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しゃべって、見つめて、しっぽを振るネコのロボット「クロとシロ」|1体12か所が動く、ひとりで作ったアニマトロニクス

紹介した作品: クロとシロProtoPedia での反響: 閲覧 1,100+ ・ ♥ 22

ProtoPedia の作品「クロとシロ」を2人のMCが初心者目線で紹介。黒ネコと白ネコの2体のロボットが、目・耳・口・首・しっぽの12か所を動かし、性格の違う言葉でおしゃべりします。触れると反応し、魚の札を見せるとリアクション。Unity の中で動きを作る方法、Gemini がセリフを考えて VOICEVOX の声でしゃべり、声に合わせて口を動かす流れ、ヒーローズ・リーグ 2024 での2つの受賞まで。

チャプター

文字起こし(72行)
BANNO
ゆっくりばんのです。
HIGEDARUMA
ゆっくりひげだるまです。
BANNO
今日もProtoPediaから、とびきり面白い作品を紹介していきますよ。
HIGEDARUMA
今日紹介するのは、クロとシロ。
BANNO
わあ、黒ネコと白ネコ。置物かと思ったら、ロボットなんですか?
HIGEDARUMA
そうなんです。目も耳も、首もしっぽも動いて、しかも自分の言葉でおしゃべりするんですよ。
BANNO
しゃべるネコ!それはぜひ会ってみたいですね。
HIGEDARUMA
しかもこれ、小林竜太さんがひとりで作って、コンテストで賞を2つ取っているんです。
BANNO
まず、どんなふうにおしゃべりするのか、気になります。
HIGEDARUMA
黒ネコのクロは、渋い低い声で、ちょっとぶっきらぼうなんです。
HIGEDARUMA
デモ動画では、「あんた、なかなかだな。でも嫌いじゃないぜ」なんて言うんですよ。
BANNO
ツンデレですね。じゃあ、白ネコのシロは?
HIGEDARUMA
シロはおっとりしていて、「今日は花の話なんてどう?」と話題を出してくれるんです。
BANNO
性格がちゃんと違うんですね。2匹の掛け合いを見ているだけで楽しそうです。
BANNO
こちらから何かすると、反応してくれるんですか?
HIGEDARUMA
はい。体には触ったことを感じるセンサーがあって、触れると反応してくれます。
HIGEDARUMA
それから、カメラの前に魚の形の札を見せると、リアクションしてくれるんです。
BANNO
写真の魚の札には、「ウインクして」と書いてありますね。かわいい!
HIGEDARUMA
作者の動画では、しっぽを振ったり、ウインクしたりして応えてくれるんですよ。
HIGEDARUMA
実は、何を見せるかで作者はかなり悩んだそうなんです。
HIGEDARUMA
最初はうちわも考えたけど、「そのまんま過ぎるので、ネコっぽくお魚で」と書いています。
BANNO
ネコだから魚。見せる人も思わず笑っちゃいますね。
HIGEDARUMA
この2匹は、Maker Faire Tokyoのような展示会や、那須の子ども向けのイベントにも出ていたんですよ。
BANNO
それにしても、本当に生きているみたいに見えます。何が違うんでしょうか?
HIGEDARUMA
この作品は、アニマトロニクスという技術で作られているんです。
BANNO
アニマトロニクス?初めて聞きました。
HIGEDARUMA
機械の骨組みに外側のカバーをかぶせて、生き物そっくりに動かす技術です。テーマパークの動く恐竜も、その仲間なんですよ。
BANNO
ああ、あの首を振って吠える恐竜ですね!
HIGEDARUMA
クロとシロは、1体あたり12か所が動きます。目が4か所、耳が2か所、口が1か所。
HIGEDARUMA
それに頭が4か所、しっぽが1か所です。
BANNO
目だけで4か所も!そこにそんなに力を入れているんですね。
HIGEDARUMA
生き物らしさは、目でかなり決まるんです。視線が動いたり、まばたきしたりすると、急に「見られている」感じがするんですよ。
BANNO
たしかに、写真でもじっと見つめられている気がします。
BANNO
その12か所は、どうやって動かしているんですか?
HIGEDARUMA
サーボモーターという部品です。角度を指示すると、その位置までくるっと回って、ぴたっと止まるモーターなんです。
HIGEDARUMA
