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大きな音の方へ、猫耳がピクッ「電脳カチューシャ(ねこのみみとおともだち)」|スマホの次の「人の拡張」
ProtoPedia の作品「電脳カチューシャ(ねこのみみとおともだち)」を2人のMCが初心者目線で紹介。スマホを持ち歩くのは「人の拡張」。では次の拡張は?チームe(電脳カチューシャ-もふ研)の答えは、大きな音がするとその方向へ猫の耳がピクッと向くカチューシャでした。左右2つのマイクに音が届く時間のずれで方向を出す仕組み、本格的な計算から簡単なやり方へ切り替え、正確さより「なんとなく音の方を向く」かわいさを選んだ割り切り、宇宙人の目や猫の手といった「おともだち」、次の目標のねこのしっぽまで。
チャプター
0:00オープニング0:21音の方へ、猫耳がピクッ1:15スマホは「人の拡張」2:51試作の猫耳カチューシャ4:26音の方向は、どう分かる?6:06正確さより「なんとなく」7:25完成形と「おともだち」8:51開発素材10:23エンディング
文字起こし(87行)
- BANNO
- ゆっくりばんのです。
- HIGEDARUMA
- ゆっくりひげだるまです。
- BANNO
- 今日もプロトペディアから、とびきり面白い作品を紹介していきますよ。
- HIGEDARUMA
- 今日紹介するのは、電脳カチューシャ、ねこのみみとおともだち。
- BANNO
- カチューシャに猫の耳ですか?かわいいですね。でも、電脳って?
- HIGEDARUMA
- ただの飾りじゃないんです。大きな音がすると、その方向へ、猫の耳がピクッと向くんですよ。
- BANNO
- えっ、耳が勝手に動くんですか!本物の猫みたいに?
- HIGEDARUMA
- そうなんです。後ろで誰かが大きな声を出したら、頭の上の耳が、くるっとそっちを向くんです。
- BANNO
- それは見てみたいです。作ったのは、どんな人たちなんでしょう?
- HIGEDARUMA
- チームe、電脳カチューシャもふ研という、4人のチームです。
- BANNO
- そもそも、どうして猫耳を作ろうと思ったんでしょうね?
- HIGEDARUMA
- 出発点は、意外とまじめな問いなんです。作者は、スマホについてこう書いています。
- HIGEDARUMA
- 気が付くと、みんなスマホを持ち歩いて、いつでも使っている。これは、人の拡張です、と。
- BANNO
- 人の拡張?スマホが、ですか?
- HIGEDARUMA
- はい。スマホがあれば、遠くの人と話せるし、知らない道も迷わず歩けますよね。体だけではできないことを、道具が足してくれているんです。
- BANNO
- なるほど。言われてみれば、スマホって、もう体の一部みたいなものですね。
- HIGEDARUMA
- そこで作者は考えました。じゃあ、次に来る拡張は何だろう?
- HIGEDARUMA
- 体に道具を足して、できることや感じ方を広げる。これを身体拡張と言います。その道具として考えたのが、電脳カチューシャなんです。
- BANNO
- で、最初の答えが猫耳。大きな話から、急にかわいくなりましたね。
- HIGEDARUMA
- 作者いわく、大きな音がすると猫の耳がピクッとそちらを向く、あれを実現したかったそうです。
- BANNO
- 猫って、寝ていても物音がすると、耳だけこっちに向けますよね。あれ、大好きです。
- HIGEDARUMA
- ちなみに、出展したイベントの一つ、テックシーカーハッカソン2024のテーマは、子どもの生活をハックしよう、でした。
- BANNO
- だから作品の説明にも、未来の子どもたちのためのガジェット、とあるんですね。
- BANNO
- では、このカチューシャには、何が付いているんですか?
- HIGEDARUMA
- これが試作の写真です。黒いカチューシャの左右に、青く光る三角の耳が付いていますよね。
- HIGEDARUMA
- 耳の根元の黒い箱が、サーボモーター。角度を指定すると、その角度までくるっと回ってくれる、小さなモーターです。
- BANNO
- ラジコンの車で、ハンドルを切るときに使うような、あれですか?
- HIGEDARUMA
- まさにそれです。左右の耳に1つずつ、合わせて2つ付いています。
- BANNO
- 耳そのものは、どうやって作ったんですか?
- HIGEDARUMA
- M5Stackという会社の、NECOという部品を使っています。猫の耳の形に、光るLEDが並んだ部品なんです。
- HIGEDARUMA
- それを、3Dプリンターで作った小さな部品で、サーボに取り付けています。
- BANNO
- 猫耳の形の部品が売っているんですね!それは知らなかったです。
- HIGEDARUMA
- そして大事なのが、カチューシャの前の左右に付いた、2つのマイクです。
- BANNO
- 耳が2つに、マイクも2つ。人間の耳みたいですね。
- HIGEDARUMA
- 全体の組み立てを、まとめてみますね。
- HIGEDARUMA
- 頭脳はM5AtomS3という、親指の先ほどの小さなコンピューター。電池は、単3電池2本です。
- BANNO
- 電池2本で動くなら、気軽に頭に付けられますね。
- HIGEDARUMA
- しかも、コンピューターと電池を左右に振り分けて付けているんです。頭の上で重さが片寄らないように、という工夫だと思います。
- BANNO
- さて、肝心なところです。どうやって、音のした方向が分かるんですか?
