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手が不自由な子も「自分の力で」回せる『魔法のバリフリガチャ』|手をかざす・ダイヤル・スイッチ・分身ロボット

紹介した作品: 魔法のバリフリガチャ ~すべての子供に、ワクワクのガチャガチャ体験を~ProtoPedia での反響: 閲覧 4,200+ ・ ♥ 22

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魔法のバリフリガチャ ~すべての子供に、ワクワクのガチャガチャ体験を~

    3分版をリクエスト(作者キット)

    ProtoPedia の作品「魔法のバリフリガチャ ~すべての子供に、ワクワクのガチャガチャ体験を~」を2人のMCが初心者目線で紹介。ガチャのハンドルは硬く、手をうまく動かせない子は自分で回せません。親が代わりに回せばカプセルは出ますが、作者のおぎ-モトキさんが大事にしたのは「自分の力で回す事」。市販のガチャにモーターを1つ差し込んで電動化し、手をかざして宙でくるくる・無線ダイヤル・福祉スイッチ・分身ロボットOriHime の4つから回し方を選べるようにしました。現場で見つけた壁と、大きなレバーを付けた無線ダイヤルで寝転んだまま「自分でできた!」が生まれるまで。

    チャプター

    文字起こし(101行)
    BANNO
    ゆっくりばんのです。
    HIGEDARUMA
    ゆっくりひげだるまです。
    BANNO
    今日もプロトペディアから、とびきり面白い作品を紹介していきますよ。
    HIGEDARUMA
    今日紹介するのは、魔法のバリフリガチャ。すべての子供に、ワクワクのガチャガチャ体験を。
    BANNO
    ガチャガチャ!お店の前にあると、つい回したくなるやつですね。
    HIGEDARUMA
    ハンドルをガリガリ回して、何が出るかなってドキドキする。あれです。
    BANNO
    大人になっても、あの瞬間はワクワクしますよね。
    HIGEDARUMA
    でも、あのハンドルを、自分で回せない子供たちがいるんです。
    BANNO
    え、どういうことですか?
    HIGEDARUMA
    作ったのは、おぎ-モトキさん。手をうまく動かせない息子さんがいる、お父さんエンジニアなんです。
    HIGEDARUMA
    ガチャのハンドルって、意外と硬いんですよ。手や足を思うように動かせない、肢体不自由の子には、回すのが難しいんです。
    BANNO
    でも、お父さんやお母さんが手を添えて、一緒に回してあげれば、カプセルは出てきますよね?
    HIGEDARUMA
    そうなんです。カプセルは手に入ります。でも、作者さんはこう書いているんです。
    HIGEDARUMA
    大事なのは、自分の力で回すこと。あのワクワクは、自分でやっているからこそなんです、と。
    BANNO
    ああ。たしかに、ガチャの楽しさって、カプセルの中身だけじゃないですもんね。
    BANNO
    自分の手で回して、ガタンと出てくる。その瞬間までまるごと、ガチャなんですね。
    HIGEDARUMA
    作者さんは、ショッピングモールで楽しそうにガチャを回す子供たちを見て、ずっと思っていたそうです。
    HIGEDARUMA
    どうして、ガチャはバリアフリーにできていないんだろう、って。
    BANNO
    バリアフリー、つまり、誰にとっても使いやすい形ですね。それで、ガチャを作り変えちゃったと。
    BANNO
    じゃあ、どうやって回すんですか?
    HIGEDARUMA
    回し方を、4つの中から選べるんです。その子の得意な動きに合わせて。
    HIGEDARUMA
    1つ目は、手をかざすだけ。ガチャの前で、空中にくるくると円を描くと、ガチャが回るんです。
    BANNO
    触らなくていいんですか!まさに魔法ですね。
    HIGEDARUMA
    しかも、手を近づけるだけでは動かなくて、ちゃんと回す動きをしたときだけ動くんですよ。
    BANNO
    あえて、回させるんですね。ボタンで出すんじゃなくて。
    HIGEDARUMA
    そうなんです。作者さんも、回すという感覚を味わうための仕組み、と書いています。
    HIGEDARUMA
    2つ目は、無線のダイヤル。手元の丸いダイヤルを回すと、離れたガチャが回ります。これは後で詳しく話しますね。
    HIGEDARUMA
