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トングをカチカチ鳴らすとパンが震える「トングでパンを威嚇する装置」|機械学習と、スマホ画面に貼った色センサ

紹介した作品: トングでパンを威嚇する装置ProtoPedia での反響: 閲覧 1,100+ ・ ♥ 28

ProtoPedia の作品「トングでパンを威嚇する装置」を2人のMCが初心者目線で紹介。パン屋さんでトングを持つと、ついカチカチ鳴らしたくなる。でも人前だと恥ずかしい。そんな人のために、家でトングを鳴らすと作り物のメロンパンがブルブル震える装置です。Google の Teachable Machine でトングの音を8回録音して覚えさせ、スマホのブラウザで聞き分け。通信プログラムを書けなかったので、スマホの画面に色判別センサを貼って結果を読み、ATOMS3 が振動モーターを動かします。ヒーローズ・リーグ 2024 で3つの賞を受賞。

チャプター

文字起こし(83行)
BANNO
ゆっくりばんのです。
HIGEDARUMA
ゆっくりひげだるまです。
BANNO
今日もプロトペディアから、とびきり面白い作品を紹介していきますよ。
HIGEDARUMA
今日紹介するのは、トングでパンを威嚇する装置。
BANNO
パンを、威嚇?パンって、あの食べるパンですよね。どういうことですか?
HIGEDARUMA
そのパンなんです。パン屋さんで、トングを持ったときを思い出してみてください。
BANNO
あ、分かります。お店のトングって、つい空中でカチカチ鳴らしたくなるんですよね。
HIGEDARUMA
作者さんの動画も、トングを持つとなぜかカチカチしたくなるのは広く知られている、と言い切るところから始まるんですよ。
BANNO
でも、お店でやると、ちょっと恥ずかしいですよね。周りの目もありますし。
HIGEDARUMA
そこなんです。作品ページには、トングをカチカチしてパンを脅したいけど、人前だと恥ずかしいな、という人のために、と書いてあります。
BANNO
パンを脅したい人、いるんですかね。でも、気持ちはちょっと分かります。
BANNO
それで、実際にはどうなるんですか?
HIGEDARUMA
カゴの中にメロンパンを置いて、そばにスマホを立てておきます。
HIGEDARUMA
そこでトングをカチカチ鳴らすと、メロンパンがブルブルっと震えるんです。
BANNO
えっ、パンが震える!まるで怖がってるみたいじゃないですか。
HIGEDARUMA
そう見えますよね。ちなみにこのメロンパン、食べられない作り物なんですよ。
BANNO
あ、本物じゃないんですね。食べ物を粗末にしていないなら、安心です。
HIGEDARUMA
動画では、本物のパンを脅すのは、基本的パン権に反するので、と説明しています。
BANNO
パン権!パンにも権利があるんですね。
BANNO
でも、どうやってトングの音にだけ反応させているんでしょう?
HIGEDARUMA
ここが一つ目の見どころです。まず、スマホにトングの音を聞き分けさせるんです。
BANNO
聞き分けるって、どうやって教えるんですか?
HIGEDARUMA
機械学習という方法を使います。たくさんの例を見せて、コンピューターに見分け方を覚えさせるやり方です。
BANNO
子どもに、これが犬、これが猫、と何回も見せて覚えてもらう感じですか?
HIGEDARUMA
まさにそれです。今回は、これがトングの音、これはまわりの雑音、と聞かせて覚えさせます。
HIGEDARUMA
使ったのは、GoogleのTeachable Machine。ブラウザだけで機械学習が試せる、無料のサイトなんです。
BANNO
ブラウザだけで?ソフトを入れなくていいんですね。
HIGEDARUMA
はい。画面を見ると、トングの音を8つ、まわりの雑音を50個、録音しています。
HIGEDARUMA
あとは学習のボタンを押すだけ。あっという間に、カチカチ音を聞き分ける頭脳ができるんです。
BANNO
たった8つで!それで、ちゃんと聞き分けられるんですか?
HIGEDARUMA
作者さんいわく、そこそこの精度だそうです。鳴らすと、画面のトングの目盛りが、ぐっと上がるんですよ。
HIGEDARUMA
しかもブラウザで動くので、スマホでもそのまま使えます。トングの音を聞くと、画面の赤い棒が伸びるんです。
BANNO
専門家じゃなくても、機械学習って試せるんですね。ちょっと身近に感じてきました。
BANNO
でも、スマホが聞き分けただけじゃ、パンは震えないですよね?
HIGEDARUMA
そうなんです。パンを震わせるのは、パンに仕込んだ振動モーター。スマホではないんです。
BANNO
振動モーターって、スマホのバイブみたいなものですか?
HIGEDARUMA
そうです、あのブルブルです。問題は、スマホの結果を、そのモーター側にどう伝えるか、なんですよ。
HIGEDARUMA
ふつうはBluetooth、つまり線を使わない通信でつなぎます。
BANNO
スマホとイヤホンをつなぐ、あれですね。