- HIGEDARUMA
- ばんのさん、目を閉じていても、右から呼ばれたら、右だって分かりますよね。
- BANNO
- 分かります。なんとなく、右から聞こえるなって。
- HIGEDARUMA
- あれは、音が右の耳に、ほんの少しだけ早く届くからなんです。左の耳には、ほんのわずか遅れて届きます。
- HIGEDARUMA
- 人の脳は、この左右のずれを感じ取って、方向を判断しているんです。
- BANNO
- へえ、そんな一瞬の差で分かるんですか!
- HIGEDARUMA
- 電脳カチューシャも、同じことをしています。左右のマイクで同時に音を録って、少しずつずらしながら重ねてみるんです。
- BANNO
- 2つの録音を、重ねてみる?
- HIGEDARUMA
- はい。いちばんぴったり重なったときの、ずらした幅が、届いた時間の差。そこから、音の方向を計算します。
- BANNO
- ぴったり重なるところを探す。パズルみたいですね。
- HIGEDARUMA
- そうなんです。あとは、その方向に合わせて、サーボで耳を回すだけ。耳は、20度から160度の間で動くように決めてあります。
- BANNO
- 仕組みを聞くと、意外とシンプルなんですね。
- HIGEDARUMA
- 実は、最初からシンプルだったわけじゃないんです。始めは、FFTという本格的な計算を使っていました。
- HIGEDARUMA
- 音を、高い音や低い音に分けて調べる、難しい計算です。でも、いろいろ試した末に、簡単なやり方に切り替えたんです。
- BANNO
- 難しい方をやめちゃったんですか?ちょっと、もったいない気もしますけど。
- HIGEDARUMA
- そこに、この作品のいちばんの魅力があるんです。作者は、こう書いています。
- HIGEDARUMA
- 計算された角度は、かなり誤差を含みます。でも、角度の正確さより、なんとなく大きな音の方向を向くことを大事にした、と。
- BANNO
- なんとなく!それ、すごくいいですね。本物の猫だって、きっちり音の方を向いているわけじゃないですもんね。
- HIGEDARUMA
- しかも、耳が動きすぎないように、動きをなめらかにする工夫も足しているんです。
- BANNO
- 正確さより、見た人がかわいいと感じること。使う人の気持ちを先に考えた、いい判断だと思います。
- HIGEDARUMA
- 正直な注意書きもあって。今は周りの音をずっと計算しているので、耳がいつも、ざわざわ動いているそうです。
- BANNO
- ざわざわ動く猫耳。それはそれで、生きているみたいで、かわいい気がします。
- HIGEDARUMA
- それと、耳を動かすプログラムの例が、作品ページに載っているんです。マイクから音を取り込んで、サーボを回すところまで。
- BANNO
- 作り方まで見られるんですね。自分でも作ってみたい人には、ありがたいですね。
- HIGEDARUMA
- 使うマイクによって設定の値が変わるので注意、という一言も添えてあります。親切ですよね。
- BANNO
- ところで、タイトルの、おともだち、というのは?
- HIGEDARUMA
- こちらが完成形の写真です。ピンクの土台の上に、黒い猫耳が2つ。真ん中には、小さなカメラが付いています。
- HIGEDARUMA
- そして横には、緑の大きな目玉。作者いわく、人の顔をのぞきこむ、宇宙人の目です。
- BANNO
- 目玉がこっちを、のぞきこんでくるんですか?かわいいけど、ちょっとドキッとしますね。
- HIGEDARUMA
- もう一つのおともだちが、猫の手です。こちらは、電脳ネコの手という別の作品として、ページが作られています。
- BANNO
- 猫の手って、猫の手も借りたい、の、猫の手ですか?
- HIGEDARUMA
- まさにそこから来ています。もう一本腕があったら便利じゃないか、と考えて、胸に付ける3本目の腕を作ったんです。
- HIGEDARUMA
- カメラで相手の手の形を見分けて、グーならネコパンチ、パーならお手、チョキならハイタッチをしてくれます。
- BANNO
- じゃんけんで遊べる猫の手!子どもが喜びそうですね。
- BANNO
- 耳に、目に、手。おともだちが、どんどん増えていくんですね。
- HIGEDARUMA
- 作者は最後に、こう書いています。次の目標は、もちろん、ねこのしっぽです。
- BANNO
- もちろん、なんですね!しっぽまで付いたら、もう完全に猫になれますね。楽しみです。
- HIGEDARUMA
- 使われている道具は、この4つです。
- HIGEDARUMA
- 猫耳の頭脳がM5AtomS3。猫の手には、SPRESENSEというボードと、そのカメラが使われています。
- BANNO
- 作ったのは、チームe、電脳カチューシャもふ研の4人です。
- HIGEDARUMA
- リーダーで画像認識の担当、企画と作詞作曲の担当、技術の相談役、そして、ロボットの設計ともふもふの外装の担当。
- BANNO
- もふもふの外装担当!そんな役割があるチーム、楽しそうですね。
- BANNO
- 出展したのは、M5Stack Japan Creativity Contest 2024と、テックシーカーハッカソン2024、そして、ものづくりのイベント、つくろか、です。
- BANNO
- では、今日できる、いちばん小さな一歩です。
- BANNO
- 目を閉じて、誰かに手をたたいてもらってください。どっちから聞こえたか、当ててみましょう。
- HIGEDARUMA
- 当たったら、それが左右の時間差の力です。次は作品ページで、耳を動かすプログラムの例を、のぞいてみてください。
- BANNO
- 自分の耳がやっていることを、機械にやらせてみる。そう思うと、ちょっと作ってみたくなりますね。
- BANNO
- さて、今日紹介したのは、音のした方へ猫耳がピクッと向く、電脳カチューシャ、ねこのみみとおともだちでした。
- HIGEDARUMA
- 次回の作品でも、ゆっくりしていってね。
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