三角コーンを置くだけで草を刈る「AIロボット草刈機 Roktrack2」|ソーラーで毎日ひとりで草刈り
ProtoPedia の作品「AIロボット草刈機 Roktrack2」を2人のMCが初心者目線で紹介。刈りたい場所の角に工事用の三角コーンを置いてスイッチを入れるだけで、カメラとAIがコーンを見つけ、渦巻きのように回って草を刈るロボットです。ロープ、スマホ、三角コーンと試し続けた道のり、何十枚も割れた刃、屋根のソーラーパネルで晴れた日は毎日自動で草刈りする仕組みまで。
チャプター
0:00オープニング0:20置くだけで草を刈るロボット1:02雪が2m積もる山あいへ1:59写真から三角コーンを見つけるAI3:31三角コーンまでに、2回つまずいた5:16屋根にソーラーパネル2枚8:00長岡市の応援で、あと5台9:31エンディング
文字起こし(90行)
- BANNO
- ゆっくりばんのです。
- HIGEDARUMA
- ゆっくりひげだるまです。
- BANNO
- 今日もProtoPediaから、とびきり面白い作品を紹介していきますよ。
- HIGEDARUMA
- 今日紹介するのは、AIロボット草刈機 Roktrack2。
- BANNO
- ロボットの草刈機ですか。お掃除ロボットの、草刈り版みたいなものでしょうか?
- HIGEDARUMA
- 近いです。刈りたい場所の角に、工事現場の三角コーンを置いて、スイッチを入れるだけ。
- BANNO
- えっ、それだけですか?スマホで設定とか、しなくていいんですか?
- HIGEDARUMA
- しなくていいんです。あとはロボットが、コーンで囲った中をひとりで刈ってくれます。
- BANNO
- そもそも、どうして草刈りロボットを作ろうと思ったんでしょう?
- HIGEDARUMA
- 作者さんは、冬は雪が2mも積もる、山あいの土地に移り住んだそうです。
- BANNO
- 2m!冬が大変なら、夏は少し楽なんですか?
- HIGEDARUMA
- それが逆で、夏は草がものすごい勢いで生えてくるんですよ。
- BANNO
- 草刈りって、エンジンの付いた機械を、肩から下げてやるんですよね。
- HIGEDARUMA
- はい。うるさくて、揺れて、排気ガスも出る。虫も来るし、真夏だと熱中症の心配もあります。
- HIGEDARUMA
- しかも刈ってもすぐ生える。作者さんは、そのきりのなさに、ちょっと絶望していたそうです。
- BANNO
- 絶望、という言葉が出るくらいなんですね。それに、草刈りをするのは、お年寄りも多いですよね。
- HIGEDARUMA
- そうなんです。スマホの操作が苦手な人でも使えること。これが大事な条件だったんです。
- BANNO
- でも、三角コーンを置くだけで、どうしてロボットに範囲が分かるんですか?
- HIGEDARUMA
- ロボットの頭の上に、カメラが付いているんです。その写真の中から、AIが三角コーンを探します。
- BANNO
- 写真を見て、あっ、コーンがある、と分かるわけですね。
- HIGEDARUMA
- はい。そのために、コーンの写真を7,000枚も見せて、覚えさせたんですよ。
- BANNO
- 7,000枚!それで、コーンを見つけたら、どう動くんですか?
- HIGEDARUMA
- まず、見つけたコーンに向かって進みます。近づいたら向きを変えて、次のコーンを探す。
- BANNO
- コーンからコーンへ、ぐるっと一周するんですね。
- HIGEDARUMA
- そうです。しかも1周ごとに、曲がるタイミングを少しずつ早めるんです。
- BANNO
- 早めると、どうなるんでしょう?
- HIGEDARUMA
- 通る道が、だんだん内側に寄っていくんです。渦巻きみたいに回って、中を全部刈るんですよ。
- BANNO
- なるほど!あの、もしコーンが無かったら、ロボットはどこかへ行っちゃいませんか?
- HIGEDARUMA
- 実際に見た人から、まさにその質問が出たそうです。答えは、その場でくるっと1回転して、止まります。
- BANNO
- 勝手に逃げていかないなら安心ですね。三角コーンって、高いんですか?
- HIGEDARUMA
- ホームセンターで、1個300円くらいです。刈る場所を変えたいときは、コーンを動かすだけ。
- BANNO
- それなら、おばあちゃんでも使えますね。置く場所を変えるだけ、が本当にいい。
- BANNO
- 三角コーンって、最初から思いついたんですか?
- HIGEDARUMA
- いいえ。たどり着くまでに、2回もつまずいているんです。
- HIGEDARUMA
- 最初は、刈る場所の周りにロープを張って、ロボットがロープに触ったら曲がる方式でした。
- BANNO
- ロープなら、分かりやすそうですけど。
- HIGEDARUMA
- ところが、人がロープに足を引っ掛けて、とても危なかった。毎回ピンと張るのも大変で。
- BANNO
- たしかに、庭に低いロープがあったら、つまずきますね。
- HIGEDARUMA
- 次は、三脚に立てたカメラの映像に、スマホで範囲を描く方式。でも、5m先までしか見えなかった。
- BANNO
- 5m四方だと、畳でいえば、15枚分くらいですか。
- HIGEDARUMA
- そうなんです。広い草地には全然足りない。そこで作者さんは、ホームセンターをさまよったそうです。
- BANNO
- 目印になるものを探しに?そこで見つけたのが、三角コーンなんですね!
