中から探してきて、カラーセンサーで読み取らせる2人対戦ゲームです。材料は手のひらサイズのコンピューター M5StickC Plus とカラーセンサーの2つだけ。色の近さを数字で比べる仕組み、1人用の前作から対戦型へ伸ばした発想、全国大会のワークショップ教材になった広がり。ヒーローズ・リーグ 2024 でひげだるま賞を贈った HIGEDARUMA が、その理由を語ります。
チャプター
0:00オープニング0:21お題の色をさがす2人対戦1:09手のひらサイズの機械+色センサー2:38材料はたった2つ3:24色は赤・緑・青の3つの数字5:20前作は1人用の「いろあつめ」6:41楽しさが一目でわかる7:21今日できる最小の一歩8:09エンディング
文字起こし(73行)
- BANNO
- ゆっくりばんのです。
- HIGEDARUMA
- ゆっくりひげだるまです。
- BANNO
- 今日もプロトペディアから、とびきり面白い作品を紹介していきますよ。
- HIGEDARUMA
- 今日紹介するのは、M5いろさがし。
- BANNO
- いろさがし。色を探すゲーム、ということですか?
- HIGEDARUMA
- そうなんです。画面にお題の色が出て、それに一番近い色を、部屋の中から探してくる。2人で競う対戦ゲームなんですよ。
- BANNO
- 部屋の中が、まるごとゲームの会場になるんですね。
- HIGEDARUMA
- しかも作者のotamaさんは、小学生なんです。そして実は、私がひげだるま賞を贈った作品でもあるんですよ。
- BANNO
- えっ、小学生! それは、じっくり聞かせてください。
- BANNO
- まずは遊び方から。何を持って遊ぶんですか?
- HIGEDARUMA
- 手のひらに乗る、小さな赤い機械です。画面とボタンが付いていて、ケーブルの先に、色を読み取るセンサーがつながっています。
- BANNO
- 赤い本体と、白い小さな部品ですね。どうやって始めるんですか?
- HIGEDARUMA
- ボタンを押すと、画面の上半分に、お題の色がぱっと出ます。たとえば、緑色。
- BANNO
- 緑色! じゃあ、部屋の中から緑のものを探すわけですね。
- HIGEDARUMA
- そうです。1人目が緑っぽいものを見つけたら、センサーをぴたっと当てて、ボタンで読み取ります。
- BANNO
- たとえば植木の葉っぱとか、本の表紙とか。探し回るのが楽しそうです。
- HIGEDARUMA
- 2人目も、同じように探して読み取ります。
- BANNO
- そして、勝ち負けは?
- HIGEDARUMA
- 2人とも読み取ると、画面の下に結果が出ます。お題の色により近かった方が勝ちです。
- BANNO
- もう一度ボタンを押せば、次の勝負。操作はボタン1つだけなんですね。これなら小さい子でも遊べます。
- HIGEDARUMA
- そうなんです。そして、この遊びのいいところは、じっとしていられないところなんですよ。
- BANNO
- ああ、なるほど。お題の色を探して、みんなで部屋のすみまで動き回るんですね。
- HIGEDARUMA
- 画面の中だけで終わらないゲーム。そこが、この作品の一番の魅力なんです。
- BANNO
- でも、こういう機械って、作るのが難しそうなイメージがあります。
- HIGEDARUMA
- それが、材料はたった2つなんです。1つ目は、M5StickC Plus。画面とボタンと電池が入った、手のひらサイズの小さなコンピューターです。
- BANNO
- スマホを、うんと小さくしたようなもの、ですか?
- HIGEDARUMA
- イメージはそれに近いです。2つ目が、カラーセンサー。当てたものの色を、数字にして読み取る部品です。
- BANNO
- その2つは、どうやってつなぐんですか?
- HIGEDARUMA
- ケーブル1本で、差し込むだけ。作者も作品ページに、とても簡単です、と書いているんですよ。
- BANNO
- 差し込むだけなら、私にもできそうです。
- BANNO
- ここで素朴な疑問です。お題の色に近いって、機械はどうやって決めるんですか?
- HIGEDARUMA
- まず、色を数字にします。どんな色も、赤・緑・青の、3つの光の混ぜ具合で表せるんです。
- BANNO
- 絵の具を混ぜるみたいに、ですか?
