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電車で寄りかかられたら、肩がアラームで起こす「目覚まし肩パッド」|ネタなのに作りは本気

紹介した作品: 目覚まし肩パッドProtoPedia での反響: 閲覧 6,600+ ・ ♥ 31

ProtoPedia の作品「目覚まし肩パッド」を2人のMCが紹介。電車で隣の人が眠って肩にもたれかかってきたら、肩に着けたトゲ付きのパッドが近づいた頭を感じ取り、アラームで相手を起こしてくれます。距離を測る超音波センサー、手のひらサイズのコンピューター、SDカードの音を鳴らす部品、3Dプリンターで作った外装という仕組みと、ヒーローズ・リーグ 2022 で受けた2つの賞、そして『自分の困りごとも作品になる』という一歩までお届けします。

チャプター

文字起こし(76行)
BANNO
ゆっくりばんのです。
HIGEDARUMA
ゆっくりひげだるまです。
BANNO
今日もProtoPediaから、とびきり面白い作品を紹介していきますよ。
HIGEDARUMA
今日紹介するのは、目覚まし肩パッド。
BANNO
うわっ、トゲが生えてますよ!マンガに出てくる、世紀末の悪役の肩みたいですね。
HIGEDARUMA
見た目はそうなんです。でもこれ、肩に着ける目覚まし時計なんですよ。
BANNO
肩に目覚まし時計?自分が起きるためのものですか?
HIGEDARUMA
いいえ、起こすのは隣の人です。電車で隣の人が寝て寄りかかってきたら、アラームを鳴らすんです。
HIGEDARUMA
作ったのは、チーム「しすよち」の、よっちぃさんと齋藤達也さんです。
BANNO
でも、その困りごとは分かります。電車で隣の人が寝ちゃって、肩にもたれかかってくるやつですよね。
HIGEDARUMA
ありますよね。デモ動画でも、まさにその場面から始まるんです。
BANNO
疲れているのは分かるんです。でも、枕にされる側はちょっと困りますよね。
HIGEDARUMA
かといって、肩で押し返したり、声をかけたりするのも気まずいんですよ。
BANNO
そうそう、相手は悪気がないですもんね。結局がまんしちゃいます。
HIGEDARUMA
そこで、自分の代わりに肩パッドに起こしてもらおう、という発想なんです。
BANNO
なるほど。自分は何もしなくていいのは、気が楽ですね。
BANNO
実際は、どんなふうに着けるんですか?
HIGEDARUMA
ベルトで、肩にななめに掛けるんです。カバンを肩から掛けるような感じですね。
BANNO
じゃあ、隣の人が寄りかかってきたら、どうなるんでしょうか?
HIGEDARUMA
デモ動画では、マネキンの頭で試しています。頭がゆっくり肩パッドに近づいていくんです。
HIGEDARUMA
頭がぐっと近づいた瞬間に、肩パッドのスピーカーからアラームが鳴ります。
BANNO
耳元で鳴ったら、さすがに飛び起きますね!
HIGEDARUMA
しかもアラームは、毎回ランダムに変わります。作者いわく、寄りかかる人も飽きないそうです。
BANNO
飽きないって、寄りかかる側への気づかいなんですね。
HIGEDARUMA
スピーカーも2つ付いています。せっかく起こすのだから、おもてなし心を、だそうです。
BANNO
真顔で言われると、笑っちゃいますね。
HIGEDARUMA
作品ページには、これを着けて電車に乗れば、理論上100%の確率で寄りかかる人が減ります、とまで書いてあります。
BANNO
理論上、というところがポイントですね。実際に測った数字ではなくて、作者のユーモアなんですね。
BANNO
それにしても、頭が近づいたことを、どうやって知るんですか?
HIGEDARUMA
使っている部品は、大きく4つです。まずは、距離を測る超音波センサーです。
BANNO
超音波センサー。名前からして難しそうですね。
HIGEDARUMA
コウモリと同じやり方なんです。人の耳には聞こえない高い音を出して、跳ね返るまでの時間を測るんですよ。
HIGEDARUMA
早く跳ね返ってくれば近い、遅ければ遠い。それで距離が分かるんです。
BANNO
あっ、肩パッドの丸い2つの目玉みたいなところが、それですか?
HIGEDARUMA
そうなんです。頭が近づいて距離が縮んだら、寄りかかってきた、と判断するんですよ。
BANNO
その判断は、誰がしているんでしょうか?
HIGEDARUMA