- HIGEDARUMA
- はい。カメラは、ロボットの方に載せてしまう。そうすれば、どこへ行ってもコーンを探せます。
- BANNO
- ロボットの見る力のほうを鍛えたんですね。ほかにも苦労はあったんですか?
- HIGEDARUMA
- 草を刈る刃です。草むらには石が隠れていて、2〜3時間動かすと、必ず刃が割れたそうです。
- BANNO
- うわあ、それは困りますね。どうやって直したんですか?
- HIGEDARUMA
- 刃を2枚に分けて、小さくしたんです。この形にたどり着くまで、刃を何十枚も割ったそうです。
- BANNO
- 何十枚も!それで、どれくらい持つようになったんですか?
- HIGEDARUMA
- 20時間以上動かしても、割れなくなりました。
- BANNO
- 失敗の数だけ、強くなったんですね。
- BANNO
- ここまでは、初代から続く仕組みですね。今日のRoktrack2で、新しく加わったのは何ですか?
- HIGEDARUMA
- いちばんの変化は、屋根です。ソーラーパネルを2枚、貼り付けました。
- BANNO
- 太陽の光で、自分で充電するんですか?
- HIGEDARUMA
- はい。電池がたまったら草を刈る。減ったら止まって、また太陽でためる。この繰り返しです。
- BANNO
- その、止まる、と、また動く、は誰が決めているんですか?
- HIGEDARUMA
- お店で売っている、充電の見張り役の装置です。止める目安と、また動かす目安を決めておくんです。
- BANNO
- なるほど。それで、どのくらい草を刈ってくれるんですか?
- HIGEDARUMA
- 晴れた日なら、毎日10〜15分。放っておいても、勝手に刈ってくれます。
- BANNO
- 置きっぱなしで、毎日ちょっとずつ!草が伸びる前に、刈っておいてくれるんですね。
- HIGEDARUMA
- ただ、刈るモーターを回すと電池の力がガクッと落ちて、きちんと計算するのは諦めたそうです。
- BANNO
- じゃあ、どうしたんですか?
- HIGEDARUMA
- 何日もかけて、止める目安と動かす目安を少しずつ変えて、うまくいく組み合わせを見つけたんです。
- BANNO
- 計算より、やってみて確かめる。作者さんの粘り強さが出ていますね。
- BANNO
- ロボットの中は、どうなっているんですか?
- HIGEDARUMA
- 頭脳は、Raspberry Piという、手のひらに乗る小さなコンピューターです。
- BANNO
- その小さなコンピューターが、カメラの写真を見て、どっちに進むか決めているんですね。
- HIGEDARUMA
- はい。足はタイヤじゃなくて、戦車みたいなベルト。でこぼこの草地でも走れるように、と選んでいます。
- BANNO
- ほかにも、できることはあるんですか?
- HIGEDARUMA
- 安全のために、カメラに人が映ったら止まります。人の写真も13,000枚、覚えさせているんですよ。
- HIGEDARUMA
- 充電中は見張り番にも。クマやシカなど11種類の動物を見つけたら、LINEで知らせます。
- BANNO
- 草刈りしながら、畑の見張りまで!山あいの暮らしには、ありがたいですね。
- HIGEDARUMA
- それから、コーンに数字を貼っておくと、自分の番号のコーンだけを目印にできます。
- BANNO
- 隣の工事現場のコーンに、つられないように、ですね。
- HIGEDARUMA
- そうなんです。実は赤い消火栓をコーンと間違えて、突進したこともあったそうですよ。
- BANNO
- ふふ、消火栓に!ロボットも、ちゃんと見間違えるんですね。
- HIGEDARUMA
- スマホのアプリから、何台もまとめて動かすこともできます。ネットが届かない山の中でも大丈夫です。
- BANNO
- これだけの作品、周りの反応はどうだったんでしょう?
- HIGEDARUMA
- 新潟県の長岡市の応援で、あと5台作るための開発費を出してもらい、お祭りで実演もしたそうです。
- HIGEDARUMA
- Raspberry Piの公式雑誌では、巻頭4ページの特集。世界のコンテストでも最終選考に残りました。
- BANNO
- 個人の草刈りの悩みから、世界まで!地元のテレビでも紹介されたんですよね。
- HIGEDARUMA
- はい。ProtoPediaでも、ヒーローズ・リーグ 2023で、2つの賞を受けています。
- BANNO
- 初代のときの審査員さんは、現場で使ってみたからこその解決策だ、と褒めていたそうですね。
- HIGEDARUMA
- まさに、ロープ、スマホ、三角コーン、と自分の庭で試し続けた結果ですね。
- BANNO
- 作ったのは、Roktrackの、ysuitoさんです。
- HIGEDARUMA
- 作品ページには、工夫や苦労の記録がたっぷり。リンクは概要欄にまとめておきますね。
- BANNO
- では、今日の一歩です。スマホで、身の回りの物を1つ撮ってみてください。
- BANNO
- その写真をAIに見せて、何が写ってる?と聞いてみる。
- HIGEDARUMA
- 写真から物を見つける。Roktrackの目と同じ仕組みを、手のひらで体験できますよ。
- BANNO
- さて、今日紹介したのは、三角コーンを置くだけで草を刈ってくれる、AIロボット草刈機 Roktrack2でした。
- HIGEDARUMA
- 次回の作品でも、ゆっくりしていってね。
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