回し過ぎると、たこが怒る!?車の回転数を顔で教える自作メーター「たこメーター?」
ProtoPedia の作品「たこメーター?」を2人のMCが初心者目線で紹介。車の診断用の差し込み口(OBDII)に挿すだけで、エンジンの回転数と水温を小さな画面に表示し、回転数は「たこの口の位置」、回し過ぎると、たこが「おこ」になる自作メーターです。タコメーターとは何か、車の中のコンピューターの会話(CAN)を聞く仕組み、奥さんの一言から生まれたたこの誕生秘話、SNS・雑誌記事・バイク版・プログラム販売へ広がったその後まで。
チャプター
0:00オープニング0:20たこメーター?1:11タコメーター=エンジンの回転数を見るメーター2:43運転席の足元に、診断用の差し込み口4:27愛車に、タコメーターが無かった5:46さらに小さい「小たこメーター」(0.85インチ)6:58無いなら作る。作ったら、楽しくする8:07エンディング
文字起こし(73行)
- BANNO
- ゆっくりばんのです。
- HIGEDARUMA
- ゆっくりひげだるまです。
- BANNO
- 今日もProtoPediaから、とびきり面白い作品を紹介していきますよ。
- HIGEDARUMA
- 今日紹介するのは、たこメーター?です。
- BANNO
- はてなマークまで付いてますね。たこって、あの海のタコですか?
- HIGEDARUMA
- 見てください。小さな画面の真ん中に、赤いたこがいるんですよ。
- BANNO
- 本当だ、かわいい!目がくりっとしてますね。
- HIGEDARUMA
- このたこ、口がメーターの針の代わりなんです。口の位置で、エンジンの回り具合を指しているんですよ。
- HIGEDARUMA
- しかも回し過ぎると、たこが怒るんですよ。作者いわく「おこ」です。
- BANNO
- メーターが怒るんですか。今日はこの、かわいいのにちゃんと役に立つメーターの話ですね。
- BANNO
- でも正直、タコメーターって名前から分かってないんです。何を測るものなんですか?
- HIGEDARUMA
- エンジンが1分間に何回まわっているか、つまり回転数を見せるメーターなんです。
- HIGEDARUMA
- たとえば普通の車なら、信号待ちで止まっているときでも、1分間におよそ700回から800回まわっています。
- BANNO
- 止まっていても、そんなに回ってるんですね。じゃあ、たこは関係ないんですか?
- HIGEDARUMA
- はい、生き物のタコとは関係ないんです。速さを表すギリシャ語が名前の元で、そこに海のたこを掛けたダジャレなんですよ。
- BANNO
- あはは、そういうことか。それで、回し過ぎるとどうなるんですか?
- HIGEDARUMA
- メーターの端に赤い範囲があって、レッドゾーンと呼びます。そこまで回すと、エンジンを傷めるおそれがあるんです。
- HIGEDARUMA
- たこメーターの目盛りは、0から8まで。数字1つで、1分間に1000回です。8なら8000回なんです。
- HIGEDARUMA
- たこメーターでは、口がその赤い範囲まで行くと、たこが怒った顔に変わります。目の横に怒りマークまで出るんですよ。
- BANNO
- 数字を読まなくても、顔を見るだけで「あ、回し過ぎた」って分かるわけですね。
- HIGEDARUMA
- そうなんです。それに下の段には水温、つまりエンジンを冷やす水の温度も出ます。写真では58度でした。
- BANNO
- 顔で回転数、文字で温度。小さいのに、ちゃんと計器なんですね。
- BANNO
- ところで、車のどこから回転数を持ってくるんでしょう。配線を切ったりするんですか?
- HIGEDARUMA
- 切らないんです。今どきの車には、運転席の足元あたりに、診断用の差し込み口があるんですよ。
- HIGEDARUMA
- OBDIIと呼ばれる口で、整備工場が故障を調べるときに使います。
- BANNO
- そこに挿すだけで、車の情報がもらえるんですか。
- HIGEDARUMA
- そうなんです。車の中では、たくさんのコンピューター同士が、CANというルールで会話しています。
- HIGEDARUMA
- その会話に加わって、「今、回転数いくつ?」と聞くんですよ。
- BANNO
- 車に話しかけてるんだ。なんだか、たこが車と会話してるみたいですね。
- HIGEDARUMA
- 全体の構成を見てみましょう。差し込み口から、CAN-BUSユニットという通訳役の部品を通して、小さなコンピューターにつなぎます。
- HIGEDARUMA
- その小さなコンピューターが、M5Atom S3です。画面付きで、大きさはたった2.4センチ角なんですよ。
- BANNO
- 2.4センチって、切手くらいの大きさですよね。
- HIGEDARUMA
- そうです。電気は車の12ボルトを、この部品が使える5ボルトに下げて使っています。
- BANNO
- どの車でも動くんでしょうか?