    3つ目は、福祉スイッチ。障害のある人が使いやすい、大きな押しボタンなどのことです。
    BANNO
    大きなボタンなら、押すだけで済みますね。
    HIGEDARUMA
    しかも差し込み口の形が共通なので、その子がいつも使っているスイッチを、ガチャに差すだけで使えるんです。
    BANNO
    使い慣れた自分のスイッチで遊べる。それは安心ですね。
    HIGEDARUMA
    4つ目は、分身ロボットからの遠隔操作。これも後でお話ししますね。
    BANNO
    気になる!でもその前に、中身はどうなっているんですか?
    HIGEDARUMA
    実は、ガチャ本体は市販のものなんです。ハンドルの裏の回す部分に、モーターを1つ差し込んで、電気で回るようにしたんです。
    HIGEDARUMA
    使ったのは、360度回り続けられる、サーボモーターという小さなモーターです。
    BANNO
    一から作るんじゃなくて、お店で売っているガチャを改造したんですね。
    BANNO
    ひげだるまさん、全体の仕組みも見せてください。
    HIGEDARUMA
    真ん中にいるのが、ESP32。手のひらに乗る、小さなコンピューターです。
    HIGEDARUMA
    ここに、手の動きを読み取るセンサー、無線のダイヤル、福祉スイッチの差し込み口がつながっています。
    BANNO
    入り口が、いくつもあるんですね。
    HIGEDARUMA
    はい。どこから合図が来ても、同じようにモーターを回す。だから、回し方を選べるんです。
    HIGEDARUMA
    さらに、光の輪と、大当たりの効果音も付けました。
    BANNO
    電気で回るようになったからこそ、光や音でも盛り上げられるんですね。
    BANNO
    実際に、子供たちに使ってもらったんですか?
    HIGEDARUMA
    はい。メイカーイベントや、福祉のイベントに持って行ったそうです。
    HIGEDARUMA
    ある子が、スイッチを押し続けて、初めて自分の力でガチャを出せたんです。
    HIGEDARUMA
    そのとき、その子のお母さんが涙ぐんで、こう言ったそうです。
    BANNO
    うわー、自分で初めてできたね、すごいね、って。それは、泣いちゃいますね。
    HIGEDARUMA
    作者さんも、作ってよかったよ、ほんとに、と書いています。
    BANNO
    でも、ここで終わりじゃなかったんですよね。
    HIGEDARUMA
    そうなんです。使ってもらったからこそ、壁が見えてきたんです。
    HIGEDARUMA
    1つは、手を上に上げられない子には、手をかざす操作が難しいこと。
    BANNO
    もう1つは、何だったんですか?
    HIGEDARUMA
    テーブル付きの車椅子や、寝たまま乗るストレッチャーの子は、ガチャまで手が届かないことです。
    BANNO
    スイッチなら、押せる子もいますよね?
    HIGEDARUMA
    それが、作者さんの答えは、ガチャガチャは回すもの、だったんです。押すだけでは、足りなかった。
    BANNO
    どこまでも、回す、にこだわるんですね。
    HIGEDARUMA
    そこで作ったのが、無線のぐるぐるコントローラです。
    HIGEDARUMA
    M5Dialという、丸い画面の付いたダイヤル型の小さなコンピューターを、ガチャと無線でつなぎました。
    HIGEDARUMA
    だから、車椅子の上でも、ストレッチャーの上でも、楽な姿勢のまま回せるんです。
    BANNO
    手が届かないなら、ガチャの方を手元に呼んじゃえばいいんだ。
    HIGEDARUMA
    まさに。ただ、もう1つ問題があって。このダイヤル、そのままだと手首をひねって回す必要があるんです。
    BANNO
    手首をひねる。それも難しい子がいるんですね。
    HIGEDARUMA
    そこで、ダイヤルに大きなレバーを取り付けました。腕を振り下ろすくらいの軽い動きで、回せるようにしたんです。
    BANNO
    次のイベントでは、どうなったんですか?
    HIGEDARUMA
    多くの子供たちが、この無線ダイヤルを選んで遊んでくれたそうです。
    HIGEDARUMA
    ストレッチャーの子も、寝転んだまま、ゆっくりだけど確実にダイヤルを回して、ガチャを出せたんです。
    BANNO
    そして、自分でできた!って喜んでくれた。
