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料理の名前だけで“食べられる”VRレストラン「Yummyverse(ヤミバース)」|生成AIで見た目・噛む音・噛みごたえを作る

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なんでも食感生成VR レストラン 「Yummyverse(ヤミバース)」

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    ProtoPedia の作品「なんでも食感生成VR レストラン 「Yummyverse(ヤミバース)」」を2人のMCが初心者目線で紹介。食べたい料理の名前を入れると、生成AIがその料理の見た目・噛んだときの音・噛みごたえのデータを作り、VRゴーグルと顔まわりの装置(骨伝導イヤホン・振動スピーカー・筋電刺激・咀嚼計)で“食べている感じ”を体験できる仮想レストラン。料理ごとに実測していた従来の方法との違い、食感を6項目10段階で採点する中間の設計図、キャットフードを入れたら猫が出てきた失敗、ヒーローズ・リーグ2025 未来創造賞まで。

    チャプター

    文字起こし(96行)
    BANNO
    ゆっくりばんのです。
    HIGEDARUMA
    ゆっくりひげだるまです。
    BANNO
    今日もプロトペディアから、とびきり面白い作品を紹介していきますよ。
    HIGEDARUMA
    今日紹介するのは、なんでも食感生成VR レストラン、ヤミバース。
    BANNO
    レストランなのに、VRなんですね。どんなお店なんでしょうか?
    HIGEDARUMA
    食べたい料理の名前を入れると、AIがその料理の見た目と、噛んだときの音と、噛みごたえを作ってくれるんです。
    HIGEDARUMA
    それをVRで、実際に口を動かして“食べる”んですよ。
    BANNO
    えっ、本物の食べ物は無いのに、食べた気になれるってことですか?
    HIGEDARUMA
    そうなんです。しかも、この世に無い料理まで食べられるんですよ。その仕掛けを、ひとつずつ見ていきましょう。
    BANNO
    まずは、お客さんとして行ったら何をするのか、教えてください。
    HIGEDARUMA
    最初に、スマホやパソコンのフォームに、食べたい料理の名前を入れるんです。
    HIGEDARUMA
    すると注文番号が出て、AIが料理を作り始めます。できあがって順番が来たら、呼ばれるんですよ。
    BANNO
    本当にレストランで注文するみたいですね。
    BANNO
    呼ばれたら、どうなるんですか?
    HIGEDARUMA
    VRゴーグルをかぶります。目の前いっぱいに映像が広がるゴーグルですね。それと、顔のまわりにいくつか装置を付けるんです。
    BANNO
    テーブルの上には、高級レストランみたいな、銀色のふたをかぶせたお皿があるんですよね。
    HIGEDARUMA
    ふたを開けると、お皿の上に、注文した料理が立体で現れるんですよ。
    BANNO
    エビフライや、カレーライス、ハンバーグが、テーブルにのっていますね。
    BANNO
    これを、どうやって食べるんでしょうか?
    HIGEDARUMA
    使い捨ての木のスプーンで料理をすくって、口に入れて、そのまま噛むんです。
    HIGEDARUMA
    噛んだ瞬間に、サクッという音と、歯ごたえのような振動が返ってくるんですよ。
    BANNO
    ちょっと待ってください。じゃあ、味もするんですか?
    HIGEDARUMA
    いい質問です。味とにおいは、この作品では出していないんです。
    HIGEDARUMA
    そのかわりに、目と耳と、歯ごたえと、噛む筋肉で、食感を作っているんですよ。
    BANNO
    味じゃなくて食感。それで本当に食べた気になれるのか、気になります。
    BANNO
    顔のまわりに付けている装置、見せてもらえますか?
    HIGEDARUMA
    はい。この写真に、それぞれの名前が書いてあります。
    HIGEDARUMA
    まずは耳です。耳の前に、骨伝導イヤホンを付けています。
    BANNO
    骨伝導って、どういうイヤホンですか?
    HIGEDARUMA
    耳をふさがずに、骨をふるわせて音を伝えるイヤホンです。ここから、噛んだときのパリッ、もちっ、という音が鳴るんです。
