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太陽と星の動きを机の上で再現「動く渾天儀」|古代の天文機械をモーターとスマホで

紹介した作品: 動く渾天儀ProtoPedia での反響: 閲覧 410+ ・ ♥ 2

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動く渾天儀

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    ProtoPedia の作品「動く渾天儀」を2人のMCが紹介。空を輪っかで表した古代の模型・渾天儀を、2つのモーターで自動で動かし、指定した日時と場所の太陽と星座の動きを再現します。東京の夏至と冬至、北極点の白夜、赤道直下の太陽の違い、M5Stack と Web Bluetooth で動く仕組み、ずっと回る機械ならではの工夫まで紹介します。

    チャプター

    文字起こし(76行)
    BANNO
    ゆっくりばんのです。
    HIGEDARUMA
    ゆっくりひげだるまです。
    BANNO
    今日もプロトペディアから、とびきり面白い作品を紹介していきますよ。
    HIGEDARUMA
    今日紹介するのは、動く渾天儀。
    BANNO
    こんてんぎ、ですか?正直、初めて聞く言葉です。
    HIGEDARUMA
    渾天儀は、空を大きなボールに見立てて、輪っかを組み合わせて作った模型なんです。
    HIGEDARUMA
    この作品は、それをモーターで動かして、太陽と星の動きを再現するんですよ。
    BANNO
    空の動きを、机の上の機械で見せてくれるんですね。
    BANNO
    作者の西村さんは、作品ページをこんな問いかけで始めています。「最近、星を眺めましたか?」
    HIGEDARUMA
    ドキッとしますよね。僕も、空を見上げたのはいつだったか思い出せないです。
    BANNO
    では、この渾天儀で、どんなことが分かるんでしょうか?
    HIGEDARUMA
    まず動き方です。星座が描かれた輪は、1日で1回転します。
    HIGEDARUMA
    そして太陽の役のライトが、星座の輪に沿った通り道を、1年かけて1周するんです。
    BANNO
    1日の動きと、1年の動きを、1台で見せているんですね。
    HIGEDARUMA
    そうなんです。たとえば北緯35度、東京や大阪あたりの空に合わせてみます。
    HIGEDARUMA
    夏至の日は、太陽が1年で一番高い道を通ります。だから昼が長くて、太陽が空高く昇るんです。
    HIGEDARUMA
    反対に冬至の日は、一番低い道を通ります。昼が短くて、太陽は低いところを動くんですよ。
    BANNO
    夏は昼が長くて、冬は短い。知ってはいましたけど、太陽の通り道が違うからなんですね。
    BANNO
    では、住んでいる場所が変わると、どうなるんでしょうか?
    HIGEDARUMA
    外側の縦の輪を傾けると、観測する場所を変えられるんです。まず北極点にしてみます。
    HIGEDARUMA
    北極点では、星も太陽も、地平線と平行にぐるぐる回ります。
    HIGEDARUMA
    だから夏は太陽が沈まない白夜、冬は太陽が昇らない極夜になるんですよ。
    BANNO
    白夜って、そういう仕組みだったんですね。言葉は知っていましたが、初めて腹に落ちました。
    HIGEDARUMA
    今度は赤道の真下です。ここでは星も太陽も、地平線からまっすぐ昇って、まっすぐ沈みます。
    HIGEDARUMA
    春分と秋分の日には、太陽がちょうど頭の真上を通るんです。
    BANNO
    同じ太陽なのに、場所によって、空の見え方がこんなに違うんですね。
    BANNO
    学校で習ったはずなのに、動く模型で見ると、すっと分かります。
    BANNO
    そもそも、渾天儀って、いつごろからあるものなんでしょうか?
    HIGEDARUMA
    作品ページによると、古代の中国と古代のギリシャで、それぞれ別々に発明されたそうです。
    HIGEDARUMA
    記録に残る一番古いものは、紀元前3世紀、ギリシャのエラトステネスが作ったとされています。
    HIGEDARUMA
    中国でも発展して、2世紀には張衡という人が、水の力で動く渾天儀を作ったと伝わっているんです。
    BANNO
    1800年以上前に、もう自動で動く仕掛けがあったんですか!
    HIGEDARUMA
    そうなんです。そこで西村さんは、それならモーターで動く渾天儀を作ろう、と思い立ったそうです。
    BANNO
    でも今なら、スマホのアプリでも星の位置は分かりますよね。あえて機械にするのは、なぜでしょうか?
    HIGEDARUMA
    作品ページには、機械で表すことで、天体の動きの仕組みがよりよく理解できる、と書かれています。
    BANNO
    画面で答えを見るのと、目の前で回るのを見るのとでは、分かり方が違うということですね。
    HIGEDARUMA
    作者のブログには、年を取って冬の寒さがつらくなり、季節の変化を意識するようになった、という話もあるんですよ。
    BANNO
    季節を気にするようになって、その元にある太陽の動きを知りたくなった。なんだか共感できます。
