ProtoPedia Video Maker

光る道をたどる4段重ねの迷路「明路」|鉄の玉がスイッチになる、レーザーカッターで作れるおもちゃ

紹介した作品: 明路ProtoPedia での反響: 閲覧 2,600+ ・ ♥ 21

ProtoPedia の作品「明路」を2人のMCが初心者目線で紹介。透明なアクリル板を4段重ねた迷路で、今いる段の正しい道だけが光るボール転がしのおもちゃです。傷をつけた所だけが光る導光板の原理、鉄の玉そのものがスイッチになる仕掛け、そして「誰でも作れる」ように作り直して作り方を公開した作者の物語を紹介します。

チャプター

文字起こし(71行)
BANNO
ゆっくりばんのです。
HIGEDARUMA
ゆっくりひげだるまです。
BANNO
今日もProtoPediaから、とびきり面白い作品を紹介していきますよ。
HIGEDARUMA
今日紹介するのは、明路。明るい路と書いて、めいろです。
BANNO
わあ、小さな木の箱の中で、迷路が緑色に光っていますね。
HIGEDARUMA
そうなんです。光っている道をたどって、鉄の玉を転がしていくおもちゃなんですよ。
BANNO
見た目からして、もう楽しそうです。作ったのは、安達浩祐さんです。
BANNO
これ、どうやって遊ぶんですか?
HIGEDARUMA
まず、箱の上にある穴から、鉄の玉を入れます。
HIGEDARUMA
そして、いちばん下の穴から玉を取り出せたら、クリアなんです。
BANNO
入れて、出すだけ?ずいぶんシンプルですね。
HIGEDARUMA
ところが、箱の中には迷路が4段、重なっているんですよ。
HIGEDARUMA
1段目の迷路をクリアすると、穴から2段目に玉が落ちる。それを4段目まで続けるんです。
BANNO
なるほど、ビルの階段を1階ずつ下りていく感じですね。
BANNO
でも待ってください。透明な板を4枚も重ねたら、下の段の道なんて見えないんじゃないですか?
HIGEDARUMA
そこが、この作品のいちばんの見どころなんです。
HIGEDARUMA
今、玉がいる段の、正しい道だけが光るんですよ。
BANNO
え、答えの道が光って教えてくれるんですか!
HIGEDARUMA
はい。しかも段ごとに色が変わります。1段目は青、2段目は緑、3段目は水色、4段目は紫です。
BANNO
色が変わったら、ひとつ下に進めたって、ひと目で分かりますね。
HIGEDARUMA
光るのは直感的なので、文字が読めない小さな子でも遊べるんです。
BANNO
実際に子どもたちは遊んだんですか?
HIGEDARUMA
作者がメイカーフェア東京2020に展示したら、幼稚園から小学校低学年の子が、夢中で遊んでくれたそうです。
HIGEDARUMA
作者の2歳の息子さんも、簡単バージョンに一時期ハマったそうですよ。
BANNO
2歳の子が夢中になるなら、本物ですね。
BANNO
ところで、道の部分だけが光るって、どういう仕組みなんですか?
HIGEDARUMA
透明なアクリルという板の、性質を使っているんです。
HIGEDARUMA
アクリル板の横から光を当てると、表面に傷をつけた所だけが光るんですよ。
HIGEDARUMA
お店にある、透明な板の文字が光る看板と同じ考え方で、導光板の原理と呼ばれます。
BANNO
じゃあ、迷路の道の形に、わざと傷をつけてあるんですか?
HIGEDARUMA
そうなんです。レーザーカッターという、光で板を切ったり彫ったりする機械で、道の部分だけを彫ってあるんです。
BANNO
なるほど。でも、今どの段に玉がいるかは、どうやって分かるんでしょう?
HIGEDARUMA
ここがまた面白いんです。鉄の玉そのものが、スイッチになっているんですよ。
HIGEDARUMA
各段の穴の下に、金属のピンが2本立っています。落ちてきた玉が2本に同時に触れると、電気が通るんです。
BANNO
玉が、ピンとピンの橋渡しをするんですね!
HIGEDARUMA
はい。それを、親指ほどの小さなコンピューター、Seeeduino XIAOが気づいて、次の段のLEDを点けるんです。
HIGEDARUMA
全体をまとめると、こうなります。
BANNO
センサーをわざわざ買わずに、玉をスイッチにしちゃうのが、うまいですね。