    BANNO
    次は、口のまわりですね。
    HIGEDARUMA
    はい。噛む音の中から、低い音だけを取り出して、振動に変えているんです。
    HIGEDARUMA
    その振動を、頬と、口に入れるスプーンから伝えます。歯や顎の骨に響いて、サクサク、ザクザクという歯ごたえになるんですよ。
    BANNO
    スプーンも、ただのスプーンじゃないんですね。
    HIGEDARUMA
    そうなんです。舌圧子という、お医者さんが舌を押さえる平たい木の棒に、振動を出す小さな装置を付けているんです。
    BANNO
    そして、頬に貼ってあるのが、筋電刺激装置ですね。
    HIGEDARUMA
    はい。噛むときに使う顎の筋肉に、弱い電気を流して、少しだけ縮ませるんです。
    HIGEDARUMA
    硬いものを噛んだときの、ぐっと押し返される感じを作っているんですよ。
    BANNO
    電気って聞くと、ちょっと怖いですね。痛くないんでしょうか?
    HIGEDARUMA
    そこはちゃんと考えられていて、医療機器の安全基準に合わせて、電圧を20ボルト以内にしているんです。
    BANNO
    最後に、顎の下に付いているのが、咀嚼計ですね。
    HIGEDARUMA
    はい。咀嚼は、噛むことです。曲げると反応するセンサーで、顎が動いたことを見つけるんです。
    HIGEDARUMA
    噛んだ、と分かった瞬間に、音と振動と電気を、同時に出す。この合図の役なんですよ。
    BANNO
    ひとつずつは小さな刺激でも、同時に来るから、脳が食べているとだまされるんですね。
    HIGEDARUMA
    まさにそこなんです。体験した人からも、食感がリアルだと評価されたそうです。
    BANNO
    そもそも、どうしてこんな作品を作ろうと思ったんでしょうか?
    HIGEDARUMA
    きっかけは、食べることに困っている人が増えていることなんです。
    HIGEDARUMA
    たとえば、食べ物を飲み込む力が弱くなった人や、病気で食事を制限されている人ですね。
    BANNO
    好きなものを、好きなだけ食べられない人たちですね。食べる楽しみは、毎日の元気のもとですもんね。
    HIGEDARUMA
    VRで食べる体験の研究は前からあったんです。ただ、これまでは本物の料理を用意して、3Dスキャナーで形を撮って、マイクで噛む音を録って、筋肉のセンサーで噛む動きを測っていたんです。
    BANNO
    料理ひとつごとに、それを全部やるんですか?大変そうですね。
    HIGEDARUMA
    そうなんです。だから再現できるのは、測ることができた、特定の料理だけだったんです。
    HIGEDARUMA
    ヤミバースは、そこを生成AIで置きかえました。言葉から、絵や音や立体を作れるAIのことです。
    HIGEDARUMA
    料理の名前さえあれば、測らなくても、見た目と音と歯ごたえのデータが作れるんですよ。
    BANNO
    名前さえあればいいなら、この世に無い料理でもいけるんですか?
    HIGEDARUMA
    いけるんです。作者の論文には、ドラゴンの肉のような空想の料理でも、食べる体験を作れる、と書かれているんですよ。
    BANNO
    ドラゴンの肉!さっきの、この世に無い料理って、これのことなんですね。わたしも一度食べてみたいです。
    BANNO
    でも、名前だけで、どうやってそこまで作るんでしょうか?
    HIGEDARUMA
    全体の流れがこの図です。注文を受け付けるインターネット上のコンピューターと、AIを動かす大学のコンピューターに分かれているんです。
    HIGEDARUMA
    大学のほうから注文を取りに行く形にして、外から大学のネットワークに入らずに済むようにしているんですよ。
    BANNO
    なるほど。では、大学の中では、何が起きているんでしょうか?
    HIGEDARUMA
    まず一つ目。AIが、料理の名前から、その料理の写真を描くんです。
    HIGEDARUMA
    二つ目。その写真と名前を別のAIが読んで、食感を点数にするんです。
    HIGEDARUMA
    硬さ、弾力、噛みごたえ、くっつきやすさ、もろさ、水分。この6つを、1から10の10段階でつけるんですよ。
    BANNO
    料理の食感の、通知表みたいですね。
    HIGEDARUMA