    BANNO
    では、どうやって動いているんでしょうか?中身が気になります。
    HIGEDARUMA
    仕組みの中心は、2つのモーターです。1つは星座の輪を回して、もう1つは太陽を動かします。
    HIGEDARUMA
    使っているのはステッピングモーターです。決まった角度ずつ、カチッ、カチッと正確に回るモーターなんですよ。
    BANNO
    正確に止まれるから、太陽の位置もぴたっと合わせられるんですね。
    HIGEDARUMA
    そうなんです。日時と、経度、つまり東西のどのあたりにいるかを入れると、2つのモーターをどれだけ回せばいいかを計算します。
    HIGEDARUMA
    緯度、つまり赤道からどれだけ北かは、さっきの外側の輪を、手で傾けて合わせるんです。
    BANNO
    日時はどうやって入れるんでしょうか?本体にボタンがあるんですか?
    HIGEDARUMA
    頭脳はM5Stackという、画面とボタンが付いた手のひらサイズの小さなコンピューターです。本体だけでも操作できます。
    HIGEDARUMA
    さらに、パソコンやスマホのブラウザで専用のページを開いて、ブルートゥースで日時を送ることもできるんですよ。
    BANNO
    アプリを入れなくても、ブラウザから動かせるのは手軽ですね。
    HIGEDARUMA
    ただ、iPhoneのブラウザはこの仕組みに対応していないので、使えるのはパソコンやアンドロイドのスマホなんです。
    BANNO
    作るうえで、苦労したところはあったんでしょうか?
    HIGEDARUMA
    ずっと回り続ける機械なので、配線がだんだんねじれてしまう、という問題があるんです。
    HIGEDARUMA
    そこで、回転式の接点、スリップリングを使っています。回りながらでも、配線をねじらずに電気を送れる部品です。
    HIGEDARUMA
    しかも、太陽のライトに電気を送る分は、小さくするために、バネ入りのピンを使って自作しているんですよ。
    BANNO
    部品まで自分で作ってしまうんですね。さすがです。
    HIGEDARUMA
    もう1つ、ステッピングモーターは、電源を入れた直後、自分が今どの向きにいるか分からないんです。
    BANNO
    それだと、太陽が今どこにいるか、ずれてしまいますね。
    HIGEDARUMA
    なので、磁石と、磁石に反応するセンサーを付けて、最初の位置を見つける仕組みにしています。
    HIGEDARUMA
    形は、パソコンで立体を設計して、ベニヤ板をレーザーで切り出して組み立てています。一部は3Dプリンターです。
    HIGEDARUMA
    イベントで見せられるように、分解して持ち運べる作りにもしたそうです。
    BANNO
    ずっと回る、正しい位置に戻る、持ち運べる。見せる道具として、よく考えられていますね。
    BANNO
    これ、どんな場面で活躍しそうでしょうか。
    BANNO
    私なら、理科の授業や、科学館の展示で見たいです。季節の話が、一気に身近になりますよね。
    HIGEDARUMA
    親子で、自分の誕生日の空を再現してみるのも楽しそうです。日時を送るだけですからね。
    BANNO
    いいですね。私が生まれた日に太陽がどこにいたか、見てみたいです。
    HIGEDARUMA
    作ったのは、西村備山さんです。ブログでは、自分のことを組込み系、つまり機械の中に入るプログラムを作る技術者だと書いています。
    HIGEDARUMA
    2021年には、別の小さなコンピューターと、100円ショップの材料で作った渾天儀を、コンテストで発表していたんですよ。
    BANNO
    何年も同じテーマを育ててきたんですね。好きなことを形にし続けるのは、すてきです。
    HIGEDARUMA
    この作品は、ヒーローズ・リーグ2026に出展されています。
    BANNO
    今日の話を聞いて、空や工作が気になってきた人もいると思います。
    BANNO
    まずは、今夜5分だけ、空を見上げてみてください。月や明るい星が、どの方角にあるかを見るだけで大丈夫です。
    HIGEDARUMA
    作る側の一歩なら、作者のギットハブに、設計や組み立ての手順が公開されています。
    HIGEDARUMA
    いきなり全部じゃなくていいんです。モーターを1つ、1日で1回転させるところから始めてみてください。
    BANNO
    作品ページには、季節ごとの太陽の道の写真もたくさんあります。ぜひのぞいてみてください。
    HIGEDARUMA
    西村さんは作品ページを、たまにはゆっくり星空を眺めてみるのも良いかもしれません、と結んでいます。
    BANNO
    さて、今日紹介したのは、太陽と星の動きをモーターで再現する、動く渾天儀でした。
    HIGEDARUMA
    次回の作品でも、ゆっくりしていってね。

    クレジット

    紹介した作品
    動く渾天儀
    作者: 西村備山
    ライセンス: CC BY 4.0
    ※作品の画像・動画は、紹介のために切り抜き・編集して使用しています。
    声
    BANNO さんと HIGEDARUMA さんの録音をもとにした合成音声です。

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