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同じアンテナにつながった人にだけ届くスマホアプリ「基地局メッセンジャー」|親子で挑んだハッカソン作品

紹介した作品: 基地局メッセンジャーProtoPedia での反響: 閲覧 1,400+ ・ ♥ 24

ProtoPedia の作品「基地局メッセンジャー」を2人のMCが初心者目線で紹介。スマホがいまつながっている携帯電話のアンテナ(基地局)の番号が同じ人どうしに、メッセージをまとめて届けるAndroidアプリです。番号を読み取ってサーバーに伝え、同じ番号の人にだけ配る3ステップの仕組み、隣の人でも届かないことがある“運”の楽しさ、サーバー代を無料に収めるための5回の書き直し、そして高校生の息子さんとWebエンジニアのお母さんの親子チームが発表直前に完成させたハッカソンの物語まで。

チャプター

文字起こし(90行)
BANNO
ゆっくりばんのです。
HIGEDARUMA
ゆっくりひげだるまです。
BANNO
今日もProtoPediaから、とびきり面白い作品を紹介していきますよ。
HIGEDARUMA
今日紹介するのは、基地局メッセンジャー。
BANNO
基地局って、聞いたことはあるけど、正直よく分からないです。
HIGEDARUMA
街のビルの屋上や鉄塔に立っている、携帯電話のアンテナのことなんです。
BANNO
ああ、あのアンテナ。それとメッセンジャーが、どうつながるんですか?
HIGEDARUMA
同じアンテナにつながっている人全員に、メッセージを送れるアプリなんですよ。
BANNO
知らない人にも届くってことですね。今日はそんな不思議なアプリの話です。
BANNO
そもそも、スマホって、いつもアンテナにつながっているんですか?
HIGEDARUMA
はい。電話もネットも、近くのアンテナのどれかと電波をやりとりして使っているんです。
HIGEDARUMA
しかもスマホは、今どのアンテナにつながっているか、その番号を知っているんですよ。
BANNO
へえ。そんな番号があるなんて、気にしたこともなかったです。
HIGEDARUMA
その番号が同じ人どうしは、だいたい近くにいる人。これがこのアプリの発想なんです。
BANNO
LINEは知り合いどうし、SNSは世界中の誰か。その間の、今ここにいる人だけ、ということですね。
HIGEDARUMA
まさにそうです。作者は、Meshtasticという仕組みにヒントを得たそうです。
BANNO
Meshtastic、初めて聞きました。どんなものなんですか?
HIGEDARUMA
近くの人に無線でメッセージを送れる、小さな専用の機械です。ただ、その機械がないと使えません。
HIGEDARUMA
それを、みんなが持っているスマホだけでやろう、というのがこの作品なんですよ。
BANNO
新しい機械を買わなくていいのは、始めやすくていいですね。
BANNO
でも、隣にいる人には、必ず届くんですか?
HIGEDARUMA
それが、届かないこともあるんです。機種や携帯会社によっては、隣の人でも別のアンテナにつながるので。
BANNO
えっ、それって困りませんか?
HIGEDARUMA
作者は、そこがむしろ楽しいと書いているんです。場所によって、届く範囲が広かったり狭かったりする。
BANNO
誰に届くか分からないドキドキ感。ちょっと、おみくじみたいで面白いですね。
BANNO
では、どうやって同じアンテナの人にだけ届けているんでしょうか?
HIGEDARUMA
流れは、3つのステップだけなんです。
HIGEDARUMA
1つ目。アプリを開くと、今つながっているアンテナの番号を調べて、サーバーに伝えます。
BANNO
サーバーというのは、メッセージを配る係のコンピューターのことですね。
HIGEDARUMA
そうです。このとき、スマホとサーバーをつなぎっぱなしにしておくんです。WebSocketという通信の方法です。
HIGEDARUMA
つなぎっぱなしなので、メッセージが来たら、すぐに届けられるんですよ。
BANNO
なるほど。2つ目と3つ目は?
HIGEDARUMA
2つ目。誰かがメッセージを送ると、まずサーバーが受け取ります。
HIGEDARUMA
3つ目。サーバーは、同じアンテナの番号の人だけを選んで、配るんです。
BANNO
郵便屋さんが、同じ町内の家にだけチラシを配るような感じですね。
HIGEDARUMA
いいたとえです。まさに、そんなイメージなんですよ。
BANNO
このアプリは、iPhoneでも使えるんですか?
HIGEDARUMA
今はAndroidだけなんです。アンテナの番号を読み取る機能が、Androidなら使えるからなんですよ。
HIGEDARUMA
ウェブのページでは、この番号が取れない。だから、作ったことのないAndroidアプリに挑戦したそうです。
BANNO
画面は、どんな感じなんですか?
HIGEDARUMA
おなじみの吹き出しのチャットです。自分が送ったものは右に水色で、届いたものは左に緑色で出ます。
BANNO
2台のスマホに、こんにちは、が届いていますね。いつものチャットと同じで、迷わず使えそうです。
HIGEDARUMA
ちなみに、アンテナの番号には、細かいものと大まかなものがあるんです。
HIGEDARUMA