- HIGEDARUMA
- 車によって、会話のやり方に2種類の方言があるんです。たこメーターはその両方に対応しています。
- HIGEDARUMA
- 作者は、ルノーのトゥインゴと、フィアットの500という車で動くのを確かめています。
- BANNO
- 使っている部品も、まとめてみますね。
- HIGEDARUMA
- プログラムは、電子工作で定番のArduinoで書かれています。部品の数がすごく少ないのが、いいところなんです。
- BANNO
- それにしても、どうしてこれを作ろうと思ったんでしょう。
- HIGEDARUMA
- 始まりは、作者のmooさんの愛車、ルノーのトゥインゴに、タコメーターが付いていなかったことなんです。
- BANNO
- 無いなら、自分で作っちゃえと。
- HIGEDARUMA
- まさにそれです。2023年に、自称世界最小のOBDⅡタコメーターとして、コンテストに出しています。
- HIGEDARUMA
- 最初は四角い画面に、棒グラフで回転数を出すだけの、真面目なメーターでした。
- BANNO
- そこから、どうしてたこになったんですか?
- HIGEDARUMA
- 完成したメーターを見た奥さんが、こう言ったそうなんです。
- HIGEDARUMA
- 「タコメーターやから、たこっぽい外装でもつけたら」。
- BANNO
- あはは、奥さん最高ですね!ダジャレがきっかけなんだ。
- HIGEDARUMA
- ただ、外側の飾りを作るより、画面の絵を変えるほうが手間が少なかった。それで画面の中にたこが住むことになったんです。
- HIGEDARUMA
- 絵は、ピタゴラスイッチなどを手がけるユーフラテスの、シンプルでとぼけた作風を参考にしたそうですよ。
- BANNO
- だから、あのゆるい顔なんですね。家族の一言を、ちゃんと形にしちゃうのが素敵です。
- HIGEDARUMA
- そして2024年、たこメーターに進化して、同じコンテストにもう一度出したんです。
- BANNO
- その後、このたこはどうなったんですか?
- HIGEDARUMA
- まず、画面が0.85インチの、もっと小さい小たこメーターも生まれました。
- HIGEDARUMA
- SNSに載せたら、とても多くの人に見られて、欲しいという声も届いたんです。
- BANNO
- 分かります。私も欲しくなりましたもん。
- HIGEDARUMA
- 2024年の8月には、クルマ雑誌ベストカーのウェブサイトで、記事にもなりました。
- BANNO
- 雑誌の記事に!ダジャレから始まって、そこまで行くんですね。
- HIGEDARUMA
- さらに、バイクにも付けたいという声に応えて、バイク用の仕組みも作りました。
- HIGEDARUMA
- エンジンに火花を飛ばす電気の合図を拾って、回転数を数えるんです。SNSで試してくれるライダーを募って、試験もしていました。
- BANNO
- 見てくれる人と一緒に、作品が育っていったんですね。
- HIGEDARUMA
- 丸い画面のM5Dial向けのプログラムも、1000円で売り出しています。
- HIGEDARUMA
- 作者は販売のとき、「素人のおっさんが作ったへにょへにょソースコードですが」と書いていたんですよ。
- BANNO
- その謙虚さ、いいですね。実際に買って、自分のバイクに付けた人のブログもあるそうです。
- BANNO
- 今日の話をまとめると、無いなら作る、作ったら楽しくする、ですね。
- HIGEDARUMA
- はい。自分の車の不満と、家族のダジャレ。身近なものだけで、人に届く作品になったんです。
- BANNO
- 作ったのは、クセの強い車と電子工作が大好きな、mooさんでした。
- BANNO
- 作品ページやデモ動画のリンクは、概要欄に置いておきますね。
- BANNO
- では、今日の一歩。車に乗る人は、運転席の足元をのぞいて、診断用の差し込み口を探してみてください。
- HIGEDARUMA
- 見つかったら、その車の中ではもう、コンピューター同士が会話しているんです。そう思うだけで、車が少し違って見えますよ。
- BANNO
- 車に乗らない人は、身の回りの数字を出すものに、顔を付けるとしたら?と考えてみてください。
- HIGEDARUMA
- 体重計が太ると怒るとか。その思いつきが、次のたこメーターになるかもしれません。
- BANNO
- さて、今日紹介したのは、回し過ぎるとたこが怒るメーター、たこメーター?でした。
- HIGEDARUMA
- 次回の作品でも、ゆっくりしていってね。
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