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鏡6枚の箱に光の宇宙「立方体万華鏡×LEDテープ」|マジックをLEDに替えたら、模様が動き出した

紹介した作品: 立方体万華鏡×LEDテープProtoPedia での反響: 閲覧 5,900+ ・ ♥ 15

ProtoPedia の作品「立方体万華鏡×LEDテープ」を2人のMCが初心者目線で紹介。ヤマザキミノリさん考案の立方体万華鏡CUMOS(鏡6枚の合わせ鏡)の、マジックで塗っていた色をLEDテープの光に置き換えて、模様の色が次々に変わるようにした作品です。模様が見える仕組み、LEDテープと小さなマイコン、見本プログラムを2か所直すだけで光らせる方法、ガラス版や3D CADでの模様づくり、ヒーローズ・リーグ2021のダブル受賞まで。

チャプター

文字起こし(94行)
BANNO
ゆっくりばんのです。
HIGEDARUMA
ゆっくりひげだるまです。
BANNO
今日もProtoPediaから、とびきり面白い作品を紹介していきますよ。
HIGEDARUMA
今日紹介するのは、立方体万華鏡×LEDテープ。
BANNO
わあ、画面いっぱいに光の星が広がってますね。これ、何を見ているんですか?
HIGEDARUMA
鏡でできた箱の中を、小さなのぞき穴からのぞいた景色なんです。
BANNO
箱の中に、こんなに奥行きがあるんですか。
HIGEDARUMA
そうなんです。しかも模様の色が、プログラムで次々に変わるんですよ。
BANNO
今日は、このきらきらの箱の秘密を見ていきましょう。
BANNO
そもそも、立方体の万華鏡って、どういうものなんでしょうか?
HIGEDARUMA
元になっているのは、ヤマザキミノリさんが考えた、CUMOSという万華鏡なんです。
HIGEDARUMA
正方形の鏡を、6枚。鏡の面を内側にして、サイコロのような箱に組むんですよ。
BANNO
鏡が内側で向かい合う。あ、合わせ鏡ですね。
HIGEDARUMA
そうです。エレベーターの鏡で、自分がずうっと奥まで映って見えることがありますよね。
BANNO
あります、あります。どこまでも続いて見えるやつですね。
HIGEDARUMA
あれが上下左右、ぜんぶの向きで起きるので、中が無限に広がって見えるんです。
BANNO
でも、さっきの星みたいな模様は、どこから来るんですか?
HIGEDARUMA
鏡の裏側を、カッターで1回だけ、すっとこするんです。すると細い線の傷ができます。
HIGEDARUMA
その傷のところだけ、外の光が中に通る。その線が合わせ鏡で何重にも映って、模様になるんですよ。
BANNO
傷が模様になるんですか。ただの傷が、あんなにきれいに。
HIGEDARUMA
そして元の作り方では、その傷のところにマジックで色を塗るんです。
BANNO
なるほど。じゃあ色は、塗った色のまま決まっているわけですね。
BANNO
作者のPikaPikaらいとさんは、どうしてLEDを付けようと思ったんでしょうか?
HIGEDARUMA
きっかけは、佐賀県立宇宙科学館がTwitterに出していた、作り方の動画なんです。
HIGEDARUMA
それを見て、作者はこう思ったそうです。
HIGEDARUMA
「これをカラーLEDでやったらキレイなんじゃないか」
BANNO
マジックの代わりに、光で色を付けるということですね。
HIGEDARUMA
はい。外側から色の付いた光を当てれば、傷の線がその色で光るんです。
BANNO
しかも光なら、色を変えられますよね。
HIGEDARUMA
そこなんです。マジックだと色は止まったまま。光なら色が流れたり、波のように広がったりするんです。
BANNO
絵が、動画になったみたいな違いですね。
BANNO
作るのに、どれくらいかかったんですか?
HIGEDARUMA
材料をそろえてから、数日くらいで作ったそうです。
BANNO
数日で!外から見ると、どんな箱なんですか?
HIGEDARUMA
黒っぽい箱の角に、三角ののぞき穴が光っているだけなんです。作者もこう書いています。
HIGEDARUMA
「外と内の世界はこんなにも違う」
BANNO
外は素朴な手作りの箱、中は宇宙。そのギャップがいいですね。
BANNO
ここからは仕組みです。光らせるのに、何を使っているんでしょうか?
HIGEDARUMA
部品は大きく3つです。鏡の箱と、LEDテープと、小さなコンピューターなんです。
BANNO
LEDテープって、どんなものですか?
HIGEDARUMA
小さなライトが一列に並んだ、シールのようなテープです。ライトのひとつひとつに、何色で光るかを指示できるんですよ。
BANNO
一個ずつ色を変えられるんですね。それを箱に貼るんですか?
HIGEDARUMA
はい。鏡の傷の位置に合わせて、ハサミで切って貼ります。テープどうしは、はんだ付けで電線をつなぐんです。
HIGEDARUMA
はんだ付けは、金属を熱で溶かして、電線をくっつける作業のことです。
BANNO
なるほど。じゃあ、その光に指示を出すのは?
HIGEDARUMA
M5Atom Liteという、手のひらに乗る小さなコンピューターです。マイコンと呼ばれるものなんです。
BANNO
プログラムを書くのは、大変そうですね。
HIGEDARUMA
ここが面白いところで、作者は、誰かが用意してくれた見本のプログラムを、ほぼそのまま使ったんです。