最初は細かい番号で作ったんですが、届く範囲と試しやすさを考えて、大まかなほうに変えたそうです。
BANNO
細かすぎると、届く相手が少なくなっちゃうんですね。
BANNO
作るうえで、いちばん大変だったのはどこでしょうか?
HIGEDARUMA
サーバーなんです。作者は、サーバー代を無料の範囲に収めることにこだわりました。
HIGEDARUMA
そこで、Cloudflare Workersという、無料の枠があるサービスを選んだんです。
HIGEDARUMA
サーバーの機械を自分で用意しなくても、プログラムを置くだけで動かせるんですよ。
BANNO
タダで動かせるなら、個人で作る人には、うれしいですね。
HIGEDARUMA
ただ、その分クセがあって。最初に使おうとした便利な道具が、そこでは、つなぎっぱなしの通信に対応していなかったんです。
HIGEDARUMA
さらに、つないでいる人の情報を覚えておけない、という壁にもぶつかりました。
BANNO
それじゃ、誰に配ればいいか分からなくなっちゃいますね。
HIGEDARUMA
そうなんです。そこで通信の部分を自分で書いたり、情報を覚えておける仕組みに切り替えたりしました。
HIGEDARUMA
結果、サーバーのプログラムを、5回くらい書き直したそうです。
BANNO
5回も!あきらめずに作り直したんですね。
BANNO
ほかにも、つまずいたところはありますか?
HIGEDARUMA
ホーム画面に戻ると、メッセージが届かない問題がありました。アプリが裏に回ると、止まってしまうんです。
HIGEDARUMA
そこで、裏に回っていても受け取れるように書き換えて、通知も出るようにしたんですよ。
BANNO
メッセージアプリなら、そこは欠かせないですもんね。
BANNO
ところで、この作品を作ったのは、親子のチームなんですよね。
HIGEDARUMA
はい。テクノロジー大好きな高校生のMEMETANさんと、ウェブエンジニアのお母さん、とり子さんです。
BANNO
親子でハッカソン。素敵ですね。
HIGEDARUMA
出たのは、福岡のエンジニア・ドリブン・デイというイベントの、2日間のハッカソンです。
BANNO
お母さんは、最初は少し不安だったそうですね。
HIGEDARUMA
若い人ばかりで浮いてしまうかも、と思っていたそうです。でも、どうしても出てみたくなって、息子さんと参加しました。
HIGEDARUMA
初日は、ノートパソコンに開発の道具が入っていなくて、ダウンロードからのスタートでした。
BANNO
ハッカソン当日に、ダウンロードから。それは焦りますね。
HIGEDARUMA
しかも2日目、発表の15時になっても、まだ動いていなかったんです。
BANNO
ええっ。それで、どうなったんですか?
HIGEDARUMA
ほかのチームの発表を待っている間に、息子さんが完成させたんです。
HIGEDARUMA
発表では、親子2人のスマホでメッセージを送り合うデモまでできたそうです。
BANNO
ぎりぎりで間に合って、本物のスマホで動かして見せた。拍手したくなりますね。
BANNO
その後も、作品は勝ち進んだんですよね。
HIGEDARUMA
はい。最終審査まで進みました。受賞は逃したんですが。
HIGEDARUMA
お母さんはブログに、最終選考まで残れただけあっぱれ、次も頑張るぞ、と書いているんです。
BANNO
その前向きさ、いいですね。私まで元気が出ます。
HIGEDARUMA
審査員からは、とにかくリリースすることが大事、という言葉をもらったそうです。
BANNO
じゃあ、みんなが使えるようになるのは、これからなんですね。
HIGEDARUMA
はい。Google Playでの公開を目指しているそうです。
BANNO
ほかには、どんな使い道がありそうでしょうか?
HIGEDARUMA
ProtoPediaのコメントでは、天気やイベントのような、その場所だけの情報を届けるのにも使えそう、と言われていました。
BANNO
お祭りの会場で、もうすぐ花火です、みたいなお知らせに使えたら楽しそうですね。
HIGEDARUMA
作者も、アンテナの場所を地図に出して、アンテナごとのメッセージを見られる機能を考えているそうです。
BANNO
作品ページと、作者のブログのリンクは、概要欄に置いておきますね。
BANNO
では、今日の一歩。Androidのスマホを持っている人は、今つながっているアンテナの番号を見てみてください。
HIGEDARUMA
アンテナの情報を表示するアプリを入れると、番号が見られるんです。作者も、作品ページで紹介していますよ。
BANNO
Androidがない人も、今ここにいる人だけに届けたいことを、ひとつ考えてみてください。
BANNO
さて、今日紹介したのは、同じアンテナの人に届くアプリ、基地局メッセンジャーでした。
HIGEDARUMA
次回の作品でも、ゆっくりしていってね。

クレジット

紹介した作品
基地局メッセンジャー
作者: MEMETAN・とり子
ライセンス: CC BY 4.0
※作品の画像・動画は、紹介のために切り抜き・編集して使用しています。
声
BANNO さんと HIGEDARUMA さんの録音をもとにした合成音声です。

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