HIGEDARUMA
はい。ところが作品ページには、通信プログラムを書けなかったので、と正直に書いてあるんです。
BANNO
えっ、書けなかった!そこで止まらなかったんですか?
HIGEDARUMA
動画では、技術的には可能ですが、出来るとは言ってません、と開き直っています。
BANNO
正直すぎます!じゃあ、どうしたんですか?
HIGEDARUMA
ここが一番の見どころです。色判別センサという、色を数字で読み取る小さな部品を用意しました。
HIGEDARUMA
そしてそれを、スマホの画面に、テープで直接貼り付けたんです。
BANNO
画面に、貼っちゃった!
HIGEDARUMA
トングの音を聞くと、画面の赤い棒が伸びますよね。その赤い色を、貼ったセンサが読み取るんです。
HIGEDARUMA
作者さんはこれを、光通信の完成です、と、はてなマーク付きで呼んでいます。
BANNO
通信が書けないなら、画面の色を見ればいい。力技ですけど、ちゃんと動いているのがすごいですね。
HIGEDARUMA
そうなんですよ。できないところを、手持ちの部品で回り道して越える。個人開発では、これがすごく大事なんです。
BANNO
改めて、全体の流れを整理してもらえますか?
HIGEDARUMA
ステップは4つです。まず、Teachable Machineでトングの音を覚えさせて、スマホのブラウザで聞き分けます。
HIGEDARUMA
次に、画面に貼った色判別センサで、赤い棒を読み取ります。
HIGEDARUMA
最後に、ATOMS3が、センサの値が決めた基準を超えたら、振動モーターをオンにするんです。
BANNO
ATOMS3って、何ですか?
HIGEDARUMA
M5Stackの、指先くらいの小さなコンピューターです。センサを読んで、モーターを動かす司令塔ですね。
BANNO
決めた基準、というのは?
HIGEDARUMA
閾値、と言います。ここを超えたら動かす、という線のことです。センサが読んだ値がこの線を超えたら、震わせるんです。
HIGEDARUMA
登録されている素材は、ATOMS3とM5Stack。これに色判別センサと振動モーター、手持ちのスマホを組み合わせています。
BANNO
思ったより、部品が少ないんですね。これなら手が届きそうです。
BANNO
この作品、見た人の反応はどうだったんですか?
HIGEDARUMA
動画はニコニコ動画にも投稿されて、ニュースサイトにも取り上げられました。
BANNO
コメントには、パンの気持ち考えたことあんの?とか、なるほどわからん、という声が並んだそうです。
HIGEDARUMA
これ嫌がってるよ、俺飼ったことあるから分かる、なんてコメントもあったそうですよ。
BANNO
パンを飼ったことがある人!みなさん、ノリノリですね。
BANNO
そして、コンテストでも評価されたんですよね。
HIGEDARUMA
はい。ProtoPediaのヒーローズ・リーグ 2024で、3つの賞を受賞しています。
HIGEDARUMA
IoTの勉強会、IoTLTからは、Internet of Awesome Things賞。
HIGEDARUMA
講評は、最高に謎な作品として評価しました、でした。
BANNO
最高に謎!それ、ほめ言葉ですよね。
HIGEDARUMA
ゆるメカトロ賞では、色センサの意外な使い方と、ゆるい取り付け方が、運営のみなさんに刺さったそうです。
HIGEDARUMA
それから、岩岡屋さんのベストスパイス賞。講評には、本当にパンは怯えていたのか、という一文があるんです。
BANNO
もう、パンの気持ちを考える作品になってますね。
BANNO
完璧な通信より、回り道の工夫と、くだらないことを全力でやりきったところが、ちゃんと届いたんですね。
BANNO
作者は、由井河あきらさん。1人で作った作品です。
HIGEDARUMA
動画の最後は、パン屋さんでやるのは恥ずかしいという人もぜひ、と締めくくっています。
BANNO
今日できる、いちばん小さな一歩です。
BANNO
Teachable Machineを開いて、音声のプロジェクトを選んでみてください。
HIGEDARUMA
まわりの雑音を録音したら、次は手をパンと叩く音を、8つ録音して覚えさせてみてください。
HIGEDARUMA
自分の鳴らした音にだけ反応する瞬間、けっこう感動しますよ。
BANNO
パンと叩く音で、パンを震わせる。私も、家のあるあるで何か作りたくなってきました。
BANNO
さて、今日紹介したのは、トングのカチカチでパンが震える、トングでパンを威嚇する装置でした。
HIGEDARUMA
次回の作品でも、ゆっくりしていってね。

クレジット

紹介した作品
トングでパンを威嚇する装置
ライセンス: CC BY 4.0
※作品の画像・動画は、紹介のために切り抜き・編集して使用しています。
声
BANNO さんと HIGEDARUMA さんの録音をもとにした合成音声です。

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