HIGEDARUMA
直したのは、2か所だけ。つないだ差し込み口の番号と、LEDの数です。
BANNO
2か所だけ!LEDは、いくつ使っているんですか?
HIGEDARUMA
72個です。それで、あの色が流れる光り方になるんですよ。
BANNO
電気はどうしているんでしょうか?コンセントにつなぐんですか?
HIGEDARUMA
作者が測ったら、72個を光らせても、スマホの充電に使うモバイルバッテリーで足りる量だったそうです。
BANNO
それなら、どこにでも持っていけますね。
HIGEDARUMA
ひとつ正直な話もあって、このマイコンだと、LEDが多いと時々ちがう色で光ってしまうんです。
BANNO
え、それは困らないんですか?
HIGEDARUMA
作者は「今回は誤点灯してもそれほど影響ない」と割り切ったんです。万華鏡の模様なら目立たない、という判断ですね。
BANNO
完璧を目指すより、まず形にする。大事な考え方ですね。
BANNO
材料をまとめると、こうなりますね。
HIGEDARUMA
鏡は、100円ショップのアクリルの鏡なんです。1枚100円くらいで、6枚そろえれば箱になります。
BANNO
作者は、このあとも作り続けたんですよね。
HIGEDARUMA
はい。最初は見本のプログラムでしたが、そのあと四角形や、蜘蛛の巣の形の光り方を、自分でプログラムしたんです。
HIGEDARUMA
お気に入りは、四角形で、最初に波紋が広がるような光り方。頭の中のイメージを再現できたのが嬉しかったそうです。
BANNO
見本から始めて、だんだん自分の表現になっていく。いい流れですね。
BANNO
鏡そのものも、作り替えたんですか?
HIGEDARUMA
はい。100円ショップの鏡は、6枚も置いていないことが多かったそうで。
HIGEDARUMA
作者いわく、6枚同時に買い占めるのは「若干の罪悪感と気恥ずかしさ」があったそうです。
BANNO
あはは、分かります。レジでちょっとドキドキしますよね。
HIGEDARUMA
そこでホームセンターで、4枚入りのガラスの鏡を見つけて、ガラス版も作りました。
HIGEDARUMA
ただ、ガラス切りは説明書を見落として、3枚目で失敗。「説明書はちゃんと読まないとだめです」と書いています。
BANNO
失敗まで、ちゃんと書いて公開しているのがいいですね。
BANNO
でも、模様は鏡を削って作るなら、試すのが大変そうです。
HIGEDARUMA
そうなんです。そこで作者は、パソコンで立体を作る道具、3D CADで、先に見え方を試したんです。
BANNO
削る前に、画面の中で試作できるんですね。賢い!
HIGEDARUMA
ほかにも、中にキャンドルを灯してみたら、鏡がどんどん曇っていったそうです。
HIGEDARUMA
作者の言葉が「やって初めて分かる事があるのでチャレンジは大事」。
BANNO
この作品は、コンテストでも評価されたんですよね。
HIGEDARUMA
はい。ものづくりのコンテスト、ヒーローズ・リーグ 2021で、ProtoPedia賞と、Remake賞の、2つを受賞しています。
BANNO
講評では、どんなふうに言われていたんですか?
HIGEDARUMA
「LEDでピカピカさせたほうが、圧倒的にきれい!完成度高い!」と。
HIGEDARUMA
Remake賞の講評では、元の作品への「多大なるリスペクトに溢れている」とも言われています。
BANNO
誰かの作品に、自分のひと工夫を足す。リメイク賞って、まさにそこを見ているんですね。
HIGEDARUMA
しかも審査員の方まで「私もマネして作ってみようと思います」と書いているんですよ。
BANNO
作品ページのコメントにも、真似していいですか、という声があったとか。
HIGEDARUMA
はい。作者の返事は「どんどん真似して欲しくてブログに記事書いたりしてます」でした。
BANNO
作ったのは、PikaPikaらいとさん、おひとりです。原作者への敬意も忘れずに、作り方まで開いてくれているんですね。
BANNO
見ていたら、私も作ってみたくなりました。何から始めればいいでしょうか?
HIGEDARUMA
作者のブログに、材料からプログラムの直し方まで載っています。リンクは概要欄に置いておきますね。
BANNO
では、今日の一歩。手鏡を2枚、向かい合わせにして、間にスマホのライトを置いてのぞいてみてください。
HIGEDARUMA
光がずうっと奥まで続いて見えるはずです。それが、この万華鏡の無限の正体なんです。
BANNO
週末に時間があれば、100円ショップの鏡6枚で、まずはマジック版を作ってみるのもいいですね。
HIGEDARUMA
慣れたら、LEDテープを足して光らせる。マイコンの見本プログラムは、2か所直すだけですから。
BANNO
さて、今日紹介したのは、鏡の箱の中に光の宇宙が広がる、立方体万華鏡×LEDテープでした。
HIGEDARUMA
次回の作品でも、ゆっくりしていってね。

クレジット

紹介した作品
立方体万華鏡×LEDテープ
作者: PikaPikaらいと
ライセンス: CC BY 4.0
※作品の画像・動画は、紹介のために切り抜き・編集して使用しています。
声
BANNO さんと HIGEDARUMA さんの録音をもとにした合成音声です。

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