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ドローン用モーターをわざと遅く回す「ソフトクリームファン🍦」|はんだ不要、ネジを締めて作る甘い香りの扇風機

紹介した作品: ソフトクリームファン🍦ProtoPedia での反響: 閲覧 190+ ・ ♥ 3

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ソフトクリームファン🍦

    3分版をリクエスト(作者キット)

    ProtoPedia の作品「ソフトクリームファン🍦」を2人のMCが初心者目線で紹介。ソフトクリームの形をした手のひらサイズの扇風機で、ボタンを押すと風が出て、オリジナルのテーマ曲が流れ、色に合わせた甘い香りが風にのります。小学校に入る前の子も参加するワークショップのために、はんだごてを使わずドライバーでネジを締めて組み立てられるよう設計。高速回転が得意なドローン用モーターを、約290円のマイコンで1ミリ秒だけON・15ミリ秒OFFという制御にして、わざとゆっくり回す「お菓子な回路」の仕組みや、AIで作った曲を耳コピでマイコンに載せた話、当日に間に合わせたチームの奮闘まで。

    チャプター

    文字起こし(89行)
    BANNO
    ゆっくりばんのです。
    HIGEDARUMA
    ゆっくりひげだるまです。
    BANNO
    今日もプロトペディアから、とびきり面白い作品を紹介していきますよ。
    HIGEDARUMA
    今日紹介するのは、ソフトクリームファン。
    BANNO
    見た目は、どう見てもソフトクリームですよね。でも、ファンなんですか?
    HIGEDARUMA
    そうなんです。手のひらに乗るくらいの、ソフトクリームの形をした扇風機なんですよ。
    HIGEDARUMA
    しかもこの中には、ドローン用のモーターが入っているんです。
    BANNO
    ドローン?ソフトクリームとドローン、ぜんぜん結びつかないですね。あとで詳しく聞かせてください。
    BANNO
    作ったのは、CuteeWorksという3人組のチームですね。
    BANNO
    これ、どうやって使うんですか?
    HIGEDARUMA
    コーンのところのボタンを押している間だけ、羽根が回って、クリームのあたりから風が出るんです。
    HIGEDARUMA
    しかも同時に、スピーカーからオリジナルの曲が流れるんですよ。
    BANNO
    曲まで!どんな曲なんですか?
    HIGEDARUMA
    題名は、ソフトクリームファン行進曲。メンバーのYamada3さんが作詞したんです。
    BANNO
    歌詞に、美味しそうな見た目だね、だけどコレは食べられない、という一節があるんですね。かわいい。
    BANNO
    色は3色あるんですよね。
    HIGEDARUMA
    ストロベリーピンク、ペパーミントブルー、バニラホワイトの3色です。
    HIGEDARUMA
    そして色に合わせて、風に香りものせているんです。
    BANNO
    え、扇風機から香りが?どうやって出しているんですか?
    HIGEDARUMA
    白いフェルトを吹き出し口の大きさに切って、そこに香りのオイルをつけるんです。風が通ると、ふわっと香るんですよ。
    BANNO
    このアイデアは、チームの会議でみんなに出してもらったそうですね。
    BANNO
    いちばん美味しそうだったのはストロベリー、だそうです。私も嗅いでみたいです。
    BANNO
    そもそも、どうしてソフトクリームの扇風機を作ったんでしょう?
    HIGEDARUMA
    つくると!10というイベントで開いた、電子工作のワークショップのために作ったんです。
    HIGEDARUMA
    参加者には、小学校に入る前の小さなお子さんもいるんですよ。
    BANNO
    えっ、でも電子工作って、はんだごてを使いますよね。熱くて、小さな子には危なくないですか?
    HIGEDARUMA
    そこが工夫なんです。この作品は、はんだごてを一切使わずに組み立てられるんですよ。
    HIGEDARUMA
    電線は、ターミナルブロックという部品で留めます。ネジを回すと、電線をぎゅっとはさんで固定できる部品なんです。
    BANNO
    なるほど、ドライバーでネジを締めるだけでつながるんですね。
    HIGEDARUMA
    はい。普通のドライバー、精密ドライバー、調整ドライバーの3種類を使い分けるんです。
    BANNO
    作者さんは、ネジを回して部品を固定する締結を楽しんでほしい、と書いているんですよね。
    BANNO
    今はタッチやボタンで済むことが増えて、何かを回す機会が少ない。だからこそ、ネジが締まって形になる手応えを感じてほしい、と。
    HIGEDARUMA
    分かります。カチッと締まる感覚、気持ちいいんですよね。
    BANNO
    素材にも気を配っているんですよね。
    HIGEDARUMA
    はい。筐体の樹脂は、おもちゃの材料の安全基準に合ったものを選んでいます。思わず舐めちゃう子がいても安心なように、という配慮です。
    HIGEDARUMA
    ただ作者さんは、材料の認証であって、完成品を口に入れていいという意味ではない、ときちんと書き添えていますね。
    BANNO
    ひげだるまさん、中はどうなっているんですか?
    HIGEDARUMA
    電源は、四角い9ボルトの電池が1個だけなんです。その電池から、直接モーターに電気を送ります。
    HIGEDARUMA
    一方で、頭脳のマイコンは9ボルトだと強すぎるので、降圧モジュールという部品で5ボルトに下げて使うんです。
    BANNO
    マイコンって、小さなコンピューターのことですよね。
    HIGEDARUMA
    そうです。UIAPduinoという、約290円の小さなマイコンボードなんですよ。
    BANNO
    290円!お菓子みたいな値段ですね。