M5StickC Plusという、手のひらサイズの小さなコンピューターです。これが頭脳なんです。
HIGEDARUMA
プログラムはUIFlowで作っています。ブロックを並べるだけで作れる道具なんですよ。
BANNO
文字でプログラムを書かなくていいなら、私にもできそうですね。
BANNO
アラームの音は、どこから出しているんですか?
HIGEDARUMA
DFPlayer miniという部品です。SDカードに入れた音を鳴らす、小さな音楽プレイヤーなんです。
HIGEDARUMA
SDカードの音を入れ替えれば、好きな曲や声にも変えられるんですよ。
BANNO
そこに、スピーカーが2つで4つですね。
BANNO
それにしても、外側の形がすごくきれいですね。
HIGEDARUMA
Fusion360という、パソコンで形を設計するソフトで、0から作ったそうです。
HIGEDARUMA
それを3Dプリンターで印刷しています。設計図どおりに、プラスチックを積み重ねて形にする機械です。
BANNO
中はどうなっているんですか?
HIGEDARUMA
部品がぴったり収まっています。ふざけた見た目ですけど、作りはとても真面目なんですよ。
BANNO
この作品、コンテストでも評価されたんですよね?
HIGEDARUMA
はい。ものづくりのコンテスト、ヒーローズ・リーグ2022で、賞を2つもらっています。
HIGEDARUMA
ルーキーヒーロー賞と、栗原賞です。
BANNO
審査した人は、どんなところを見たんでしょうか?
HIGEDARUMA
ルーキーヒーロー賞の講評には、誰もが世紀末を想像した、とあります。
BANNO
ですよね!私もいちばん最初にそう思いました。
HIGEDARUMA
こんなのを着けている人がいたら、絶対に近づかない、とも書かれているんです。
BANNO
あっ、見た目だけで、寄りかかられる前に距離ができちゃうんですね。
HIGEDARUMA
作者も、トゲの威圧感で相手との距離が広がる、と書いています。狙いどおりなんですよ。
BANNO
栗原賞のほうは、どうでしたか?
HIGEDARUMA
自分の手を汚さずに、困った相手を撃退できる。すぐ使える完成度も高い、と評価されています。
BANNO
作品ページのコメント欄にも、うれしい声が寄せられていましたよね。
HIGEDARUMA
湯村翼さんは、不快な困りごとを技術で解決するのは、ネタではなく本当に広まっていくと思う、とコメントしています。
BANNO
笑えるのに、ちゃんと本気の解決策なんですね。
HIGEDARUMA
コンテストの決戦では、トゲの無い亀さんバージョンも登場しました。
BANNO
トゲはちょっと、という人にも優しいですね。
BANNO
これ、自分でも作れるものなんですか?
HIGEDARUMA
作れるんです。3Dの設計データとプログラムが、GitHubという置き場で公開されています。
HIGEDARUMA
作者も、部品と3Dプリンターがあれば、ぜひやってみてね、と呼びかけています。
BANNO
使うときは、作品ページと作者の名前を書くこと、お金もうけには使わないこと、という約束がありますね。
HIGEDARUMA
はい。電車で本当に使うかはさておき、まず作ってみるだけでも、センサーの面白さが分かりますよ。
BANNO
私がいいなと思ったのは、ちょっと困る、を笑いに変えて解決しているところなんです。
HIGEDARUMA
分かります。大げさな課題じゃなくても、身近な困りごとは立派な作品のタネなんですよね。
BANNO
では、見ている人が今日できることは何でしょうか?
HIGEDARUMA
今日の帰り道で、ちょっと困ったな、と思ったことを1つだけメモしてみてください。
BANNO
それが、次の作品のタネになるかもしれませんね。気になった人は、作品ページから中の写真も見てみてください。
BANNO
さて、今日紹介したのは、電車で寄りかかってきた人をアラームで起こす、目覚まし肩パッドでした。
HIGEDARUMA
次回の作品でも、ゆっくりしていってね。

クレジット

紹介した作品
目覚まし肩パッド
作者: よっちぃ・齋藤 達也 Tatsuya Saito
ライセンス: CC BY 4.0
※作品の画像・動画は、紹介のために切り抜き・編集して使用しています。
声
BANNO さんと HIGEDARUMA さんの録音をもとにした合成音声です。

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