- HIGEDARUMA
- そんな感じです。それぞれ0から255までの数で、強さを表します。お題の色は、この3つの数を、サイコロを振るように、でたらめに決めているんです。
- BANNO
- だから毎回、違うお題が出るんですね。
- HIGEDARUMA
- そして、読み取った色とお題の色で、赤がどれだけずれているか、緑はどうか、青はどうか、を比べます。
- BANNO
- 3つのずれを、それぞれ見るんですね。
- HIGEDARUMA
- その3つのずれを、計算で1つのずれにまとめます。このずれが小さい方が、お題に近い。つまり勝ちです。
- BANNO
- なるほど! 色の近さを、ものさしで測れる数字にしちゃうんですね。
- HIGEDARUMA
- まさに、色のものさしです。もう一つ、エンジニアとして感心したのが、デバッグモードなんですよ。
- BANNO
- デバッグ、って何ですか?
- HIGEDARUMA
- プログラムの間違いを探して、直すことです。Bボタンを押すと、お題と2人の色の数字が、画面に出るんです。
- BANNO
- 機械の判定を、自分の目で確かめられるわけですね。
- HIGEDARUMA
- はい。本当に計算が合っているかを確かめるため、と書いています。作りっぱなしにしない姿勢が、すごくいいんです。
- BANNO
- プログラムは、どうやって書いたんですか? 英語の文字が、ずらっと並ぶ感じですか?
- HIGEDARUMA
- いいえ。UIFlowという道具で、ブロックを並べて作っています。子ども向けのScratchに近い作り方なんです。
- BANNO
- ブロックなら、とっつきやすいですね。
- BANNO
- そもそも、どうしてこのゲームを作ろうと思ったんでしょう?
- HIGEDARUMA
- 実はこれ、2作目なんです。前の作品は、M5いろあつめ。色を25個集めたらクリア、という1人用のゲームでした。
- BANNO
- 集めるゲームから、探すゲームへ。
- HIGEDARUMA
- 作者は、もっとゲームらしくして、対戦型にしたら面白いのでは、と考えたんです。
- BANNO
- 自分で遊んで、もっと面白くできないかなって考える。作る人の目線ですね。
- HIGEDARUMA
- 作者の感想もいいんですよ。画面があると、文字や数字を分かりやすく出せる。これからもプログラミングを続けたい、と。
- BANNO
- 作って、気づいて、また次を作りたくなる。いい流れです。
- BANNO
- しかもこの作品、そのあと広がっていったんですよね。
- HIGEDARUMA
- はい。子ども向けのプログラミング道場、CoderDojoの全国大会で、このゲームを作るワークショップが開かれたんです。
- BANNO
- 作品が、そのまま教材になったんですか!
- HIGEDARUMA
- そうなんです。作者本人も、教える側のお手伝いとして参加しました。参加したのは、子どもと大人をあわせて7人です。
- BANNO
- 作った人が、今度は教える側に。かっこいいですね。
- HIGEDARUMA
- 作り方の資料も、GitHubというサイトで公開されています。
- BANNO
- では、審査員のひげだるまさん。どうして、この作品に賞を贈ったんですか?
- HIGEDARUMA
- デモ動画が、とにかく楽しそうだったんです。みんなが一緒に動き回って、部屋のすみの色まで探している。
- BANNO
- 説明を聞かなくても、見ただけで楽しさが伝わるんですね。
- HIGEDARUMA
- そうなんです。これからも、自分の作品で、たくさんの人を笑顔にしてほしい。そんな思いも込めました。
- HIGEDARUMA
- ちなみに、M5Stack Japan Creativity Contest 2024 でも、学生優秀賞を受賞しています。
- BANNO
- 2つのコンテストで評価されたんですね。おめでとうございます!
- BANNO
- 作ったのは、otamaさんと、ひげぽけっとさんです。
- HIGEDARUMA
- 作り方の資料とプログラムは、概要欄にリンクをまとめておきますね。
- BANNO
- では、今日の一歩。機械がなくても大丈夫です。家族や友だちと、お題の色を1つ決めて、部屋の中で一番近いものを探してみてください。
- HIGEDARUMA
- 作ってみたくなったら、材料はたった2つ。Scratchで遊んだことがあれば、ブロックで始められますよ。
- BANNO
- 遊びたい、を形にした小学生がいる。私たちも、何か1つ作ってみたくなりますね。
- BANNO
- さて、今日紹介したのは、部屋じゅうを探し回る色さがし対戦ゲーム、M5いろさがしでした。
- HIGEDARUMA
- 次回の作品でも、ゆっくりしていってね。
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