    HIGEDARUMA
    そして9ボルトを5ボルトに下げるつまみを、子どもたちが調整ドライバーで回すんです。そこも体験の一部なんですよ。
    BANNO
    ボタンを押すと、マイコンがモーターと音楽を動かす、という流れですね。
    HIGEDARUMA
    ここからが、この作品のいちばん面白いところなんです。
    HIGEDARUMA
    使っているモーターは、ドローン用なんですよ。
    BANNO
    出ました、ドローン用のモーター。空を飛ぶためのモーターを、どうしてまた扇風機に?
    HIGEDARUMA
    作者さんいわく、そこに可愛いモーターがあったから、だそうです。
    BANNO
    理由が、かわいい!
    HIGEDARUMA
    でもドローン用は、高速で回るのが得意なモーターなんです。扇風機にするには速すぎるんですよ。
    HIGEDARUMA
    しかも回るか止まるか、になりやすくて。速さを落とそうとすると、途中で止まってしまったそうなんです。
    BANNO
    じゃあ、どうやってゆっくり回したんですか?
    HIGEDARUMA
    PWMという方法を使います。電気のスイッチを、目にも止まらない速さでつけたり消したりするやり方なんです。
    HIGEDARUMA
    この作品では、1000分の1秒だけ電気を流して、そのあと1000分の15秒止める。これをずっと繰り返すんです。
    BANNO
    流すのは、ほんの一瞬なんですね。
    HIGEDARUMA
    そうなんです。電気を流しているのは、全体の16分の1だけ。だから力は、およそ6パーセントになります。
    BANNO
    水道の蛇口を、ちょっと開けてはすぐ閉める。それを繰り返して、水をちょろちょろ出す感じでしょうか。
    HIGEDARUMA
    まさにそのイメージです。これで、止まらずに弱く回し続けられるようになったんです。
    BANNO
    速く回るのが得意なモーターを、わざわざゆっくり回す。ちょっとおかしな回路ですね。
    HIGEDARUMA
    そこで作者さんは、おかしな回路ではなく、ソフトクリームだからお菓子な回路、と呼んでいるんです。
    BANNO
    うまい!
    HIGEDARUMA
    モーターとスピーカーが同じ電池なので、モーターの雑音が音楽に混ざることもあるそうです。そのクセも見どころだそうですよ。
    BANNO
    行進曲は、どうやって作ったんですか?
    HIGEDARUMA
    歌詞はYamada3さんで、曲はSuno AIという、歌を作ってくれるAIで作ったんです。
    HIGEDARUMA
    ただ、小さなマイコンで鳴らせるのは、メロディの一本の線だけなんです。
    HIGEDARUMA
    最初はそのメロディの抜き出しもAIにやらせようとしたんですが、難しかったそうなんですよ。
    BANNO
    そこで、どうしたんですか?
    HIGEDARUMA
    メンバーのとり子さんが、曲を耳で聞いて書き起こしたんです。耳コピですね。
    HIGEDARUMA
    それを、マイコンが鳴らせる音の並びに変えて、プログラムに入れています。
    BANNO
    AIが作った曲を、最後は人の耳が仕上げたんですね。いい話です。
    BANNO
    ワークショップの当日までは、かなりドタバタだったみたいですね。
    HIGEDARUMA
    筐体は3Dプリンターで作るんですが、9個プリントするのに12時間かかったそうです。
    BANNO
    12時間!ひと晩かかっても終わらないくらいですね。
    HIGEDARUMA
    コーンの中にターミナルブロックを収めるのにも苦戦して、ボタンの部品は、ほぼ当日まで作り直していたそうです。
    BANNO
    作者さん自身も、よく間に合ったなー、と書いていますね。
    BANNO
    Xに、一度でも失敗したら間に合わないかも、と投稿したら、3Dプリンターを貸してくれる人が現れたんですよね。
    HIGEDARUMA
    しかもUIAPduinoを作った方も、前から相談に乗って、当日も来てくれたそうです。
    BANNO
    ものづくりの仲間って、あたたかいですね。
    BANNO
    メンバーは、MEMETANさん、Yamada3さん、とり子さんの3人です。
    HIGEDARUMA
    回転の制御がMEMETANさん、メロディがとり子さん。それぞれの得意を持ち寄ったチームなんです。
    BANNO
    ヒーローズ・リーグ2026にもエントリーしています。
    BANNO
    作者さんの言葉で好きなのが、それでも祭りじゃー、という感じで夢中になれるのは本当に楽しい、というところです。
    HIGEDARUMA
    プログラムも、ソフトクリームの形のデータも、基板のデータも、GitHubで公開されているんです。
    BANNO
    じゃあ今日できる、いちばん小さな一歩です。
    BANNO
    家にあるドライバーで、ゆるんだネジを1本、締めてみてください。カチッと止まる手応えが、電子工作の入り口です。
    HIGEDARUMA
    そのあとで、GitHubのページをのぞいて、ソフトクリームの中身を見てみてください。部品の名前が、今日の話とつながるはずです。
    BANNO
    かわいいから作ってみたい。それで十分なきっかけなんですね。
    BANNO
    さて、今日紹介したのは、お菓子な回路で甘い香りの風を届ける、ソフトクリームファンでした。
    HIGEDARUMA
    次回の作品でも、ゆっくりしていってね。

    クレジット

    紹介した作品
    ソフトクリームファン🍦
    ライセンス: CC BY 4.0
    ※作品の画像・動画は、紹介のために切り抜き・編集して使用しています。
    声
    BANNO さんと HIGEDARUMA さんの録音をもとにした合成音声です。

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