BANNO
見た人からは、昔ながらのアナログおもちゃが、デジタルにアップデートされている、という感想もあったそうです。
HIGEDARUMA
作者自身はその見方をしていなかったそうで、言われてみれば確かに、と返していました。
BANNO
この作品、どうやって生まれたんですか?
HIGEDARUMA
始まりは2016年。作者が、ものづくり工房のFabLab Kamakuraで受けた講座の、卒業制作なんです。
HIGEDARUMA
FabLabというのは、レーザーカッターのような工作機械を、みんなで使える工房のことです。
BANNO
卒業制作で、もう完成していたんですか?
HIGEDARUMA
いえ。講座では、作ったものをみんなと共有する大切さを学んだんです。
HIGEDARUMA
ところが、作った明路は手作りの部分が多すぎて、ほかの人には同じものが作れなかったそうなんです。
BANNO
自分しか作れないものだったんですね。
HIGEDARUMA
作者は、これを解決してから公開しようと決めました。でも、仕事も生活も忙しくなって、一度休んでしまうんです。
BANNO
ああ、分かります。そういうの、そのまま止まっちゃいがちですよね。
HIGEDARUMA
ところが2019年の秋に再開して、ようやく合格点がつけられた、と作り方を公開したんです。
BANNO
始めてから公開まで、4年がかりですか。粘り強いですね!
HIGEDARUMA
僕も個人開発をしているので、すごく分かるんです。自分で動かせるのと、他の人が作れるのは、まったく別物なんですよ。
BANNO
誰でも作れるように、具体的にはどんな工夫をしたんですか?
HIGEDARUMA
コンセプトは、レーザーカッターがあれば作れる、です。板の部品は全部、レーザーカッターだけで切り出せます。
HIGEDARUMA
部品はどれも9.4cm角以内で、木の板が11枚、アクリル板が9枚なんです。
HIGEDARUMA
電子部品も、ひとつのお店で全部そろうように選んであるんですよ。
BANNO
材料集めで迷わなくていいのは、初めての人にはありがたいですね。
BANNO
作者は、この作品をどう使ってほしいと考えているんでしょう?
HIGEDARUMA
工作を学んだ人が試しに作る課題や、親御さんが子どもに作ってあげるのも素敵だ、と書いています。
HIGEDARUMA
いろんな人が改造して、いろんな明路が生まれることを目指しているそうです。
BANNO
一方で作者は、やってみたい人の背中をどう押せるか悩ましい、とも書いていたんですよね。
BANNO
この動画が、その背中をちょっとでも押せたらうれしいです。
HIGEDARUMA
ProtoPediaの時間という配信でも、何度も紹介されている作品なんです。
BANNO
作り方のレシピや公式サイトのリンクは、概要欄に置いておきますね。
BANNO
レーザーカッターなんて持っていない、という人はどうしたらいいでしょう?
HIGEDARUMA
近くのFabLabのような工房なら、レーザーカッターを使わせてもらえることが多いんです。
HIGEDARUMA
今日できる最初の一歩は、作り方のレシピを開いて、部品の一覧を眺めてみることです。
HIGEDARUMA
作ったら、プログラムの色の数字を書き換えて、自分だけの色に光らせるのが、改造の第一歩ですよ。
BANNO
親子で、自分たちの色の明路を作る。想像しただけでワクワクしますね。
BANNO
さて、今日紹介したのは、光る道をたどる4段重ねの迷路、明路でした。
HIGEDARUMA
次回の作品でも、ゆっくりしていってね。

クレジット

紹介した作品
明路
作者: 安達 浩祐
ライセンス: CC BY 4.0
※作品の画像・動画は、紹介のために切り抜き・編集して使用しています。
声
BANNO さんと HIGEDARUMA さんの録音をもとにした合成音声です。

この動画の公開に問題がある場合は 取り下げを依頼してください。運営者が内容を確認し、取り下げることにした場合は非公開にします。

あなたの作品も、動画で紹介します

ProtoPedia の作品ページの URL を送るだけで、夜のうちに紹介動画に仕上げます。対象は CC BY 4.0 の作品です。

動画をリクエストする