注いで触れると、お酒が語り出す盃「味憶」|映像・音・光・振動で味わう一杯
ProtoPedia の作品「味憶」を2人のMCが紹介。盃の形をした器にお酒を注いで触れると、お酒造りに込められた想いや歴史が、器の上の映像と音・光・振動で伝わってきます。酒蔵の蔵開きでの体験の様子、プロジェクターとセンサーで『置く・注ぐ・触れる・飲み終える』の瞬間を見分ける仕組み、イベントでの使いどころまで紹介します。
チャプター
0:00オープニング0:20注いで、触れると、お酒が語り出す1:11舞台は酒蔵の「蔵開き」2:26プロジェクター=映像を光で映す機械4:30蔵開き、結婚式などのイベントで5:45触れたら何が起きる?を書き出す6:47エンディング
文字起こし(58行)
- BANNO
- ゆっくりばんのです。
- HIGEDARUMA
- ゆっくりひげだるまです。
- BANNO
- 今日もProtoPediaから、とびきり面白い作品を紹介していきますよ。
- HIGEDARUMA
- 今日紹介するのは、味憶。
- BANNO
- 味の記憶、と書いて「みおく」なんですね。きれいな名前です。
- HIGEDARUMA
- はい。盃の形をした器にお酒を注いで、器に手で触れると、そのお酒の物語が伝わってくるんです。
- BANNO
- 物語が伝わる、ですか?お酒の説明が書いてある、ということでしょうか。
- HIGEDARUMA
- 文字を読むのとは少し違います。器の上に映る映像と、音と、光と、振動で伝わってくるんですよ。
- BANNO
- 目と耳と手で、お酒を味わうんですね。どんな体験なのか、気になります。
- HIGEDARUMA
- デモ動画を見てみましょう。舞台は、招徳酒造という酒蔵の、蔵開きの日です。
- BANNO
- 蔵開きは、酒蔵がふだん閉じている蔵を開けて、お客さんを招くお祭りですね。
- HIGEDARUMA
- そうなんです。暗い蔵の中に、白く光る盃が置いてあって、そこに来場した人が瓶からお酒を注ぐんです。
- BANNO
- 暗い中で、器だけがぼうっと光っているんですね。それだけで、ちょっとドキドキします。
- HIGEDARUMA
- 光る器に照らされた顔が映るんですが、みなさん笑ったり、口元を押さえたり、拍手したりしているんですよ。
- BANNO
- いい表情ですね。でも、なぜ、お酒にこんな仕掛けを付けたんでしょうか?
- HIGEDARUMA
- 作品ページには、お酒造りに込められた想いや歴史を感じられる、と書かれています。
- BANNO
- なるほど。お酒って、ラベルを読んでも、造った人の想いまではなかなか伝わらないですもんね。
- BANNO
- 飲む人が受け取るのは、ふだんは味だけ。その向こうにある物語も一緒に届けたい、ということですね。
- HIGEDARUMA
- まさにそこです。作品ページの言葉では、「お酒の記憶に触れながら、その一杯を味わう」体験なんです。
- BANNO
- では、どうやって器が語り出すんでしょうか?器の中に機械が入っているんですか?
- HIGEDARUMA
- 仕組みは、大きく3つの部品でできています。パソコンと、やぐらと、酒器です。
- BANNO
- やぐら、ですか。お祭りのやぐらみたいなものでしょうか。
- HIGEDARUMA
- 形は近いですね。器のそばに立つ、塔のような台なんです。そこにプロジェクターと、センサーが載っているんですよ。
- HIGEDARUMA
- プロジェクターは、映像を光にして物に映す機械です。映画館の映写機の、小さい版ですね。
- BANNO
- 上から、盃に映像を映しているんですね。
- HIGEDARUMA
- そうなんです。盃の白い面が、そのままスクリーンになるんです。
- HIGEDARUMA
- そこにお酒を注ぐと、まるできれいな水面に注いでいるように見える、と作品ページにあります。
- BANNO
- 器もお酒も、映像の一部になるわけですね。
- BANNO
- では、センサーは何をしているんでしょうか?
- HIGEDARUMA
- センサーは、置かれた、触られた、といった変化を感じ取る部品です。複数のセンサーを組み合わせているんですよ。
- HIGEDARUMA
- それで、4つの瞬間を見分けています。器をテーブルに置いた時、お酒を注いだ時、手で触れた時、そして飲み終えた時です。
- BANNO
- どれも、ふだんお酒を飲むときに、自然にしている動きですね。
- HIGEDARUMA
- そこが面白いところなんです。その瞬間ごとに、映像や音が切り替わるんですよ。
- BANNO
- ボタンも、スマホの操作もいらない。飲む動作そのものが、スイッチになっているんですね。
- BANNO
- それなら、機械が苦手な人でも、迷わずに楽しめますね。
- HIGEDARUMA
- 中身には、Raspberry Piという、手のひらサイズの小さなコンピューターが使われています。
- HIGEDARUMA
- パソコン、やぐら、酒器の3つだけなので、大がかりな工事をしなくても、会場に置いてすぐ体験を始められるんです。
- BANNO
- 持ち運べるのは、イベントで使うにはうれしいですね。
- BANNO
- これ、どんな場面で使えそうでしょうか?
- HIGEDARUMA
- 紹介記事では、酒蔵開きや結婚式など、日本酒にまつわるイベントが挙げられています。
- HIGEDARUMA
- イベントごとに、映像などを作り分ける考え方なんですよ。
- BANNO
- 結婚式の乾杯で、器が光って、二人の物語が流れたりしたら、すてきですね。
- BANNO
- それに、造り手の想いに共感した人は、そのお酒のファンになってくれると思います。
- BANNO
- 味を比べるだけじゃなく、物語で選ばれる。お酒を売る側にとっても大きいですね。
- HIGEDARUMA
- 作ったのは、京都の3人で結成したユニットです。作品ページで、エンジニアリングとデザインのユニットと名乗っています。
- BANNO
- 技術とデザインの両方がそろっているから、器の美しさにもこだわれたんですね。
- HIGEDARUMA
- 2017年には、全日本空輸、ANAが主催するクラウドファンディングの場、WonderFLYで、PrizeWinnerに選ばれています。
- BANNO
- クラウドファンディングは、ネットで応援してくれる人からお金を集めて、ものづくりを進める仕組みですね。そこで認められたんですね。
- BANNO
- モノの価値を、体験で伝える。この考え方は、お酒以外にも使えそうです。
- BANNO
- 今日の話を聞いて、何か始めてみたくなった人もいると思います。
- HIGEDARUMA
- 作る側の一歩なら、身近な器や物を1つ選んで、触れたときに何が起きたら嬉しいかを、1つ書き出してみてください。
- HIGEDARUMA
- センサーやRaspberry Piは、そのアイデアを形にするための道具なんです。
- BANNO
- 作るのはまだ先、という人にも、今日できる一歩がありますよ。
- BANNO
- 次に飲む一杯の、作り手の話を1つ調べてから、味わってみてください。お酒でも、お茶やコーヒーでも大丈夫です。
- HIGEDARUMA
- それだけで、いつもの一杯が少し特別になる。味憶が届けたいのも、その体験なんだと思います。
- BANNO
- 作品ページと公式サイトには、光る盃の写真もたくさんあります。ぜひのぞいてみてください。
- BANNO
- さて、今日紹介したのは、お酒の記憶を映像と音と光と振動で伝える盃、味憶でした。
- HIGEDARUMA
- 次回の作品でも、ゆっくりしていってね。
クレジット
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