    まさにそれです。噛んだらどんな音がするかの説明文も、ここで書くんです。
    HIGEDARUMA
    三つ目。写真からは立体の料理を作って、説明文からは10秒くらいの噛む音を作るんです。
    HIGEDARUMA
    四つ目。食感の点数を、振動や電気の強さに直します。このとき、装置ごとの安全な範囲からはみ出さないようにしているんです。
    BANNO
    写真、点数、立体、音、強さ。注文ひとつで、こんなにいろいろ作っているんですね。
    BANNO
    ここまで来るのに、うまくいかなかったことはあったんでしょうか?
    HIGEDARUMA
    ありました。最初は、料理の名前をそのまま、それぞれのAIに渡していたんです。
    HIGEDARUMA
    すると、AIごとに受け取り方がずれたり、日本の料理のように、AIがあまり学んでいない料理で失敗したりしたんですよ。
    HIGEDARUMA
    作品ページに書いてある例が、キャットフードです。入れてみたら、食べ物じゃなくて、猫そのものが出てきたそうなんです。
    BANNO
    猫が出てきちゃった!それは食べられないですね。
    HIGEDARUMA
    そこで、名前から直接作るのをやめたんです。まず写真と、さっきの食感の点数を作って、それを設計図にしたんですよ。
    HIGEDARUMA
    後ろのAIは、みんなその設計図を見て作る。料理の点数の見本と比べて、外れていないかも確かめます。
    BANNO
    レストランで、料理人みんなが同じ注文票を見て作るのと、同じ考え方ですね。
    HIGEDARUMA
    いい例えですね。振動や電気の強さも、AIに直接決めさせないで、安全な範囲の中で決めているんです。
    BANNO
    口に入れるものだからこそ、安全を一番にしているんですね。
    BANNO
    この作品は、いろいろなところで体験されているんですよね。
    HIGEDARUMA
    はい。学生のVRコンテストのIVRC 2025で、上のステージのLEAP STAGEに選ばれて、一般公開されたんです。
    HIGEDARUMA
    作品ページによると、そこでやく50人に体験してもらったそうです。
    BANNO
    展示の途中で、装置の調子が悪くなったこともあったそうですね。
    BANNO
    それでも、チーム一丸となって、最後までやり遂げたそうです。
    BANNO
    作ったのは、東京農工大学の学生チーム、電脳レストランのみなさんです。
    BANNO
    そして、ヒーローズ・リーグ2025では、全国311作品の中から、未来創造賞を受賞しています。
    HIGEDARUMA
    審査員の湯村翼さんは、食のVRは、この先の未来で確実に求められる技術です、と講評しているんです。
    BANNO
    作品ページのコメント欄にも、すごすぎる、体験したい、と書いてくれていますね。わたしも体験したいです。
    BANNO
    見ている人が、今日すぐにできることはありますか?
    HIGEDARUMA
    はい。今夜ごはんを食べるとき、ひと口だけ、目をつぶって噛んでみてください。
    HIGEDARUMA
    どんな音がして、どれくらい押し返してくるか。それだけに集中すると、食感が、目と耳と歯と筋肉でできているのが分かるはずです。
    BANNO
    それが分かると、ヤミバースが何をまねしているのかも、よく分かりますね。
    HIGEDARUMA
    そのあとで、AIが作った料理を公開しているページをのぞいてみてください。自分なら何を注文するか、考えるのも楽しいですよ。
    BANNO
    食べられない人にも、この世に無い料理にも、食べる楽しみを届ける。すてきな挑戦ですね。
    BANNO
    さて、今日紹介したのは、料理の名前だけで食感まで作り出すVRレストラン、ヤミバースでした。
    HIGEDARUMA
    次回の作品でも、ゆっくりしていってね。

    クレジット

    紹介した作品
    なんでも食感生成VR レストラン 「Yummyverse(ヤミバース)」
    ライセンス: CC BY 4.0
    ※作品の画像・動画は、紹介のために切り抜き・編集して使用しています。
    声
    BANNO さんと HIGEDARUMA さんの録音をもとにした合成音声です。

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