これが12個入っていて、全体の重さは1.5キロ。2リットルのペットボトルより軽いんですよ。
BANNO
小さな体に、モーターが12個。ぎっしり詰まっているんですね。
BANNO
でも、12か所の動きを全部考えるのって、大変じゃないですか?
HIGEDARUMA
そこで作者は、Unityというゲームを作るソフトを使っています。
HIGEDARUMA
パソコンの画面の中に、本物そっくりのネコの3Dモデルを置いて、まずそこで動きを作るんです。
BANNO
画面の中に、もう1匹の双子のネコがいる感じですね。
HIGEDARUMA
まさにそれで、デジタルツインと呼ばれています。作った動きを、本物のロボットに送って再生するんですよ。
HIGEDARUMA
画面上のコントローラで関節を1つずつ動かして、調整もできるようにしているんです。
BANNO
本物を何度も動かさずに、画面で試せるのは楽ですね。
HIGEDARUMA
作者も、「基本アニメーションだいぶできてきた。Unity便利だね」と書いていました。
BANNO
おしゃべりのほうは、どういう流れなんでしょうか?
HIGEDARUMA
4つの段階に分けると分かりやすいです。まず、カメラとタッチのセンサーで、周りの様子を感じます。
HIGEDARUMA
次に、Geminiという、文章を自分で考えて作るAIが、ネコの性格に合わせてセリフを作ります。
BANNO
セリフは、毎回AIが考えているんですね。
HIGEDARUMA
はい。そのセリフを、VOICEVOXという無料の音声ソフトで声にします。クロの声は青山龍星という渋い声なんです。
HIGEDARUMA
最後が、動く段階です。声の大きさを細かく調べて、それに合わせて口をパクパク動かします。これをリップシンクといいます。
BANNO
口が声と合っていないと、一気に作り物っぽくなりますもんね。
HIGEDARUMA
途中では、「まだラグいけど、とりあえず喋るようになった」と書いていて、返事が遅れる悩みもあったようです。
BANNO
一歩ずつ、できることを増やしていったんですね。
HIGEDARUMA
全体のまとめ役には、AKARIというロボット用の公開ソフトを使っています。部品はこんな感じです。
BANNO
機械にAIに、声に3Dまで。いろんな分野が入っていますね。
BANNO
見た人の反応はどうだったんでしょうか?
HIGEDARUMA
ヒーローズ・リーグ2024というコンテストで、賞を2つ受けています。
HIGEDARUMA
ひとつはオンラインヒーロー。決勝に進んだ作り手どうしの投票などで選ばれました。
BANNO
作り手どうしで選ばれるのは、うれしいですね。
HIGEDARUMA
講評では、「ぬくもりを感じられそうなほど猫を感じる」と言われています。
BANNO
機械なのに、ぬくもり。まさに今日感じたことです。
HIGEDARUMA
もうひとつのクアドラプル賞では、「まさに総合芸術」「これを1人で作り上げたのは驚嘆の一言です」とまで書かれていました。
BANNO
機械も、AIも、声も、見た目も。全部ひとりでって、本当にすごいです。
BANNO
今日のお話で、生き物らしさの正体が少し分かった気がします。
HIGEDARUMA
どこが動くか、そしてこちらにどう反応するか。その組み合わせで、機械でも「生きている」と感じるんですよね。
BANNO
では、今日の一歩。VOICEVOXは無料なので、好きな一言を青山龍星の声でしゃべらせてみてください。
HIGEDARUMA
クロになったつもりで、「嫌いじゃないぜ」と入れてみるのもおすすめです。
BANNO
それから、家のぬいぐるみを見て、どこが動いたら生きて見えるかを考えてみるのも楽しいですよ。
BANNO
作品ページのリンクは、概要欄に置いておきますね。
BANNO
さて、今日紹介したのは、しゃべって見つめてしっぽを振る2匹のネコ、クロとシロでした。
HIGEDARUMA
次回の作品でも、ゆっくりしていってね。

クレジット

紹介した作品
クロとシロ
作者: 小林 竜太
ライセンス: CC BY 4.0
※作品の画像・動画は、紹介のために切り抜き・編集して使用しています。
声
BANNO さんと HIGEDARUMA さんの録音をもとにした合成音声です。

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