    HIGEDARUMA
    はい。手の力が弱い子からは、これなら自分でできたよ、自分でできるってうれしい、楽しい、という声もあったそうです。
    BANNO
    自分でできるって、うれしい。この一言に、全部詰まってますね。
    BANNO
    ちなみに、普通にガチャを回せる子にとっては、どうなんですか?
    HIGEDARUMA
    それが、大人気なんですよ。試しにイベントに置いたら、一気に人だかりができたそうです。
    HIGEDARUMA
    もう一回やる、って、だだをこねる子までいたとか。
    BANNO
    障害のある子のための道具が、みんなの楽しい遊びにもなる。だから、すべての子供に、なんですね。
    BANNO
    さっき後回しにした、分身ロボットの話も聞かせてください。
    HIGEDARUMA
    OriHimeという、遠くの人が自宅から操作して、その場にいるように話せるロボットがあるんです。外出が難しい人が使っています。
    HIGEDARUMA
    このガチャは、OriHimeとケーブルでつないで、遠くからでも動かせるんです。
    HIGEDARUMA
    東京の、分身ロボットカフェDAWNでも、2023年から使われているそうです。
    BANNO
    ロボットの向こうの店員さんと、一緒にガチャを回すんですか?
    HIGEDARUMA
    はい。もうちょっと前、さっと手を回してみて、やったー大当たり、と、一緒に回す体験ができるんです。
    BANNO
    楽しそう!離れていても、一緒にワクワクできるんですね。
    HIGEDARUMA
    もう1つ、いい話があって。イラストレーターを目指している、作者さんの娘さんのお話です。
    HIGEDARUMA
    娘さんが描いたイラストの缶バッジを、このガチャで売ったんです。
    HIGEDARUMA
    Maker Faire Tokyo 2023では、用意した100個がほぼ売り切れたそうです。
    BANNO
    すごい!娘さんも喜んだでしょうね。
    HIGEDARUMA
    娘さんは、私のイラストで喜んでくれたの、すごく嬉しい、と話していたそうです。
    BANNO
    息子さんのために作ったガチャが、娘さんの夢も応援している。家族みんなのガチャですね。
    HIGEDARUMA
    数字でいうと、10日ほどのイベントに参加して、合計500個近くのガチャ体験を届けたそうです。
    BANNO
    500個近く。それだけ、誰かがワクワクしながら回したんですね。
    BANNO
    受賞も、3つあります。
    HIGEDARUMA
    M5Stackのコンテストで改造アイデア賞、ヒーローズ・リーグでProtoPedia賞、そしてアバナードのHuman Impact ヒーローです。
    BANNO
    作者は、おぎ-モトキさんです。
    BANNO
    今日いちばん心に残ったのは、作者さんが、回す、を諦めなかったところです。
    HIGEDARUMA
    技術としては、特別なことはしていないんですよ。市販のガチャに、モーターと小さなコンピューターを足しただけ。
    HIGEDARUMA
    大事だったのは、使う子を見て、その子に合わせて、作り直し続けたことなんです。
    BANNO
    今日できる、いちばん小さな一歩です。
    BANNO
    身の回りで、これ、あの人には使いにくいかも、というものを、1つだけ探してみてください。
    HIGEDARUMA
    それから、作品ページのデモ動画も見てみてください。子供たちが、自分でガチャを回す瞬間が見られますよ。
    BANNO
    ちょっとした工夫で、誰かの、自分でできた、が増えるかもしれません。
    BANNO
    さて、今日紹介したのは、手をかざしても、ダイヤルでも、スイッチでも回せる、魔法のバリフリガチャでした。
    HIGEDARUMA
    次回の作品でも、ゆっくりしていってね。

    クレジット

    紹介した作品
    魔法のバリフリガチャ ~すべての子供に、ワクワクのガチャガチャ体験を~
    ライセンス: CC BY 4.0
    ※作品の画像・動画は、紹介のために切り抜き・編集して使用しています。
    声
    BANNO さんと HIGEDARUMA さんの録音をもとにした合成音声です。

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